川尻しのぶとは、「ジョジョの奇妙な冒険」の第4部『ダイヤモンドは砕けない』に登場するキャラクターである。
アニメ版の声優は嶋村侑。
概要
物語終盤のキーパーソンとなる少年、川尻早人の母親であり、殺人鬼・吉良吉影に殺され成り代わられてしまう男性、川尻浩作の妻である。
浩作とは短大に通っていた頃に付き合っていて、後に早人を身ごもり結婚。しかし、浩作と交際していたのは「他の女性からの人気が高かった為、優越感に浸れると思った」為に過ぎない。
そんな理由で付き合い、結婚したが故に、浩作に対する愛情はなく、魅力を全く感じられない浩作との生活に憂鬱感を抱いていた。また、息子である早人に対しても「こいつのせいで離婚が出来ない」「何を考えているかわからない」と、存在を疎ましく思っていた。
そんな生活を送っていたあるとき、帰ってきて突然手料理を作り始めたり剃刀負けするのに電気シェーバーを使わずに剃刀で髭を剃ったりと、いつもと様子がおかしい浩作を不自然に思い始める。
そして家賃を徴収しにきた借家の管理人から滞納した家賃を支払うよう責め立てられた際、管理人の鞄からお金を掏り取り、それを家賃として支払うという夫の不正行為を目の当たりにし、「なんてロマンチックなの…」と感じ、しのぶに今まで夫に感じてこなかった「愛」の感情が初めて芽生える事となる(ちなみに物語を通して観ている人になら分かるが、この時点での浩作は、彼に成り代わった吉良吉影であり、前述のいつもと異なる行動もまだ川尻浩作の行動パターンが掴めていなかったことによるものである)。
更に就寝の際、突然彼女の服を引きちぎり出した浩作(吉良)にスリルを感じ、完全に夫の虜となっていった。
その後は今までとは打って変わって、「胸に縋りつく」「出勤前のキスを求める」等、夫に猛烈にアタックを試みるようになる。夫への入れ込みようは相当なもので、早人が吉良の殺害現場をカメラで押さえた際も「ママはあいつを信じきっている」と言って見せるのを躊躇ったほど。
そんな彼女と一緒に暮らしていることが影響したのかは不明だが、浩作に成り代わった吉良も、猫草に襲われたしのぶを咄嗟に守り、無事であったことを知って安心するという、今までに持ったことのない思いを持ち、困惑する一幕があった(その後、しのぶに何かあったら川尻家に潜伏している事がばれてしまう為と思い直したが)。
また、息子の早人に対しても、考え方が変わってきたようで、バイツァ・ダスト発動中、早人に頬にキスをされた際「悪くない」と発言している。
ちなみにかなりの猫好きであり、現在住んでいる借家がペット禁止なのにも関わらず、猫を一匹買っている。当時夫に無関心で話かけるのすら億劫だった彼女も、窓を閉め切られ、一晩中猫が家に入る事が出来なかった事を知ると激怒し、夫に怒りをぶちまけていた。
また、家に忍び込んできた猫を見て、一目で「ブリティッシュ・ブルー種」である事を見抜いており、更にはそのブリティッシュ・ブルー種に関し、スピードワゴン張りの解説をするなど、猫への興味関心はかなりのものであると言える。(ただ、その猫に関しては、天井に虫のように引っ付いたり、弓と矢による穴が喉元に開いていたりと、かなり気味が悪かった為、彼女が夢中で箒を振り回した際、はずみで死なせてしまった。その事がきっかけで後に猫草が生まれる事となる。そう言った経緯があった為、猫草は彼女の事を嫌っている。)
後に早人の機転や、仗助達の活躍により、川尻浩作に化けた吉良吉影は倒されるが、結局彼女は作中に於いて本物の浩作が殺害され、吉良が夫に成り代わって潜伏していたことに気付くことはないまま未亡人になってしまう事となった(死亡した吉良の遺体は顔の皮が剥がされて、顔が分からなかったものの、歯型から吉良である事が判明した為、吉良の遺体として処理されることとなり、川尻浩作はそのまま行方不明扱いされることとなった)。
4部の最終話で、すべての事情を把握し、父が帰ってくることはない現実を知って涙を流す早人に彼女は「ところであんた…最近 背のびた?」と声をかけるのであった……。
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関連項目
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