There is an idea of a Patrick Bateman; some kind of abstraction. But there is no real me: only an entity, something illusory. And though I can hide my cold gaze, and you can shake my hand and feel flesh gripping yours and maybe you can even sense our lifestyles are probably comparable...
”パトリック・ベイトマン” ある象徴としての人物像 でも現実の僕自身ではない 幻影だけの存在
君が握手を求めれば 冷淡さを隠し君の手を握り返すだろうし ライフスタイルも君と似ている
アメリカン・サイコ(American Psycho)とは、ブレット・イーストン・エリスによる小説を元にしたメアリー・ハロン監督、クリスチャン・ベール主演による2000年の映画である。
概要
原作小説は1991年出版。1985年のベストセラー「レス・ザン・ゼロ」でデビューし時代の寵児となったブレット・イーストン・エリスだったが、この問題作を世に放ったことでアメリカ社会を大きな議論に巻き込むことになる。
その内容は1980年代後半、ニューヨークのウォール街に勤めるエリート青年(ヤッピー)が、優雅で自堕落な生活を送りながら夜な夜な女性を惨殺していくというもの。そのショッキングで物質的な欲望と空虚さに満ちた内容、女性蔑視的とも取れる描き方などからフェミニストなどを中心に批判を浴び社会問題となった。
映画化は一時期レオナルド・ディカプリオ主演、オリバー・ストーン監督で企画されていた事もあったが、結局はそれ以前に企画されていたメアリー・ハロン監督とクリスチャン・ベール主演で落ち着いた。
映画はスプラッター描写やサスペンスとしての見せ場は抑えめで、当時のアメリカ社会、ウォール街の尽きる事のない欲望や他人への無関心さへの風刺、そこから生まれるダークなユーモアといった部分を主として描かれている。特に象徴的な名刺バトルのシーンは本作を語るには欠かせない。
主な登場人物
- パトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベール)
- この作品の主人公で、27歳の投資会社P&P副社長。そして他者への共感を欠いたサイコパスの殺人鬼。
潔癖症で自身の容姿や所持品のブランド、そして高級レストラン「ドーシア」の予約などの消費活動に執着している。音楽に関して異様な造詣の深さを見せ、犠牲者の前で音楽を流しそれを披露する。
ドラッグの使用などによって幻覚と現実の区別か曖昧になっているとみられる描写もある。そしてさらにコントロール不能に落ちいったその精神は…… - ジーン(クロエ・セヴィニー)
- ベイトマンの秘書。彼に好意を抱いているが、当人の彼女への興味といえば、せいぜい後ろからこっそりネイルガンを向ける程度である。
- ポール・アレン(ジャレッド・レト)
- ヘイ! ポール!
ベイトマンの同僚(友人?)でによる殺人の、映画中では最初の犠牲者。
ベイトマンの多くの同僚たちと同様、彼も周りの同じような人間たちと見分けがつかず、彼自身もベイトマンをマーカスという別の友人と間違えていた。
演じたジャレッド・レトはベールがバットマンを演じたダークナイト・トリロジーとは別シリーズのスーサイド・スクワッド(DCEU)でジョーカーを演じるという、奇妙な巡り合わせとなっている。 - イヴリン・ウィリアムズ(リース・ウィザースプーン)
- ベイトマンの婚約者。だが当のパトリックは別に愛人がいたり、娼婦を連れ込んでどうにかしたりと、浮気どころではない状態になっていた。
- ルイス・カルザース(マット・ロス)
- ベイトマンの同僚の一人だが、個性的なファッションやスタイルの持ち主。
そのセンスから繰り出される名刺にやはり嫉妬したパトリックに殺されそうになるが実は彼は…… - ドナルド・キンボール(ウィレム・デフォー)
- ポール・アレン失踪事件を追う私立探偵。ベイトマンに何度も事情聴取を行い、あたかも真相に気づいているかのように見えるが、奇妙なアリバイによって捜査は思わぬ方向へ。
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関連項目
ビデオテープを返しに行ってくる
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