リビティウム皇国のブタクサ姫とは、佐崎一路による小説である。小説家になろうにおいて連載している。
概要
2013年に小説家になろうにおいて連載開始。番外編・外伝も3作品ある。(→リンク)
2015年より新紀元社から書籍化された。当初は単行本レーベルがなく刊行していたが、新紀元社が新文芸事業に本格参入しレーベル『モーニングスターブックス』を創刊した後はモーニングスターブックスレーベルで刊行されている。2018年には既刊も含めて電子化されている。
イラストは1-4巻までは、作者の前作で当該作と同一世界上の作品『吸血姫は薔薇色の夢をみる』と同じく「まりも」が担当したが4巻で降板し、5-8巻は潮里潤が担当した。8巻で潮里潤が降板したのは作者が原稿を落としてしまい、スケジュールが調整つかなくなったと明かしている。9巻以降は高瀬コウが担当している。
2022年12月現在既刊14巻。単行本はWeb版から中盤になるにつれて大幅改稿されており、1巻まるごと書き下ろしの巻もある。
『吸血姫は薔薇色の夢を見る』からは百年後の世界となっている。
漫画版
漫画版は5-8巻でイラストを担当した潮里潤が作画を担当し、1話ごと電子書籍で有料販売の形で連載され、5話分溜まった際に新紀元社よりレーベルがない形で2020年に発売された。既刊1巻。単行本には巻数表示がなく続刊の情報はない。
あらすじ
リピティウム皇国のオーランシュ辺境伯の五女として生まれた「シルティアーナ」は正妻から疎まれ、家の中でもひどい扱いを受けており、性格も醜悪、ストレスによる多食から10歳にして太った容姿になっていた。最終的に正妻からの陰謀により辺境領と帝国の間にある魔の森において放置されたが、魔女「レジーナ」たちに助命された際に前世が男子高校生だったことを思い出す。
シルティアーナの記憶持ちつつ、前世を思い出したことから貴族社会に嫌気がさしそのままレジーナのもとに弟子として過ごすことに決め、レジーナも受け入れる。偽名「ジル」として出生を隠しつつ穏当に過ごしたいと思うが、レジーナはとある王族とも知己であったため一筋縄ではいかなくなってしまう。
登場人物
- ジル
- 本作の主人公でありヒロイン。本名は『シルティアーナ・オーランシュ』で皇国の有力貴族オーランシュ伯の五女であった。母親は巫女姫として皇国のカトレアとして愛されながら側室として嫁いできたクララ。母親は故人であったため家の中で権力を握る正妻によって不遇の扱いを受けており、ぶくぶくと太り続け、ろくに相手をされないことから性格も悪くなってしまう。
- 正妻の陰謀により、皇国と帝国の間にある魔の森において殺されたが、魔女レジーナによって助命された際に前世で古武術などをしていた男子高校生の記憶を取り戻した。
- その後レジーナのもとで弟子になるがダイエットに励んだ結果絶世の美少女となる。そのことを危惧したレジーナに魔道具を与えられ普通に見えるように偽装されたり、フードで隠れるようになる。本来の姿を知った面々からは容姿を褒められるが、ブタクサ姫とあだ名されていたがゆえに自己評価がかなり下がっており、否定し続ける。
- 前世で男子高校生だった頃の記憶や人格は持っており、礼儀作法は受け継いでいるものの口調や仕草は女の子寄りの行動を取ることが多くなっている。
- レジーナ
- 魔の森に住む魔女。隠居しているが帝国の王族関係者であり時折帝国皇室からの訪問者が来る。当初はジルを助命しただけで弟子にしようとは思わなかったものの、噂と違い挨拶や返礼ができること、古武術の呼吸法を見せたところ興味を持ち弟子にする。弟子にしたジルに対して手とり足取り厳しく教育し、半年間ジルとともに各地を回る修行の旅に出る。
- フィーア
- ジルの使い魔。見た目は仔犬だが、神獣の天狼・シリウスである。ちなみに女の子。
- ルーク
- 帝国の皇帝の曾孫で将来は皇帝になるかもしれない少年王子。レジーナを父親と訪れた際にいたジルに興味を持つ。本名は『ルーカス・レオンハルト・アベル』。
- エレン・バレージ
- 魔の森の一番近くにある西の開拓村の村長の一人娘。ジルと出会った際に仲良くなる。ブルーノとは幼馴染。
- ブルーノ
- 西の開拓村に住む村人のガキ大将の少年。エレンとは幼馴染。ジルにはぶっきらぼうな口ぶりを取る。
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関連項目
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