ドロップ(小説)単語

ドロップ

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『ドロップ』とは、品川ヒロシによる小説作品である。

概要

2006年 8月10日にリトルモアより刊行。吉本興業所属のお笑い芸人、品川庄司・品川祐による半自伝的作品。

カバーイラストは『クローズ(漫画)』の髙橋ヒロシが担当。

表紙の感じから誤解しやすいが、喧嘩と友情を描いたヤンキー物語だけではなく、血気盛んな中学生のイタさや健気さを主人公視点でツッコんでいくコメディ要素や、家族愛の感動エピソードも含まれた作品となっている。

2009年 3月20日に映画が公開。品川本人が監督・脚本を担当している。
『ごくせん』『クローズZERO』『ROOKIES』など、平成中期におけるイケメンヤンキーものの流行に乗っかり、小説・映画ともに大ヒットを博した。
この作品をきっかけに品川は小説家・映画監督としても活動するようになり、『漫才ギャング』『Zアイランド』などの映画作品でメガホンを取るようになる。

2023年 6月〜8月にWOWOWでテレビドラマ化。監督は品川が引き続き担当。

月刊少年チャンピオン 2007年 4月号〜2011年 7月号にてコミカライズが連載。作画は鈴木大。キャラクターデザインは原作のカバーイラスト同様髙橋ヒロシが担当。コミックスは全14巻。
2011年 8月号からは『ドロップOGアウト・オブ・ガンチュー』に改題し、2020年 2月号まで連載された。コミックスは全26巻。

あらすじ

進学校に通っていた中学3年生「信濃川ヒロシ」は、当時流行していた数々のヤンキー作品に感化され、狛江北中に転校ドロップアウトし、ヤンキーになることを決意。

髪を赤く染め気合十分なヒロシは、当時の番長「井口達也」に目をつけられる。ヤンキーになった経緯が経緯なだけあってヒロシは勿論勝てるわけがなくボコボコにされるが、そんなヒロシを達也は気に入るようになる。

登場人物

キャストは映画版 / テレビドラマ版。

信濃川ヒロシ　演：成宮寛貴 / 細田佳央太: 主人公。赤い坊主頭が特徴。; 喧嘩はそこまで強くない上、カッコつけたがりなために肝心なところでボコられることもしばしばだが、達者な口から繰り出される挑発やハッタリを駆使して、相手を自身のペースに乗せて闘う。; モデルは勿論品川本人だが、実際の品川はそこまでアツい喧嘩を繰り広げていたわけではなく、周囲を笑わせることで世渡りするという、殆ど腰巾着みたいな立ち回りだったそう。そもそもヤンキーになった理由も「モテたいから」であり、喧嘩上等な達也らを見て「思ってたのと違う」と感じていたらしい。
井口達也　演：水嶋ヒロ / 板垣瑞生: 狛江北中最強の不良。イケメンに似つかわしい非道な言動が特徴だが、友情には篤く、ケンカ後は相手をラーメンに誘うのがお決まり。; 品川の当時の友達がモデルだが、本作のヒットをきっかけに自身が無許可で作品化されていることを知り激怒。品川をボコろうとカチこんだが、品川の必死のコミュニケーションによって懐柔され和解。現在は「井口達也」を活動名として自身の過去を元にした作品を世に出すようになる。; スピンオフ『チキン』『OUT』では主人公として登場。『チキン』では彼が小学生だった頃の狛江北中の番長との交流が、『OUT』では少年院から釈放された後の高校生時代が描かれている。
森木隆　演：波岡一喜 / 林カラス: 達也のツレ。メガネとリーゼントが特徴。冷静な性格でケンカの仲裁を行う達也の右腕。
山崎秀樹　演：若月徹 / 大友一生: 達也のツレ。噛みついてケンカするスタイルと吠えて笑う特徴から「ワン公」と呼ばれている。; 『チキン』では序盤より達也と共に行動している。
安城豊　演：綾部祐二（ピース） / 森永悠希: 達也のツレ。小柄であり、ヒロシ同様ケンカは強くないが、盗みの天才で「ルパン」と呼ばれている。; 『チキン』では安城の兄「安城信男」が登場している。