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グランツール
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グランツールとは、自転車ロードレースの内、ジロ・デ・イタリアツール・ド・フランスブエルタ・ア・エスパーニャの3つのステージレースの総称である。

概要

UCI競技規則によるグランツールの概要の中で特徴的な物として、下記のものがある。

  • 日程は最低15日、最高23日
  • 総走行距離(競技区間)は3500km以下
  • 休息日は2回、但し1回は8日以降にする
  • プロチームは参加しなければならない

ジロ・デ・イタリア

毎年5月(~6月)に開催される。UCIワールドツアーではカテゴリーBに位置づけられる。
第1回開催は1909年催はRCSポルト社。
総合優勝マリアローザポイント賞はマリアロッソパッショーネ、山岳賞はマリア・アッズーラヤングライダー賞はマリアビアンカをかけて争う。
なお、最下位のとしてヌメーロ・ネロというゼッケンがあるが、過去にはマリアネラというジャージであった。

コースセッティングは、勾配の厳しい坂を登る山岳ステージが多いため、上りを得意とするクライマーが活躍する機会が多い。たまに未舗装区間があるがそれもまたジロ・デ・イタリア

ツール・ド・フランス

毎年(6月~)7月に開催される。UCIワールドツアーでは一のカテゴリーAに位置づけられる。
第1回開催は1903年催はアモリ・スポルオルガニザシオン社。
総合優勝マイヨ・ジョーポイント賞はマイヨ・ヴェール、山岳賞はマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュヤングライダー賞はマイヨ・ブランをかけて争う。
ステージを一番にぎあわせた選手には敢闘賞としてドサール・ルージュというゼッケンが与えられる。最下位のランタンルージュと言う称号がある。
なお、ツール・ド・フランスでは3連続ランタンルージュをとった選手がいる。

コースセッティングは、他の2つにべると坦である。

ブエルタ・ア・エスパーニャ

毎年(8月~)9月に開催される。1994年までは4月5月に開催された。UCIワールドツアーではカテゴリーBに位置づけられる。
第1回は1935年催はウニブリク社。
総合優勝マイヨ・ロホポイント賞はプントス、山岳賞はモンターニャヤングライダー賞はマイヨ・ブランコをかけて争う。2018年まではヤングライダー賞の代わりに複合賞コンビナーダが存在した。

コースセッティングは他の2つとべると短めである。

グランツールに関する記録

全グランツール完全制覇者

3つのグランツールは時期が連続するため、全てのグランツールを同一年に完走することは極めてまれである。[1]総合優勝を狙えるレベルの選手に限って言えばほぼ絶といってよく、3グランツール全てで総合1桁順位だったのは1955年ラファエルジェミニアーニ(4-6-3)、1957年ガストネ・ネンチーニ(1-6-9)以外70年近く出ていない。ネンチーニのようにグランツールいずれかを総合優勝した上で全て完走する選手は、2023年にはセップ・クス(14-12-1)まで66年出なかった。

従って、全グランツールを同一年に全て総合優勝した選手はいない。今後も現れることはないだろう[2]
しかし、「同一年で」ではなく「生涯で」に広げれば例はある。それでも7人しかいないが。

成年 達成者 初制覇(ジロ-ツール-ブエルタ)
1963年 仏 ジャックアンクティ 1960-1957-1963
1968年 伊 フェリーチェ・ジモンディ 1967-1965-1968
1973年 白 エディメルク 1968-1969-1973
1980年 仏 ベルナールイノ 1980-1978-1978
2008年 西 アルベルト・コンタドール 2008-2007-2008
2014年 伊 ヴィンチェンツォ・ニバリ 2013-2014-2010
2018年 英 クリスフルーム 2018-2013-2011

ダブルツール

先述の通り、全グランツールを同一年に総合優勝した選手はいない。それでも、グランツールのうち2つを同一年に制覇した選手は複数人おり、ダブルツールという。なおダブルツールと言った場合、普通ジロとツールの2つを同一年に制覇することだけをすことが多いのだが、ここでは便宜上、ジロとブエルタ、ツールとブエルタの同一年制覇も紹介しておく。

ジロとツール(狭義のダブルツール)

8人が13回達成している。9-10月に行われる世界選手権ロードレースも制している場合、「トリプルクラウンも達成」と示している。

成年 達成者 備考
1949年 伊 ファウスト・コッピ
1952年 伊 ファウスト・コッピ 2回
1964年 仏 ジャックアンクティ
1970年 白 エディメルク
1972年 白 エディメルク 2回
1974年 白 エディメルク 3回トリプルクラウンも達成
1982年 仏 ベルナールイノ
1985年 仏 ベルナールイノ 2回
1987年 愛 ステファン・ロッシュ トリプルクラウンも達成
1992年 西 ミゲルインドライン
1993年 西 ミゲルインドライン 2回、連続
1998年 伊 マルコパンター
2024年 スベ タデイ・ポガチャ トリプルクラウンも達成

広義のダブルツール

エルタは1994年まで4~5月、95年以降は9月開催。

成年 達成者 ジロ ツール エル 備考
1963年 仏 ジャックアンクティ
1973年 白 エディメルク
1978年 仏 ベルナールイノ
1981年 伊 ジョヴァンニバッタリン
2008年 西 アルベルト・コンタドール
2017年 英 クリスフルーム

ランキング系の記録たち(青色は現役選手)

グランツール総合優勝回数

順位 選手名 回数 ジロ ツール エル
1 白 エディメルク 11 5 5 1
2 仏 ベルナールイノ 10 3 5 2
3 仏 ジャックアンクティ 8 2 5 1
4 伊 ファウスト・コッピ 7 5 2 0
西 ミゲルインドライン 2 5 0
西 アルベルト・コンタドール 2 2 3
英 クリスフルーム 1 4 2
8 伊 ジーノバルタリ 5 3 2 0
伊 アルフレッド・ビンダ 5 0 0
伊 フェリーチェ・ジモンディ 3 1 1
スベ プリモシュ・ログリッチ 1 0 4
スベ タデイ・ポガチャ 1 4 0

グランツールステージ優勝回数

順位 選手名 回数 ジロ ツール エル
1 白 エディメルク 64 24 34 6
2 伊 マリオ・チポリー 57 42 12 3
3 英 マーク・カヴェンディッシュ 55 17 35 3
4 伊 アレサンドロ・ペタッキ 48 22 6 20
5 伊 アルフレッド・ビンダ 43 41 2 0
6 仏 ベルナールイノ 41 6 28 7
7 伊 レアルコ・グエッラ 39 31 8 0
西 リオロドリゲス 0 0 39
9 白 リックファンロー 37 12 7 18
10 白 フレディマルテンス 35 7 15 13

関連項目

脚注

  1. *1995年以降、36人が延べ48回達成している。
  2. *例えば2024年にジロとツールを制したタデイ・ポガチャルはブエルタに出ても勝てると噂されたが、所属チームマネージャーが「彼をおもちゃのように使ったり、壊れるまで弄んだりしない」と全否定した。
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