フライング(英:flying)とは、fly(飛ぶ)+ingを組み合わせた単語で、本来は飛ぶこと、飛行、急発射などを意味する。
曖昧さ回避
- フライングゲット - 対象物を、普通の人より早く手に入れること。詳しくは当該項目参照。
- フライング○○乙 - 職人によるコメントを予測・期待して、実際に職人がコメントをする前に他のユーザーが乙とレスすること。
フライング(日本)
日本でのフライングとは
- 陸上競技や競泳において、スタートの合図よりも早く飛び出してしまう反則のことを指す。フライングスタートの略。
- 競艇において、大時計の針が0秒を指す前にスタートラインを出てしまうことである。フライングスタートの略。
- オートレースにおいて、大時計0秒を指示または手旗が振り切られる前にスタートしてしまうこと。同略。
- ニコニコ動画の弾幕などが、意図していたタイミングよりも早く出てしまうことである。1か2の意味が転じた物。
本記事では、1.から4.の個別事例について述べる。
概要
どのような競技であってもフライングは正常なスタートではない「不正スタート」と扱われ、参加資格の喪失などを伴うことのある厳罰である。
1.陸上競技や競泳競技では、「「用意」の号令(短距離走は「Set」、中長距離走は「On your marks」、競泳は「Take your marks」)後に体が静止しなかった場合」を不正スタートとして定義し、スターティングブロックやスタート台を用いて体重移動等を監視している。
特にスタートの飛び出しが重要視され、更に比較的審判員の目が重視される競泳や中長距離走と異なり完全な機械監視となっている陸上短距離走において発生頻度が高く、下記の通り世界的選手であっても時折起こすものである。2003年に「同じレースで2回同じ選手がフライングをした場合失格」というルールが変更され2010年度に変更されるまで「その組でフライングを2回以上やったら、1回目をやったかやっていないかにかかわらず失格」というルールであったが2010年のルール変更でから「フライングをしたら即失格」というルールに変更。日本もこれに賛成し、2010年度からスーパー陸上や日本選手権など大きな大会で適用することとなった(中高生年代も含めた完全施行は2013年度から)。
2003年のルール変更ではその当時優勝候補に挙げられたジョン・ドラモンド、また後の世界記録保持者となるアサファ・パウエルが失格になった他、2011年世界陸上100m決勝では、圧倒的な力を持つウサイン・ボルトがフライングを犯してしまい、上記のルールに従い失格となった。
なお、クラウチングスタートではピストルが鳴ってから0.1(100/1000)秒以内にスタートした場合も「ヤマを張ってスタートを予測した」という扱いとなって不正スタートとなる。この0.1秒というのは「人間の聴覚反応速度の限界」として医学的にも立証されているが、近年は計測機器の精度向上などもあり0.1秒を超える反応速度が出てフライングとなる選手が増え、特に金井大旺選手はピストルから+0.099秒で2度失格になっているなど、近年はこの「0.1秒」という基準に疑義が示されている。
また、競泳のリレー競技においては、計時パネルに前泳者が触れる0.03秒前に反応した場合がフライングとなる(0.03秒以内のスタートは誤差扱い)。
2.競艇においては、フライングスタートといって、スタートラインを一定のタイミング(大時計の針が0秒から1秒を指す間)で通過するという方式をとっている。スタートの流れは以下の通り。
②ランプが消え、白い針(60秒針)が動き出す(スタート1分前、1目盛り5秒間隔)
③白い針がオレンジの針に重なる(スタート15秒前、このとき白い針は見えなくなる※下関競艇は除く)
④オレンジの針(12秒針)が動き出す(1秒間隔、10、5という数字はそれぞれスタート10秒前、5秒前を示す)
このオレンジの針が、頂点から1目盛り分進む(1秒経つ)間に、各艇はスタートを切らなければならない。
この時、0秒(頂点に達する)よりも早くスタートラインを通過してしまうとフライング(F)
1秒以上かかっても通過できないと出遅れ(L)となる。これらをあわせてスタート事故という。
スタート事故があると、事故を起こした枠に関する投票券はすべて払い戻しになってしまう。(選手は出走していないとみなされる)。場合によってはレースそのものが不成立になる。
手数料等を取ったりせず、買った額そのままで払い戻しを行うので競艇場にとっては利益を左右する死活問題である。そのためフライング・出遅れをした選手に対する罰則は非常に厳しい。
ただし、出遅れに関しては選手責任外としてペナルティを受けない場合がある。(例:藻が絡んだ、風が強くてうまく進めない、モーターの様子がおかしい、スタートは正常だけど明らかに速度が遅い)
また、笹川賞や賞金王決定戦などのビッグレースでフライングをした場合は一定期間ビッグレースに出場できなくなるなど、ペナルティがより厳しいものになる。詳細は関連項目の返還艇123456を参照されたい。
3.オートレースのフライングについても競艇と同様。ただし1人につき1度目の不正出発はリスタートとなる点はボートレースと異なる(2度行うと返還欠場)。その場合の罰則としては、参加節の優出権のはく奪、優勝戦のフライングについては次節の優出権のはく奪となる。あまり重要ではないが、たとえ当該レースに勝利しても連勝記録はストップしてしまう(青山周平[デビュー12連勝・フライングしたレースも勝利]など)。また、エンスト等でスタート出来ない場合は「出残り」となる。ちなみに競輪は号砲と連動して発走台が外される仕組みのため物理的にフライングが出来ないが、発走後もなかなか前に進まない「出渋り」というものがあり、今でもたまに見かける。
関連項目
競艇主催者にとって最悪のケース。全額払い戻しなので主催者にとっては大打撃なわけで・・・
フライングが選手責任にならなかった数少ない例。(フライングの例外)
2009年7月の児島競艇女子リーグはフライングが続出し、総額2億円近い返還額を叩き出した。実況・椛島健一アナウンサーの完全崩壊ぶりにもご注目。
フライングをすることは競艇の世界では良くある話ですが、さすがにこれは・・・右から(上から)2つ目の艇に注目。
SG優勝戦で2艇フライング、売上12億2469万100円のうち返還額10億6466万2500円。返還率86.9%!
ちなみに、返還後売上は75%の配当と4000万円の優勝賞金を払うと終わり。つまり、主催の取り分なし!
陸上でもフライングの悲劇が。
関連コミュニティ
関連項目
- 陸上競技
- 競艇
- オートレース
- ウイークリーフライングハイライト(案山子P作成の、フライング・出遅れを集めた動画)
- 舌打ちに定評のある審判長
- 返還艇123456
- 怠慢マッチ
- 3
- 0pt