倫理研究所とは、1945年に丸山敏雄が設立した一般社団法人、新興宗教、カルトである。ただし、後述するようにこの法人は宗教団体ではないと自称している。
また、下部組織である倫理法人会や、分派団体である実践倫理宏正会についても記述する。
概要
丸山敏雄(1892~1951)という哲学者が戦後すぐに設立した、倫理について研究しそれについて講演を行うなどして社会を良くしていこうということを目的とした一般社団法人である。この法人自身がいうには事業目的は「純粋倫理の研究並びに実践普及により、生活の改善、道義の昂揚、文化の発展を図り、もって民族の繁栄と人類の平和に資する」であり、活動内容は「社会教育事業、研究事業、出版、広報事業、文化事業、地球倫理推進事業」であるとしている。
新興宗教団体であるという非難もあるが、この法人自身は「特定の神仏を崇めているわけではなく、教会も儀式も経典もない。また会員の皆様にも特定の宗教を押し付けることもしないので、改宗の必要もないしどんな宗教の信者でも入会できるので宗教団体ではない」と主張している。実際、法人としては宗教法人ではない。
・・・とはいえ、創始者である丸山敏雄自身もPL教団(ひとのみち教団)と関係が深く、戦時中にはPL教団の幹部と揃って不敬罪で捕まっていることや、やっていることや主張存在が新興宗教めいているので、研究者や社会一般からは新興宗教とみなされている。
倫理法人会
倫理研究所の下部組織で「企業に倫理を、職場に心を、家庭に愛を」をスローガンに、企業法人や経営者などを会員として講演活動や勉強会を行っている団体。
実践倫理宏正会
同じくPL教団とかかわりのあった上廣哲彦が1946年に設立した一般社団法人。PL教団および倫理研究所から影響を受けている。こちらの目的も「明るく仕合わせな生活を実現するための、誰にでもたどることができる最も確実なすじ道である倫理を通じて、生活の改善、道義の昂揚および文化の発展を図るため、生活倫理を実践することを宏めると共に、これを各人の生活に融合せしめ、人生の苦悶を解脱し、人と争わず、家庭を明朗化し、各々の業務に精励せしめ、人類永遠の平和を目標に、祖国の再建に資する」としている。
の5つの誓いを唱和したり、上廣哲彦の著作をみんなで読んだり、講演会や座談会、勉強会を行ったり、理念を広める活動をしている。
よく、職場におばさんが来て「倫風(実践倫理宏正会の機関誌)を置かせてください」といって倫風を置いていくということを行っているので、見たり名前は知っているという人もいるんじゃないかな。
この団体も自身は「特定の神を崇めているわけではないんで宗教団体ではなく、社会教育団体、倫理修養団体である。どのような宗教の信者であっても理念に賛同してくれる人なら加入できる」としている。が、熱心な勧誘や活動が宗教めいていることから、新興宗教であると研究者や社会一般からは見なされている。
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