カルトとは、以下のものを指す。
- 不安や恐怖を煽って人々の自由意志の形成を阻害して困惑させ、特定の宗教・思想に心酔するように誘導し、その宗教・思想を受け入れない者を排他的に攻撃するように誘導する団体。
- サブカルチャーにおける、一部で熱狂的なファンがいる状態。
- 漫画『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクター。本名、カルト=ゾルディック。
- 漫画『幽☆遊☆白書』に登場する、妖怪によるアイドルグループ。
- 2013年公開のホラー映画。監督・脚本は『ノロイ』『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』の白石晃士。
- カルト(生放送主) - ニコニコ生放送の生放送主。
本項では1.および2.について記述する。
カルト (Cult) とは英語であり、本来は「崇拝」「祭儀」を意味し、否定的な単語ではない。しかし後に社会学用語として上記の1.という否定的な意味が付け加えられ、そちらが広く流布した。
1.の概要
カルト団体と見なされる条件
次のような性質が見られる宗教団体や思想団体は、カルト団体と見なされることが多い。
1.は、相手の不安と恐怖を煽って困惑させて[1]、相手の「意思決定の自由」を侵害して、相手の自由意思の形成を阻害することである。意思決定の自由は日本国憲法第13条で保障される自己決定権の一部であるから、1.は日本国憲法第13条を破って自己決定権を侵害する行為であり、重大な人権侵害である。また、思想・良心の自由に関して広義説(内心説)を採用する場合、意思決定の自由は思想・良心の自由の一部になるから、1.は日本国憲法第19条を破って思想・良心の自由を侵害する行為にもなる。
刑法第222条で脅迫罪が規定されており、一般人が畏怖するような表現でもって害悪の告知をして相手の「意思決定の自由」を侵害することを取り締まる条文になっている。1.は害悪の告知をしていないので脅迫罪に該当しないが、しかし、脅迫罪によく似た行為である。
1.と2.と3.が同時発生するようになるとマインドコントロールと呼ばれる状態になる。このため「カルト団体は、内部でマインドコントロールが行われている団体である」と定義してもよい。
1.と2.と3.の中で根源的条件と言えるものは1.であり、カルト団体は様々な技法で1.を実行している。例えば統一教会は「世の中には様々なところにサタンが潜んでいる」という具合に不安を煽るし、エホバの証人は「ハルマゲドンが起こって、信者以外が全員死ぬ」と語って不安を煽るし、創価学会は信者に「入信前の不安だった時期のこと」を涙ながらに語らせて聞く人の不安を煽るし、幸福の科学は「死後の世界に存在する偉人の霊言」を繰り返し語って信者に「死」を意識させて不安を煽る。カルト団体は1.を実行して信者の判断能力を低下させ、信者が2.以下の行動を起こすように誘導している。
カルト団体が行う1.は疑心暗鬼型と自信破壊型に大別でき、さらに疑心暗鬼型は「現在への疑心暗鬼型」と「将来への疑心暗鬼型」に分けられる。表にすると次のようになる。
技法 | 得意とする団体 | |
現在への疑心暗鬼型 | 「世の中には様々なところにサタンが潜んでいる」と言う | 統一教会、エホバの証人 |
「何十億という精が世の中の様々なところに潜んでいて、現在の地球人に害を与えている」と言う | サイエントロジー | |
将来への疑心暗鬼型 | 「ハルマゲドンが起こって、信者以外の全員が死ぬ」と言う | オウム真理教、エホバの証人 |
「日本は滅ぶ」「中国が攻めてくる」と言う | 顕正会 | |
「日本は滅ぶ」と言う | 法の華三法行 | |
「火の洗礼が起こり、大災害が頻発する」と言う | 崇教眞光 | |
「すべての生物は死後に地獄へ落ちる」と言う | 浄土真宗親鸞会 | |
「かつて教団は攻撃された」と言って、信者の心に「これから教団が攻撃されるかもしれない」という疑念を持たせる | モルモン教 | |
性行為を賞賛して信者同士が性行為をするように誘導し、信者に「これから自分の性行為の様子が暴露されて名誉に傷が付くかもしれない」という疑念を持たせる | ファミリー・インターナショナル | |
自信破壊型 | 「入信前の不安だった時期のこと」を信者に涙ながらに語らせ、それを聞く信者に「不安」を意識させる | 創価学会 |
「死後の世界に存在する偉人の霊言」を語り、それを聞く信者に「死」を意識させる | 幸福の科学 |
カルト団体に見られる性質
カルト団体には、次のような性質が見られる。
ただし、これらの性質を持つだけでカルト団体と断定することはできない。日本の田舎において「宗教・思想を奉じていない消防団」が強引な勧誘をすることがあるが、そうした消防団をカルト団体と呼ぶのはふさわしくない。
一部のカルト団体に見られる性質
一部のカルト団体には、次のような性質が見られる。
これらの性質を持たないカルト団体が存在する。たとえば、エホバの証人はカルト団体と見られることが多いが、7.を極めて熱心に行っているわけではない。
また、これらの性質を持つだけでカルト団体と断定することはできない。「宗教・思想を奉じていない詐欺師集団」が霊感商法をすることがあるが、そうした詐欺師集団をカルト団体と呼ぶのはふさわしくない。「宗教・思想を奉じていない暴力団」が暴力的な反社会行動をすることがあるが、そうした暴力団をカルト団体と呼ぶのはふさわしくない。
カルト団体の代表例
ここでは一般的にカルトとされる団体の名前を挙げる。順番はあいうえお順である。
- アーレフ(Aleph)
- 元・オウム真理教。ハルマゲドンの到来を信じ込ませて信者を恐怖させる。坂本弁護士一家を誘拐して殺害し、松本サリン事件や地下鉄サリン事件などの宗教テロを起こした。弁当屋・ラーメン屋・パソコンショップを開業して信者をほぼ無償で労働させて人件費を負担せずに大きな利益を得た。
- エホバの証人
- アメリカのキリスト教系新宗教で、一般のキリスト教から異端と認定されている。ハルマゲドンの到来を信じ込ませて信者を恐怖させる。教義の絶対視による社会との摩擦が激しい。娯楽を片っ端から禁止する。体罰や性的虐待などの児童虐待。輸血拒否による信者の家族の死の原因となり、裁判になった。
- 顕正会(冨士大石寺顕正会)
- 日本の仏教系新宗教。「日蓮に背く日本は必ず亡ぶ」「中国が攻めてくる」などの終末論を唱え、信者を恐怖させる。強引な勧誘。脱退者に対する攻撃。国教化を目指し、政教分離を否定している。
- 幸福の科学
- 日本の新宗教。「死後の世界に存在する偉人の霊言」を繰り返し語って信者に「死」を意識させて不安を煽る。教祖の絶対視。「幸福の科学に強制的に2億円を献金させられた」と訴訟した元信者に対し、名誉毀損として計8億円の損害賠償請求をするスラップ訴訟を起こしたことがある(幸福の科学事件
)。フランス国民議会にカルト宗教と認定されている[2]。幸福実現党を設立して国政への参加を目指しているが、国教化を目指しておらず政教分離の否定には当たらない。
- サイエントロジー
- アメリカの新興宗教。宗教哲学系、自己啓発セミナー系。「かつてジヌーという独裁者が何十億の市民を地球に連行してきて水爆で殺害しており、その市民の精が世の中の様々なところに潜んでいて、現在の地球人に害を与えている」と吹き込んで信者を疑心暗鬼にさせる。高額の金銭の要求、出家信者に対する強制的な中絶。精神病患者に与える薬を悪と教え込み、精神病を患った信者を苦しめる。トム・クルーズ、ジェニファー・ロペスなど著名人が多数入信している。
- 浄土真宗親鸞会(親鸞会)
- 日本の仏教系新宗教。「すべての生物は死後に地獄へ落ちる(一切衆生必堕無間)(後生の一大事)」と語って不安を煽る。「我々の教えを受けて『絶対の幸福』を体験すれば死後に地獄に落ちなくなる」と語って教団を絶対視させる。正体を隠しての強引な勧誘。伝統仏教の浄土真宗を始めとする異教徒への攻撃が激しい。献金の搾取に熱心である。信仰対象の「本尊
」という紙切れを売り出さずに貸し出し、退会しようとする人の家に信者が押しかけて「本尊」を回収することを繰り返し、「退会すると信者が家に押しかけてくるぞ」と信者たちに思わせて恐怖させる。
- 人民寺院
- アメリカのキリスト教系新宗教。教祖ジム・ジョーンズによる専横と妄想による暴走を招き、南米・ガイアナ共和国に移住した900人余の信者ともども集団自殺を遂げた。2022年現在は事実上消滅している。
- 崇教眞光(崇教真光)
- 通称「真光(まひかり)」。開祖を同じくする類似の団体は世界真光文明教団である。「火の洗礼が起き、地震・噴火・災害・感染症の流行が起こる」などと終末論を唱え、信者を恐怖させる。「真光の業(手かざし)で悪霊を除霊することにより病を治す」と称する。薬を悪と教え込み、信者を病に苦しめる。教団内の青年は、眞光青年隊に加入させられて、布教活動や農業などの無償労働を搾取される。
- 摂理(キリスト教福音宣教会)
- 韓国のキリスト教系新宗教。教祖の絶対視。多額の献金の強要。女性信者への性的暴行。教祖・鄭明析は2009年に懲役10年の有罪判決を受けて服役中だが、獄中からも本を出版するなど活動は継続している。日本の大学で偽装サークルを作って、正体を隠しての偽装勧誘をしている。
- 全能神教会(東方閃電)
- 中国のキリスト教系新宗教。「東方閃電」「実際神」とも。教義の絶対重視による、勧誘・脱退の際の殺人などが問題視されている(2014年山東招遠カルト殺人事件
)。中国で「邪教」とされた他、ロシアでもカルト認定を受けている。
- 創価学会
- 日本の仏教系新宗教。信者に「入信前の不安だった時期のこと」を涙ながらに語らせて聞く人の不安を煽る。「指導者は苦難を乗り越えて布教した。指導者のように生きよう」と言ったり軍歌のような教団歌を歌わせたりして信者に「自分は苦難に直面している」と感じさせて信者の不安を煽る。指導者の絶対視。強引な勧誘。脱退者への攻撃。聖教新聞の拡販を信者に強要し、聖教新聞の配達業務を極めて安い賃金で信者に行わせるなど、信者に対する搾取。「創価学会以外の宗教は全て邪教」と宣言して他宗教を攻撃する。公明党を設立して国政への参加を目指しているが、国教化を目指しておらず政教分離の否定には当たらない。
- 天華の救済
- 元・法の華三法行。「人類が滅ぶ」などと終末論を唱え、信者を恐怖させる。 足裏診断などの霊感商法にかかる詐欺罪により教祖や幹部が逮捕され、教団が自己破産して一旦崩壊した。2022年現在は教祖・福永法源が出所して復帰、名を変えて存続している。
- 統一教会(世界平和統一家庭連合)
- 韓国のキリスト教系新宗教で、一般のキリスト教から異端と認定されている。「世の中には様々なところにサタンが潜んでいる」として信者の不安を煽る。「あなたの祖先は霊界にいる」などと語りかけて「死後の世界」や「死」を意識させて信者の不安を煽る。霊感商法。毎月の収入の10分の1を献金として要求するなどの搾取。アメリカで寿司ビジネスを行う際に日本人信者を現地に派遣して低賃金で長時間労働させて利益を得る。合同結婚式の強要。強引な勧誘。脱退者への攻撃。自民党清和会との深いつながりを通じて国政へ影響力を与えることを目指しているが、国教化を目指しておらず政教分離の否定には当たらない。
- ひかりの輪
- アーレフ(元・オウム真理教)から独立して設立された団体。発起人は上祐史浩。脱麻原派を標榜するが偽装の疑いもあり、公安による観察処分が継続されている。
- ファミリー・インターナショナル
- アメリカのキリスト教系新宗教。1970年代のヒッピー運動からの派生。「性行為は神から与えられた祝福であり、性行為を押さえ込むことは神の意志に背くことである」と説いて性行為を賞賛し、信者同士で性行為をするように誘導し、「そのうちに自分の性行為の様子が暴露されるかもしれない」と信者に思わせて不安を煽る。コミュニティ内での近親相姦が認められており、児童への性的虐待により非難された。これに関連し、2005年に元会員が自分に性的虐待を行った会員を殺害後に自殺している。リバー・フェニックスとその一家は幼少期をこのコミュニティで過ごしており、組織に対する非難の声を上げた。
- ホームオブハート(レムリアアイランド、アマゾンなど異名多数)
- 日本の自己啓発セミナー。MASAYA(倉渕透)という指導者を絶対的存在とした思想団体。「自我を持っていると苦労が発生する」と吹き込み自信を破壊して不安を煽る。心の癒やしと銘打った勧誘をして監禁と思想抑圧をする。学校を否定して児童に義務教育を受けさせず児童を長時間労働に従事させるという児童虐待をする。借金してでも献金するように構成員に対して要求する。かつてXJapanのToshiが入信していた。
- モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)
- アメリカのキリスト教系新宗教で、一般のキリスト教から異端と認定されている。「イリノイ州に拠点を置いていたとき教祖などが迫害されて虐殺された」「ユタ州に拠点を置いていたときアメリカ陸軍に攻め込まれた」という歴史を教え込んで信者に「敵に攻め込まれるかもしれない」と意識させて不安を煽る。毎月の収入の10分の1を献金として要求するなど搾取が激しい。コーヒー・アルコール・性行為を徹底的に規制して信者を抑圧する。強引な勧誘、脱会者に対するストーカー行為など。
カルト団体と扱われることがある団体
- 幸福会ヤマギシ会
- 農業・牧畜業を基盤とするユートピアの実現を掲げる思想団体。逮捕者を出したことがある。児童が触れるテレビ・マンガ・書籍を制限する、子と親を長期間断絶する、児童に対する体罰の横行、児童労働の多さ、児童に「個人的意見」を持たせないように思想抑圧をする、団体内結婚の誘導、1日2食の徹底など、問題が多い。ドイツではカルト認定を受けている。ただし、恐怖と不安を煽ることは少なく、カルト思想団体というよりは「問題の多い農業企業」と見なすべきか。
カルトと誤認されている団体
- オプス・デイ(属人区聖十字架とオプス・デイ)
- ラテン語で「神の業」を意味する。「属人区」と呼ばれるカトリックの組織の一つで、教皇による正式な認可を受けている。自由と意見を尊重しながら信仰を守り、日常生活すべての聖化を務めとする。ダン・ブラウンの小説「ダ・ヴィンチ・コード」では主人公を追いかける狂信的団体のように描かれており、映画化によって更に誤解が進んでしまい、問題視された。
- セブンスデー・アドベンチスト(SDA)
- キリスト教の宗派の1つで、かつてのアリウス派に近く、プロテスタントの諸派とも共通点がある。一般のキリスト教から異端と認定されていない。ただし、エホバの証人の創始者が入信していた宗教団体である。
- 太極拳
- 「国によってはカルト指定されている」とされているが、ベルギーにおける1997年の報告書では「不法行為・危険行為の継続的監視を必要とする団体」として扱われるに留まり、厳密にはカルト(セクト)認定ではない。同報告書にはアーミッシュとか禅宗とか上がっている辺りでお察しください。
- 日蓮教団の一部
- 日蓮教団とは、日蓮と法華経を尊崇することを共通項とする宗教団体の一群のことで、顕正会や創価学会のようなカルト団体も含むし、比較的に穏健な団体も含む。1872年に政府が太政官布告を出し、日蓮と法華経を尊崇する寺を統合して「日蓮宗」と名乗らせた。1876年には勝劣派の顕本法華宗と日蓮宗興門派が分離独立し、一致派が日蓮宗と名乗り続けるようになった[3]。1899年に日蓮宗興門派が本門宗に改称した。そして1900年に静岡県富士宮市の大石寺が本門宗から独立して日蓮宗富士派となり、1912年に日蓮正宗と改名した。この日蓮正宗から生まれたのが創価学会と顕正会という2つのカルト団体である。とはいえ、日蓮正宗のことをカルト団体と扱う人は少ない。日蓮正宗の指導者の1人が日顕であるが、1991年に創価学会を破門したので創価学会の各種ビデオでボロクソに批判されている。
創作世界におけるカルト団体
- 恒心教
- 「オウム真理教の流れをくみ、殺害予告を繰り返し行う」とされる団体。詳細は個別記事参照。
- ダゴン秘密教団
- H.P.ラヴクラフトによる小説および世界観「クトゥルフ神話」における代表的なカルト。アメリカ合衆国マサチューセッツ州エセックス郡の漁村インスマスを事実上支配している。クトゥルフ神話の中ではこの他にも「星の智慧派教団」「皮膚の兄弟団」「暗黒のファラオ団」など様々なカルトが邪神復活を目論んで暗躍している。
1.のマインドコントロールから人を解放する方法
1.の意味を持つカルト団体がマインドコントロールをして人を加入させた場合、その人の身内や友人は「何とかしてあの人のマインドコントロールを解いてカルト団体から脱退させたい」と考えることになる。
カルト団体のマインドコントロールは巧妙であるから、構成員に掛けられたマインドコントロールを解くのは難しい。しかし、全く不可能ではないから、本項目でその方法のいくつかを指摘しておきたい。
カルト団体は、「あなたに襲いかかってくる危機は極めて深刻で、あなたは回避できない」などと語りかけ、「人に襲いかかってくる危機」というものを過大に表現して不安や恐怖を目一杯煽り、マインドコントロールの出発点にしている。
そのため、カルト団体の構成員のマインドコントロールを解くには、その人に向かって「人に襲いかかってくる危機」が小さいことを強調することを根気よく繰り返すことが必要になる。そして、「人に襲いかかってくる危機」が小さいことを伝えるには2つほどの方法がある。
①「世の中には運がいい人がいて、危ないこともサクッと簡単に回避してしまう」などのように「運のいい人」「幸運な人」のことを話題にして、「人に襲いかかってくる危機」が小さいことを強調するという方法があり、有力である。
②「歴史を振り返ってみると、ものすごく強大な帝国があっという間に弱くなったことがある。ローマ帝国もモンゴル帝国も大英帝国も急激に弱くなった」といったように語り、強大な存在が一気に弱くなる可能性を認識させ、強大に見える「人に襲いかかってくる危機」が一気に弱くなる可能性を悟らせる、という方法もある。ただし、この方法が通用するのは歴史の話をある程度理解できるインテリな人のみに限定される。
2.の概要
サブカルチャーにおいて、少数の熱狂的なファン・信者を持つ映画・文学・音楽・漫画・アニメなどの作品に対して「カルト」と表現する事が多い。
「カルト映画」「カルトアニメ」「カルトミュージック」「カルトゲーム」などその例は幅広く、よく頭に「知る人ぞ知る」という形容がつく。アメリカ等の欧米で「カルト的人気を博す」と評されたとき、こちらが当てはまる。
商業的に失敗しても熱烈なファンによる支持が後押しし、思いがけない評価を受ける場合もある。同名のミュージカルを題材とした1975年の映画『ロッキー・ホラー・ショー』はその最たる例で、今でいうところの応援上映によって観客は大いに盛り上がり、当時は社会現象にまでなった。これにより、現在では世界初のカルト映画と呼ばれて広く支持されている。
こういった作品を好んで制作するクリエイターは、往々にしてファンにとって崇拝の対象となる。映画監督のデヴィッド・リンチ(『ブルーベルベット』『ツイン・ピークス』)、アレハンドロ・ホドロフスキー(『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』)などは良い例だろう。
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関連項目
1.の意味の関連項目
- 宗教
- 新興宗教(新宗教)
- 信者
- カルト2世
- 邪教
- 偽装サークル
- テロ
- 終末論
- 犯罪
- 洗脳
- マインドコントロール
- 罪悪感
- 霊感商法
- 不当寄附勧誘防止法
- 日本国憲法第13条
- 日本国憲法第19条
- 日本国憲法第20条
2.の意味の関連項目
脚注
- *困惑とは法律用語で、消費者契約法第4条や不当寄附勧誘防止法第4条に出てくる文言であり、合理的な判断ができない心理状態のことを指す。国民生活センター『消費者問題アラカルト 2018年改正消費者契約法の概要とポイント』(山本健司の執筆)
を参照のこと。
- *フランス国民議会の1995年12月22日報告書
- *勝劣派とは法華経の迹門(前半部分)よりも本門(後半部分)の方を重視すべきだとする派閥で、一致派は法華経の迹門と本門を同じように扱うべきだとする派閥である。
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