18人の戦士が集う約束の地
最強を決める闘いが始まる
勝者よ、黄金をその頂きに掲げよ
2020年 第35回グランプリCMより
賞金王決定戦とは、競艇界の最高峰、その年の総決算を締めくくるSGレースである。
通称「ボートレースグランプリ(THE GRAND PRIX)」。
概要
有馬記念(中央競馬)、東京大賞典(地方競馬)、中山大障害(障害競走)、KEIRINグランプリ(競輪)、スーパースター王座決定戦(オートレース)と並ぶ、公営競技の年末総決算の1つ。
開催日は平成の天皇誕生日にあたる12月23日が最終日になるように調整されていたが、元号が令和になって以降は第3もしくは第4日曜日が最終日になるよう日程が組まれている。
ボートレースにSGレースは数あれど、中でも格式の高いGRANDE5でも更にこのレースは別格として扱われている。この優勝戦に進出することはボートレーサーにとって大目標の一つである。
賞金王決定戦と並行してSG賞金王シリーズ戦が行われ、開催時はシーズンの獲得賞金上位60名が全国から一堂に会する。上位18名が賞金王決定戦に、19位~60位がシリーズ戦に出場する。
2013年からは副題として、ボートレースグランプリという名称が付けられた(シリーズ戦はグランプリシリーズ)。
開催場所は持ち回り制だが、2021年大会も含め36回のうち30回が大阪のボートレース住之江で開催されており、住之江以外で開催されたのは平和島ボートで4回、戸田ボートと福岡ボートでそれぞれ1回だけである(なおボートレース70年となる2022年に発祥地のボートレース大村での開催が予定されている)。そのため賞金王は住之江の年末の風物詩となっているのだが、SGは同一年で同じ場所での開催ができないという縛りがあることから、賞金王以外のSGが開催できないという他のボートレース場からすれば贅沢な悩みを抱えている。そもそも毎年SGを開催できること自体住之江以外にほとんど例がない。
大会形式
1月1日からチャレンジカップ最終日までの獲得賞金上位18名で争う優勝賞金1億円のマネーバトル。
この賞金1億円というのはKEIRINグランプリに次ぐ高額賞金だが、先に1億円の大台に乗せたのはこちら。
この賞金王以外のレースでは概ね、予選→準優勝戦→優勝戦という形だが、
賞金王ではポイント制になっており、着順によって獲得するポイントの合計で順位付けがなされる。
賞金王以外での枠番は通常は競艇場側が決めるもしくは得点順で決められるが、予選に相当するトライアル競走では初日は賞金獲得順から。それ以降は成績の奇数組と偶数組に分けられ、枠は全て抽選である。なのでスタート力やレーステクニックだけでなく運も求められる。枠で明暗が分かれる・・・ということもあるのである。
賞金王で使用されるモーターは開催場が保有している中でも勝率の高いものや、スポーツ記者推薦のものが選抜されている。
通常はフライングしてしまった場合、フライング休み中はレースに出場できないが、この賞金王決定戦(または賞金王シリーズ戦)は特例として、いかなるフライング休みであっても獲得賞金21位以内であれば出場することができる。ただしSG優勝戦、準優勝戦フライングによるSG選出除外期間中の場合は獲得賞金18位以内に入っていれば出場可能。なお、選考期間内から前検日までに出場停止処分を食らうとたとえ何位であっても出走できない。
ボートレースグランプリの流れは以下の通り。いずれも11R・12Rと当日のメインレース扱いとなっている。それ以外のレースは全てシリーズ戦のレースで構成されている。
トライアル1st (1・2日目) |
獲得賞金7位~18位の12名で行われる。全員2レースずつ実施。 獲得ポイント上位6名⇒トライアル2ndへ進出 獲得ポイント下位6名⇒敗退となりシリーズ戦へ合流(ポイントは持ち越し) 敗退者はシリーズ戦で他の出場者とのポイント調整レースが組まれる。 |
トライアル2nd (3~5日目) |
獲得賞金上位6名とトライアル1st突破者6名の計12名で行われる。 トライアル1stのポイントはリセットして全員が3レースずつ実施。 初戦のみ賞金上位6名の枠と使用モーターが優遇されている。 獲得ポイント上位6名⇒グランプリ決定戦へ進出 獲得ポイント下位6名⇒順位決定戦へ |
グランプリ決定戦 順位決定戦 (最終日) |
一発勝負。開催最終日の10R・12Rで行われる(11Rはシリーズ優勝戦)。 グランプリ決定戦の優勝者がグランプリ優勝となり、 賞金1億円と副賞として金メッキが施されたヘルメットが贈られる。 |
グランプリ決定戦(優勝戦)へ進出すれば、次の年のチャレンジカップと賞金王を除くすべてのSGに優先出場することができるという優遇を受けることができる。また優勝戦を完走すると下位であっても他のSGやG1の優勝賞金に相当する高額賞金が獲得できる。ただしグランプリ決定戦でフライングや出遅れをすると優先出場権は消滅する上に翌年のSG選出除外という非常に厳しい処分を受けることになる。まあそんな艇史に残るような大騒動になることが・・・あったから困るのである(2001年、5号艇の山崎智也がやらかして18億5882万8200円ぶっ飛んだ)。
2021年の第36回優勝戦において、1号艇の峰竜太が1周第1マークでターンマークに衝突し転覆(妨害失格)、丸野一樹、平本真之、毒島誠はこれを避けきれず同じく転覆(転覆失格)。レースは瓜生正義がツケマイで先行し優勝。事故を回避できた白井英治が2着に入り完走はこの2人のみ。舟券は3連複と3連単が不成立、売り上げ42億7752万6800円のうち、約96%にあたる41億1426万3700円(ボートレース史上ワースト)が返還となり払い戻し機は大混雑、開催地のボートレース住之江はボートレース場の外にまで返還の行列ができていたほど。公式発表によれば転覆した選手は全員無事とのこと。第36回は決定戦を含めて事故が多発、波乱のグランプリとなった。
歴代賞金王
関連動画
第35回SGグランプリ開催案内告知CM &『こんせいそんのスタジオ生放送!』告知CM
※前半は公式告知CM、後半はボートレース平和島ニコ生公式ch『ボートレース平和島チャンネル』の映像作家・面手さんによるオリジナルCM。
関連コミュニティ
関連項目
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