ブエルタ・ア・エスパーニャとは、世界三大レース「グランツール」の最終戦。開催時期は八月末より3週間。通称はブエルタ。ジロ同様にブエルタは「一周」という意味にしかならないのだが、もう一つブエルタからスタートするプロツアーレースに「ブエルタ・ア・パイスバスコ」があるものの、こちらは日本での呼称が「バスク一周」で定着しているためブエルタ=ブエルタ・ア・エスパーニャで確定する。
概要
一応年間3回しか無いグランツールの3戦目…なのだが知名度も盛り上がりもいまいち悪い。理由としてはグランツールのうちもっとも歴史が浅いのにくわえ、スペイン内戦でも中断があるなど75年で65回の開催にとどまっている事。スポンサーのために各リーダージャージの色をコロコロと変えること、世界最高のドMレースであるジロ、世界最大のレースであるツールに比べるとコレと言ってインパクトのある冠詞が無い、直後に世界選手権があり、そこに疲労を残したくない選手が計画的にリタイヤして完走者が無駄に少ないなど否定的な単語がずらずら並んでしまう。
ただツールほどではないがスプリンターにポイント賞のチャンスがある、ステージ自体の距離が短く各ステージで全力勝負が見やすい、タイムトライアルも短いので純クライマーにもチャンスがあるなど、面白い要素もてんこ盛りである。グランツールの最終戦ということで、今年結果を残せなかった選手や怪我明けの有力選手が最後の勝利を狙いに来るため、気が付いたらほかの二つより面子が豪華になっていた…なんてこともある。
スペインと言えば山だが、ブエルタでは山岳コースが厳しいうえに多い事が有名。特に山頂ゴールが多く、途中には山頂ゴールが連続する地帯がもうけられ、エース同士の一騎打ちが大きな見物となっている。平坦ステージと銘打っておきながらラスト数百メートルに激坂が待ち構える、通称「平坦詐欺」もお約束。
ちなみに日本人に忘れられてるかのように、まだ日本人で出場したライダーが居ない。2010年は別府史之、新城幸也の2名が出場を予定していたものの、別府はチーム自体がブエルタに招待されず、新城は既にジロ・ツールと走っている疲労を考慮して回避の方向でスケジュールが組まれたため、今年もプロトンの中には日本人不在のレースとなりそうである。2011年は、8/9にスキル・シマノから土井雪広選手の出場が決定!!日本人初出場を決める!
2015年、新城幸也がユーロップカーから出場。第13ステージでの逃げなどで躍動し、全21ステージを総合65位で無事完走した。これにより新城は「ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ」のグランツール全てで完走を果たした日本人初のライダーとなった。
ちなみに「茄子 アンダルシアの夏」の舞台がこのブエルタ・ア・エスパーニャ。
関連項目
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