- 空にかかる虹をアーチ橋に見立てたもの。様々な創作に登場する。
- 「ペットが死後に行く場所」として語られるもの、およびそれを語るストーリー。
- TERRE PIERCEの楽曲。
- 岩井久美子の楽曲。
- 伊達孝時の楽曲。
本記事では上記の2.について説明する。
概要
天国/楽園のようなものであり、亡くなったペットはそこで楽しく暮らしているのだとする。後述するように発祥についてははっきりしないが、おそらく北米で生まれた言葉/概念ではないかと思われる。
ペットを失って激しく気落ちしている(いわゆる「ペットロス」)飼い主たちにとって悲しみを和らげることができる概念/ストーリーであるため、インターネットなどを通じて世界中に広まった。絵本化などもされている。
この概念/ストーリーを念頭において、ペットが亡くなった事を「虹の橋を渡った」と表現したり、亡くなったペットに「虹の橋のたもとで待っていてね」と呼びかける飼い主も少なくない。
英文での例
ここに示すのは一例(および和訳例)。以下の記事内のものを引用した。
インターネット上で出回っているストーリーなので、途中で一部が変化しているケースもあるかもしれない。
Just this side of heaven is a place called Rainbow Bridge.
When an animal dies that has been especially close to someone here, that pet goes to Rainbow Bridge. There are meadows and hills for all of our special friends so they can run and play together. There is plenty of food, water and sunshine, and our friends are warm and comfortable.(天国より少しこちら側に、「虹の橋」と呼ばれる場所がある。
誰かととても近しい関係だった動物が死んだとき、そのペットはこの「虹の橋」に行く。そこには私たちの親友たちみんなのための草原や丘があるので、彼らはそこで一緒に走り回ったり遊んだりできる。たくさんの食べ物と水と日光があり、我々の友人たちは暖かく快適に過ごせる。)All the animals who had been ill and old are restored to health and vigor. Those who were hurt or maimed are made whole and strong again, just as we remember them in our dreams of days and times gone by. The animals are happy and content, except for one small thing; they each miss someone very special to them, who had to be left behind.
(病気や老衰を患っていた全ての動物は、健康で活気があった頃の姿に回復している。傷ついたり障害を負ったりした者たちは無傷で力強い姿に戻されている。過ぎ去った夢のような日々の記憶の中で、我々が憶えている姿そのままに。動物たちは幸福で満足している……たった一つの小さなことを除いて。彼らはみな、彼らにとってとても特別な誰か、残してきてしまったその人を恋しく思っているのだ。)
They all run and play together, but the day comes when one suddenly stops and looks into the distance. His bright eyes are intent. His eager body quivers. Suddenly he begins to run from the group, flying over the green grass, his legs carrying him faster and faster.
(彼らは一緒に走り回り、遊んでいる。しかしある日、そのうちの一匹が急に立ち止まり、遠くを見つめる。彼の輝く瞳はじっと見据えている。彼の体は待ちきれないかのように震えている。突然彼は群れから離れて走り出し、緑の草の上を飛ぶように駆け抜けていく、彼の脚は彼をどんどん早く運んでいく。)
You have been spotted, and when you and your special friend finally meet, you cling together in joyous reunion, never to be parted again. The happy kisses rain upon your face; your hands again caress the beloved head, and you look once more into the trusting eyes of your pet, so long gone from your life but never absent from your heart.
(あなたは彼に見つけられたようだ。そしてあなたと親友はついに再会する。喜ばしい再会の中で手を取り合って、二度と引き離されることは無い。あなたの顔には幸せなキスの雨が降り、あなたの手は愛しい頭を再び撫でる。そして、あなたの人生から長い間去っていたが心から消えることは決してなかったペットの、信頼に溢れた瞳をもう一度目にするのだ。)
Then you cross Rainbow Bridge together….
(そしてあなたたちは、虹の橋を共に渡るのだ……。)
発祥
発祥については「はっきりしない」とされることが多い。「もしかするとこれが起源かもしれない」というものが複数発見されているためだ。
この記事の「関連商品」にも1994年の書籍『Legend of Rainbow Bridge』と1998年の書籍『The Rainbow Bridge』を掲載しているが、それぞれの著者が「この「虹の橋」というストーリーの発案者」と紹介されることがあるらしい。こう聞くと「先に出た本の方が原作者なのでは?」と思うかもしれないが、1998年の書籍の著者は1981年には既にこのストーリーを著していたと主張しているとのこと。
さらに、1993年には既にインターネット上でこのストーリーについて触れている書き込みがあるとのこと。上記のどちらの書籍の出版よりも早い。
ちなみに1902年に出版されている『Beautiful Joe's Paradise』という書籍中に、「死後にペットたちが行く楽園で、そこで飼い主を待っている」というアイディアは既に登場している。この書籍は、飼い主に虐待されて耳や尻尾を切断されていたところを助け出された実在のカナダの犬「Beautiful Joe」(ビューティフル・ジョー)を題材にしたフィクション小説『Beautiful Joe』の続編である。ただしこの『Beautiful Joe's Paradise』の中には「虹の橋」(Rainbow Bridge)は登場しない。
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関連項目
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