日本最長普通列車とは、日本で最も長い距離を定期運行する普通列車のことである。
概要
航空路線、新幹線や特急列車など、都市間の速達輸送手段が確立された現代の日本において、普通列車の役割はほぼ完全に地域輸送にシフトしており、それに合わせてかつて存在した長距離の普通列車は多くが区間の分割、削減などが行われ、大垣夜行のような夜行普通列車もすべて廃止された。現存する定期普通列車は、長いものでも300km程の距離を走る程度であり、この距離は東京から名古屋までの距離にも満たない。そのような距離を走る普通列車は同区間に新幹線や特急列車が走っていることが多いため、全区間を利用するような客がほとんどなく、廃止された長距離普通列車同様に区間分割や廃止が行われてしまうことも多い。したがって、一つの普通列車が走る最長の距離も年々短くなる傾向がある。
歴代の日本最長普通列車
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途中で列車番号を変更する列車の場合、変更した駅からは別の列車とみなす考え方もあるが、ここでは終点まで同じ列車として考え、見出しにはその列車の最初の列車番号を記述する。また、同じ区間を運行する列車が複数ある場合、そのうち代表的な1列車のみを見出しに記述する。
北陸本線敦賀発赤穂線播州赤穂行3323M新快速列車(2018/7/7〜現在)
北陸本線敦賀から東海道本線、山陽本線を経由して赤穂線播州赤穂間の275.5kmを4時間6分で走破する。平成30年7月豪雨の影響で後述の369M普通列車の運転区間に運休が発生。10月に全ての区間で運転が再開されたものの、徐行を必要とする区間があることから暫定ダイヤでの運行となった。この暫定ダイヤで(通常ダイヤに於ける)369Mに相当する7563Mは白市〜下関間の264.2kmの運転となったため、実乗できる列車としてはこの敦賀発播州赤穂行の新快速列車が最長となった。なお、その後2019年3月16日のダイヤ改正で徐行運転は終了となったものの、同時に369Mは岩国行に短縮され、岩国から下関行3365M普通列車(岩国20:14発、下関23:50着)に接続する形となった。
見出しに挙げた3323Mの列車番号は米原で3523Mに変更される。また、土休日には同区間を早朝に4時間10分で走破する3207M(米原からは3407M)新快速列車も設定されている。但し、いずれの列車も北陸本線内及び赤穂線内のホームの有効長の関係で、敦賀を4両で出発した後米原で前に8両を増結、その後姫路で最初の4両を切り離すため、全区間を乗り通すには途中の駅で車両を移動する必要がある(つまり、全区間を直通する車両は無い)。
| 主な駅の発車時刻 (括弧内は2022/3/12ダイヤ改正前) |
|||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 敦賀 | 米原 | 京都 | 大阪 | 三ノ宮 | 西明石 | 姫路 | 相生 | 播州赤穂(着) | |
| 3323M | 17:49 | 18:47 | 19:44 | 20:15 | 20:38 | 20:59 | 21:22 | 21:44 | 21:55 |
| 3207M 【土休日】 |
5:32 (5:34) |
6:29 | 7:29 | 8:00 | 8:24 | 8:43 | 9:11 | 9:31 | 9:42 |
宗谷本線旭川発稚内行321D普通列車(2022/3/12〜現在)
上述した新快速列車は、運賃の他に特急料金が必要となる「優等列車」に対して、運賃のみで乗車することができるという意味の広義の「普通列車」である。各駅停車やそれに相当する、「普通」と案内される狭義の「普通列車」で見た場合は旭川と稚内を結ぶ宗谷本線が最長となる。
宗谷本線の全区間にあたる259.4kmを6時間4分で走破する。後述の上野東京ラインが宇都宮線内宇都宮〜黒磯間のワンマン化に伴い宇都宮で系統が分割されたため、日本最北の鉄路である宗谷本線が日本最長の鈍行となった。列車番号は途中の名寄で4323D、幌延で4325Dに変更される。
| 主な駅の発車時刻 | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 旭川 | 和寒 | 士別 | 名寄 | 美深 | 音威子府 | 天塩中川 | 幌延 | 豊富 | 稚内(着) |
| 6:03 | 6:53 | 7:12 | 7:53 | 8:21 | 9:08 | 9:47 | 10:56 | 11:17 | 12:07 |
上野東京ライン熱海発黒磯行1662E普通列車(2018/7/7〜2022/3/11)
東海道本線熱海から東北本線(宇都宮線)黒磯までの268.1km(運賃計算上は267.9km)を4時間47分で走破する。全日に北行が2本、土休日に南行が1本それぞれ運転されていたが、2019年のダイヤ改正で北行の1本が宇都宮行に短縮されたため、最終的に北行も1本となった。
| 主な駅の発車時刻 | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 【北行】 | 熱海 | 小田原 | 横浜 | 品川 | 東京 | 上野 | 大宮 | 小山 | 宇都宮 | 黒磯(着) |
| 1662E | 18:52 | 19:22 | 20:21 | 20:40 | 20:49 | 20:54 | 21:21 | 22:11 | 22:45 | 23:39 |
| (1586E) | 11:32 | 11:56 | 12:52 | 13:10 | 13:19 | 13:25 | 13:51 | 14:45 | 15:25 | 16:17 |
| 【南行】 | 黒磯 | 宇都宮 | 小山 | 大宮 | 上野 | 東京 | 品川 | 横浜 | 小田原 | 熱海(着) |
| 1545E 【土休日】 |
6:51 | 7:45 | 8:15 | 9:05 | 9:32 | 9:38 | 9:48 | 10:06 | 11:04 | 11:28 |
山陽本線糸崎発下関行369M普通列車(2017/3/4〜2018/7/6)
山陽本線糸崎〜下関間の297.2kmを6時間4分で走破する。山陽本線上に新駅が開業したことなどから従来通りのダイヤを組めなくなり、ダイヤ改正以前より運行区間が短縮された。ダイヤ上は後述の2427D普通列車が最長普通列車に返り咲いたように見えるが、途中区間が2016年の台風で被災し不通となり復旧の目処も立っていないため、実乗できる列車としては369Mが最長を維持することとなった。
| 運休前の主な駅の発車時刻 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 糸崎 | 三原 | 広島 | 岩国 | 徳山 | 新山口 | 宇部 | 厚狭 | 下関(着) |
| 17:46 | 17:50 | 19:14 | 20:14 | 21:59 | 22:43 | 23:07 | 23:17 | 23:50 |
山陽本線岡山発下関行369M普通列車(2016/3/26~2017/3/3)
山陽本線岡山~下関間を直通する普通列車の復活は4年ぶり。同区間(384.7km)を7時間33分で走破する。岡山の発車時刻は2015年3月まで岡山~新山口間を運行していた371M普通列車(後述)と同じ16時17分である。ただし、普通列車のみで終電までに博多に行くことは不可能になった。
| 短縮前の主な駅の発車時刻 | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 岡山 | 倉敷 | 福山 | 三原 | 広島 | 岩国 | 徳山 | 新山口 | 宇部 | 厚狭 | 下関(着) |
| 16:17 | 16:35 | 17:17 | 17:52 | 19:14 | 20:13 | 22:00 | 22:43 | 23:07 | 23:17 | 23:50 |
根室本線滝川発釧路行2429D普通列車(2015/3/14~2016/3/25)
詳しくは滝川発釧路行普通列車を参照
根室本線滝川~釧路間の308.4kmを8時間27分で走破する。同時に始発駅から終着駅までにかかる時間が最も長い普通列車でもある。そのため、終着の釧路駅では完乗した人に証明書が配られるなど、他の普通列車とは違う名物列車として扱われていた。北海道に新幹線がやってきた2016年3月のダイヤ改正で同区間の直通列車の列車番号は2427Dに変更された。運行時間はそれほど変わっていないが、前述のとおり山陽本線の岡山発下関行の普通列車が369Mとして復活したため、日本最長普通列車の座は返上することになった。
また、上り列車にも同区間を走行する普通列車が存在し、2522D(帯広からは3430D快速「狩勝」)として運行されていたが、2016年3月のダイヤ改正で新得~滝川間が廃止され、全区間が2522D普通としての運行に変更された。
山陽本線岡山発新山口行371M普通列車(2012/3/17~2015/3/13)
山陽本線岡山~新山口間の315.8kmを5時間45分で走破する。終点では下関行に接続しており、さらに乗り継ぐことにより普通列車のみで終電までに博多まで行くことができる。2015年3月のダイヤ改正で運行区間が岡山~徳山間(294.1km)に短縮されたため、前述の2429Dよりも走行距離が短くなった。
2014年3月のダイヤ改正までは広島から先は列車番号が3481Mに変更されていた。
| 短縮前の主な駅の発車時刻 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 岡山 | 倉敷 | 福山 | 三原 | 広島 | 岩国 | 徳山 | 新山口(着) |
| 16:17 | 16:34 | 17:15 | 17:53 | 19:13 | 20:06 | 21:19 | 22:02 |
山陽本線岡山発下関行1725M普通列車(?~2012/3/17)
前述の369Mと同じ区間(384.7km)を7時間24分で走破する。同区間を走破する普通列車が一度消滅する2012年3月まで残った唯一の列車である。列車番号は途中の糸崎で337M、岩国で3341Mに変更される。2012年3月のダイヤ改正で運行区間が岡山~岩国間(202.7km)に短縮された。2014年にはさらに岡山~広島間(161.3km)の運行に短縮された。
| 短縮前の主な駅の発車時刻 | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 岡山 | 倉敷 | 福山 | 三原 | 広島 | 岩国 | 徳山 | 新山口 | 宇部 | 厚狭 | 下関(着) |
| 6:57 | 7:14 | 7:57 | 8:42 | 10:00 | 11:09 | 12:33 | 13:15 | 13:38 | 13:48 | 14:21 |
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関連項目
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- 0pt

