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711系とは、国鉄(日本国有鉄道)が開発し、のちのJR北海道が所有、運用していた近郊形電車である。
概要
国鉄の動力近代化計画の進捗により、1968年(昭和43年)の函館本線の交流電化(小樽~滝川間)に合わせ、ED76形電気機関車(500番台)とあわせて導入されることになった電車である。
後に1969年(昭和44年)の旭川電化、1980年(昭和55年)の室蘭電化と路線の電化区間が延長されるたびに増備され、最終的には114両が生産された。
直流電化区間への乗り入れを考慮せずに設計されたため、[1]国鉄の在来線車両では初めてとなる交流形電車となった。
国鉄初の厳寒地への電車の導入ということもあり、モーター冷却用の風を送るための雪切室や、雪対策の為の徹底した絶縁対策などの様々な耐寒装備を施されており、後に北海道に導入される721系・731系電車の開発の礎となった。
さらに、このときの経験が後の200系新幹線電車の開発へ繋がった、とも言われている。
その重装備に起因する車両価格の高さに、当時の国鉄当局は増備を渋ったといわれている。
が、781系特急形電車に搭載されるはずだった変圧器のPCB問題による開発の遅れから、その当時代走として北海道を走っていた485系特急形電車(1500番台)の冬期間のあまりの故障の多さから、渋々認めざるを得なかったという逸話が残っている。
逆に言えば、711系の設計が厳寒地での運転に際して高い信頼性があったという話でもある。
導入当初の北海道内の列車の運転状況から、高頻度運転や高加減速性能を考慮せずに設計された(滝川電化当時はSL牽引の客車列車が健在であり、また、当時は駅の間隔も長かった。[2])ため、現在の高密度・高頻度運転となった札幌近郊区間の運用には向かないことから、後継の電車である721系や731系が増備されると札幌近郊での運用が徐々に減り、室蘭本線(苫小牧-室蘭間)、函館本線(岩見沢-旭川間)の普通列車運用が中心となった。
運用終了直前の動向
初期車両の廃車後も、室蘭電化の際に導入された100番台の一部(48両)は製造から30年が経過しても運用が続いていた。
札幌近郊での運用は減ったとはいえ末期まで残ってはいた。
2012年10月のダイヤ改正で、札沼線(学園都市線)の電化で余剰となったキハ141系(キハ143形)がワンマン運転対応改造を受けて室蘭本線(苫小牧-室蘭)に導入されたため、同区間から711系電車は撤退。しかしその結果、札沼線で711系が走る姿も見られるようになった。
そして、北海道新聞の紙上において2014年末に新型車に置き換えられると発表がされた。2015年3月のダイヤ改正で全廃。711系が中心に運用されていた函館本線(岩見沢-旭川間)の列車は大部分が721系に置き換えられた。
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関連項目
脚注
- *当時まだ青函トンネルは未開通であり、北海道を走行する列車は貨車を除き、道外へと出ることはまず無かった。
いわゆる落下傘電化である。 - *1968年当時の函館本線の小樽~岩見沢間(74.4km)の駅の数は20駅(平均駅間は約3.92km。)現在の同区間には27の駅があり平均駅間は約2.76kmである。
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