フラッシュシステムとは、アニメ「機動新世紀ガンダムX」に登場するシステムである。
概要
ニュータイプの持つ能力を利用するためのシステム。
それまでのガンダムシリーズで言う所のサイコミュに該当するシステムであり、ニュータイプ能力を持つ人間の脳波を介してビットやビットモビルスーツの制御を行う。
(旧)地球連邦軍はこのシステムをビットモビルスーツの操縦のために利用したのに対し、宇宙革命軍は移動式小型砲台であるビットの制御のために使ったというコンセプトの違いがある。
その他、一部の機体では機体そのものの制御に対してもシステムが利用されている他、サテライトシステムを搭載するガンダムXにおいてはサテライトシステム初回起動時に月面基地への認証を行うのにも利用される。
システムが開発された当初はあくまでニュータイプの能力を利用する手段の一つであったが、ニュータイプ能力を軍事的に利用する技術ばかりが先行した結果、「フラッシュシステムを起動させられるのがニュータイプ」と言うように入れ替わってしまう。
そのため、常人ではあり得ない異能力を持つ人間でも、システムを起動させられないがために「偽者」の烙印を押され人格を否定され、フロスト兄弟のような人間を多数生み出す事になってしまった。
搭載機
作中に登場した中でフラッシュシステムを搭載している兵器は、外伝作品「機動新世紀ガンダムX ~UNDER THE MOONLIGHT~」も含めて、以下の通り。
- ガンダムエックス
- ガンダムエアマスター
- ガンダムレオパルド
- ガンダムヴァサーゴ
- ガンダムアシュタロン
- ガンダムベルフェゴール
- フェブラル
- ベルティゴ
- ラスヴェート
- D.O.M.E.専用ビットモビルスーツ
- パトゥーリア
要するに、ガンダムと名の付くMS全てとベルティゴ・ラスヴェート・パトゥーリアの3機。
この中で作中で実際にビットまたはビットモビルスーツを使ったのはベルティゴとラスヴェートだけで、この2機とガンダムX(ガロード機)以外では設定上搭載されているというだけでシステムは起動されていない。
ガンダムエックス
ガンダムエックスおよびダブルエックスはサテライトシステムを搭載している関係上、フラッシュシステムも搭載している。
どちらもサテライトシステムの初回認証を行っているためフラッシュシステムが起動されている。このうち、ガロード機は作中で実際にシステムの起動を行った。
ジャミル機のGXはシステム認証に加え、戦中にシステムによってビットMSも操縦している。
ガロード機のGXおよびダブルエックスはビットMSを使っていないが、スーパーロボット大戦においてはダブルエックスでビットMSを使うシーンが存在する(パイロットは非ニュータイプのガロードだが、サブパイロットにティファを乗せることでシステムを起動している)。
エアマスター・レオパルド
これらは戦時に開発された機体であり、その時はGXに乗ったジャミルと同じくニュータイプのパイロットがビットMSを従えて乗ったのだと思われるが、戦後はニュータイプではないウィッツとロアビィが乗っているため起動されていない。
改修機のエアマスターバーストとレオパルドデストロイは、「同一の機体を改修したものである」と言う性質上、システムはわざわざ取り外されてはいないと思われる。
ヴァサーゴ・アシュタロン
ヴァサーゴ・アシュタロンにも設定上はシステムが搭載されている。
「戦後に開発された、非ニュータイプであるフロスト兄弟の専用機に何故システムが?」と言う疑問が度々上がるが、これらの機体はそもそもフロスト兄弟の専用機ではない。ガンダムベルフェゴールのデータを基に、戦後の新連邦軍が改めて開発したNT用MSの試作機の中の1機がそれぞれフロスト兄弟の搭乗機となっただけである。
ただ、経緯はともかくとして作中ではフロスト兄弟以外のパイロットが登場していないため、システムは起動されていない。
後継機のチェストブレイク・ハーミットクラブは不明。
チェストブレイクについては、一応機体の分類としては「サテライトシステム搭載型MS」となっており、サテライトシステムといえばフラッシュシステムによる認証だが、作中ではフロスト兄弟は部下による手動操作によって認証無しにマイクロウェーブの照射を受けている。しかし、「月面基地を制圧し手動によるマイクロウェーブ照射をする事が必須」と言う前提でフラッシュシステム無しのサテライトシステムを搭載する事は少々考えにくいため、GXと同じくフラッシュシステムを用いた認証の上で自動照射を受けられるシステムになっていたが、パイロットがフロスト兄弟でありシステムを起動できなかったため、月面基地を制圧して強引に使用した・・・と考えるのが妥当だろうか。
ハーミットクラブについては、チェストブレイク側がフラッシュシステム・サテライトシステムの担当であり、こちらはランチャーの砲台である事を考えると、元機と同じくフロスト兄弟以外のNTパイロットを想定しての開発か、エアマスター・デストロイのように同一機をいくらか改修しただけの機体でない限り、システムは搭載されていない可能性が高い。
ラスヴェート
ラスヴェートはヴァサーゴやアシュタロンと同じく戦後になってから新連邦軍によって開発されたNT用MSであるが、こちらはアベル・バウアーと言うニュータイプのパイロットが搭乗したためにシステムが起動され、実際にビットMSを操っている。
ラスヴェートβとはコミックボンボンの漫画版にて登場した機体。
ラスヴェートと言う名ではあるがベルティゴを元に開発されていると思われるフォルムをしており、フリーデンIIをパクった際に一緒にパクった。カリスが搭乗し、ラスヴェートと同じくビットMSを使用している。
フェブラル・ベルティゴ
どちらもフラッシュシステムを利用した武装としてビットを搭載しており、ベルティゴは作中で実際にカリスと言うニュータイプ(強化人間)によってビットが使用されている。
フェブラルもパイロットはランスロー(ニュータイプ)であったためビットを使用したものと思われるが、詳しい描写は無い。
パトゥーリア
非常に多くの有線式ビーム砲を装備しており、これらはフラッシュシステムによってビットのように制御される。
また、これに搭乗するNTは「パイロット」ではなく「生体部品」であるという位置づけから、他のMSのような操縦系統ではなく、機体制御の大部分をフラッシュシステムに依存しているような仕組みだと思われる。
D.O.M.E.専用ビットモビルスーツ
月面基地を防衛しているビットモビルスーツは、フラッシュシステムを介してD.O.M.E.によって制御されている。
通常、ビットMSは本体となるニュータイプのパイロットが搭乗する有人のMSと全く同じ外見をし、本体を発見され難くする目的もあるが、このビットMSはそもそも本体が存在しない。全て、月面基地から直接フラッシュシステムで操縦されている。
ガンダムベルフェゴール
外伝作品「機動新世紀ガンダムX ~UNDER THE MOONLIGHT~」に登場した機体で、ヴァサーゴやアシュタロンの元となった機体。
第7次宇宙戦争(作中の15年前の、コロニー落としがあった戦争)後期に開発された「対ニュータイプ」のMSで、並のパイロットではあまりの機動力等による負荷に耐えられない。
対NT用のMSではあるが、このような超スペックの機体を制御するために、これ自身にもフラッシュシステムが搭載されている。
関連項目
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