D.O.M.E.とは、アニメ「機動新世紀ガンダムX」の登場人物、または同アニメに登場する月面基地の統制システムの名称である。声の担当は光岡湧太郎。
概要
正式名称「Depths Of Mind Elevating」。
無人施設である月面のマイクロウェーブ送信施設を制御するシステムであり、サテライトシステムを初回起動する際にはニュータイプ能力を持つ人間はフラッシュシステムを介してこのシステムと通信を行う。
その実態は、世界で最初に発生したニュータイプを「部品」として研究するために遺伝子レベルまで分解し、システム化したものである。システム化してはいるが意識を持っており、ニュータイプとして他のニュータイプと通じ合ったり、フラッシュシステムを介してビットMSを起動する事が出来る。
自分が生まれた事によってニュータイプ(の能力)を巡る争いを長い間――自らが人でなくなった後も――ずっと見てきており、作中では地球が荒廃し戦争の無残さを思い知っても尚ニュータイプを求めて過ちを繰り返そうとする者、そしてそれを止めようとする者が月を目指した際、真実を知るべき者を呼び寄せて真実を語り始める。
D.O.M.E.の声を担当する声優については、当初はファーストニュータイプである事からアムロ・レイの声優であった古谷徹にお願いしようと言う案があったが、ガンダムX監督の高松氏の「D.O.M.E.の声優をアムロと同じにしてしまうと、自分が考えるニュータイプの意味が変わってしまう」との事で、意図的に変えられた。
こうした経緯の後、D.O.M.E.の声を担当することになったのはナレーションの光岡湧太郎氏。後付けではあるが、これはD.O.M.E.が『ガンダムX』のストーリーテラーだったという種明かしにもなっている(前期OPでもティファと共に光の球として登場しているがこちらも後付けで決められたものである)。
ファーストニュータイプ
尚、作中ではD.O.M.E.の事を「ファーストニュータイプ」と呼んでいる。
文字通り世界で最初に出現したニュータイプであると言う意味だが、これを『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイその人であると解釈する考えが一部にあるが、これは誤りである。
アムロがニュータイプ能力に目覚めたのは一年戦争の真っ只中であるが、D.O.M.E.は自らが能力に目覚めた時代について「あらゆる価値観が無意味になっていた時代の中で、自分が生まれた事で戦争の道具と言う価値観を作り出してしまった」と言うような事を語っている。そもそも「ファーストニュータイプ」という名称は「ガンダムXの世界で初めてニュータイプの能力に目覚めた者」という意味であり、アムロは全くの無関係である。宇宙世紀の世界では一年戦争以前にジオン・ダイクンがニュータイプ論を提唱しており、アムロは一年戦争の中でその能力を開花していったに過ぎず「アムロが初のニュータイプ」という解釈はいささか無理がある。
「ファーストガンダムのファーストニュータイプ」というのであれば、TV版第39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」にてニュータイプとしては開花途中であるアムロやシャアなどよりもはるか先に既に成熟しきっているともいえるシャリア・ブルが登場しており、彼の方が相応しいといえよう。
またD.O.M.E.自身が語っている通りD.O.M.E.はニュータイプ能力を見出されてすぐに研究対象にされ最終的に分解されシステム化しているが、アムロはそのような結末は辿っていない…が、『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』において一年戦争時のアムロの戦闘データをコピーしたバイオ脳が登場している(あくまでコピーであり本人の脳ではないが)。
関連動画
関連項目
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