平田一とは、宇宙戦艦ヤマトⅢに登場した古代進の同期であり、2199においても主計長として登場している。
セリフ付きの初登場はⅢであるが、実は「さらば」「2」の生還者の中に、彼の姿が描かれている。CVはⅢでは曽我部和行氏、2199では伊勢文秀氏が担当している。
概要(ヤマトⅢ)
古代進と同期の、当時の防衛軍の中では古参の宇宙戦士であり、戦闘班を志願しつつ生活班に回された土門竜へ、宇宙戦士としての心得を丁寧に解く。あるいは艦長故に体力鍛錬が欠かせない古代に、生活班長らしくレモンティーを振るまい、親しく談笑するなど、古参ではあるが穏やかな幹部クルーであった。
しかしヤマトのサブキャラにありがちなことに、第十一番惑星近隣で接舷戦闘となったガルマン・ガミラス帝国艦。その乗員との白兵戦であえない戦死を遂げ、彼の亡骸は他の戦死者ともども、宇宙葬により送られた。享年は不明であるが、古代と同期であるとすれば24~26歳ではないかと推定される。
概要(宇宙戦艦ヤマト2199)
他のキャラクターと同様に長崎県出身、そして古代進と同期という設定に変わりはないが、やや年長の23歳という年齢など、設定面で細かいリメイクが行われている。第一艦隊旗艦「キリシマ」に搭乗しており、メ号作戦の数少ない生還者でもある。当初の階級は3尉であるがヤマト乗艦後は1尉に昇進、主計長の任に就く。
嘗ては糧食面での担当者という位置づけだったが、2199ではそれだけではなく、艦内余剰備蓄とその配分。そして故障しない限りは無尽蔵の食材を供給する「オムシス」の管理責任者と、実在する軍艦の主計長(海上自衛隊ならば第4分隊長)に近いスタンスの立場と責任を負っている。
温厚で目端の利く性格は変わらず、ヤマト艦内の余剰物資を飲料水からコスモナイト90まで正確に掌握、その上で真田副長や沖田館長へ的確な意見具申を行え、同時に太陽系赤道祭では、本来は自分の部下でありながら航空隊に転属した山本玲3尉に対し、辛ければいつでも戻ってきて良いなど、落ち着いた気遣いも払っている。
但しこういったスタンス故に苦労人であり、特に第15話でヤマトの長期公開に伴いオムシスが機能不全に至り、クルーから糧食事情の不満を一手引き受け、なだめつつも頭を抱える羽目になっている。このように基本的には冷静、温厚な気配りの人で、コミック版では年長者への敬語で話しかけてきた古代に「対等でいいよ」とくだけた面も見せている。
意外にはじけた側面
このようにヤマトの良心の一人とも言える平田主計長であるが、各種生活物資補給のために降り立ったビーメラ4では、意外とはっちゃけた、年齢相応の一面も見せている。その一つは98式強化外殻を纏い、原生林の中に道を作るアナライザーに「お前、格好いいぞ!」と声援を送るなど、これまでとは違う表情を見せていた。
そして最大の彼の好悪は「虫嫌い」である。
ビーンメラ4において、嘗てビーメラ星人が家畜として使役していた生物が野生化したものの襲撃を受けた時は「虫は嫌、虫は嫌!」と、普段の落ち着きぶりを完全にかなぐり捨て、必死に走り回って逃亡している。主計長は戦闘職種ではなく、職責放棄でも敵前逃亡でもないが、意外なほどにコミカルな姿は視聴者の彼への印象を変えた。
…あんなキモい触手プレイ巨大昆虫に襲われれば、大概の人間は混乱するであろうし、寧ろそれに冷静に応戦できる古代進。あるいはフルアーマーアナライザーが例外に近いのかもしれないが。因みにここで原生生物を追い払ったアナライザーに歓声を送ったりなど、やはり平田さんも二十代前半の若者である。
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