K-クラスシナリオ (英:K-Class Scinarios)はシェアード・ワールド『SCP Foundation』において、財団が定めたところの終末論である。
概要
財団は「正常性」を守る団体だが、その裏には、「今生きる人類の文明と地球を守る」ということが入ってくる。このため、「人類」「文明」「地球」が危機にさらされる状況は財団にとって望ましくない。
しかし財団世界はアノマリーがそこかしこに犇めいており、それらの特性は現代科学や魔法などで説明がつかないものばかりである。というより、説明がつかないからアノマリーと呼んでいるのだが。こうしたアノマリーはそれ自身が、あるいはそれを悪用する人間や意志を持つ別の実体により、人や環境、地球、あるいは時間・空間といった概念に傷をつけ、ときに滅ぼしかねない。そうしたアノマリーによって齎される終末を、財団はK-クラスシナリオとして定めている。
とはいえ、このK-クラスシナリオという概念、及びその名称・起きるイベントの差異は著者によって異なってくる。シェアード・ワールド「SCP Foundation」ではあるあるのことだが、ここにも「ヘッドカノン」という概念が含まれるのだ。
たとえばCK-クラス:再構築シナリオは幻覚誘発性を持つイナゴどもの襲来としたり、XK-クラス:世界終焉シナリオは次の大統領選挙で共和党が勝つことだとしても、それらは全く問題ありません。K-クラスシナリオ - SCP財団より,2022/05/23閲覧
これがゆえに表記ゆれや設定の食い違いが発生しやすいため、以下に述べる説明も、あくまで「本項著者群によるヘッドカノン」として軽く読み流すことを薦める。SCP界隈には自身の解釈を絶対視するものも一部いるが、読者諸兄は他者の解釈に振り回されず、自身の解釈を磨き、また他者と論じることを楽しんでいただければ非常に幸いである。
主要K-クラスシナリオ類型
XK-クラス:世界終焉シナリオ
最も一般的なK-クラスシナリオ。地球が何らかの要因で住めなくなることで人類・文明が滅びてしまうというシナリオ。何らかの要因で、というのは幅広く、未知の兵器による破壊、未知の病原体による疫病、未知の物質による汚染・腐食、あるいは狂った独裁者が地球上に核ミサイルを打ち込みまくるなどなんでもありである。とにかく地球が滅びればXK-クラスである。一番可能性が高いシナリオでありながら、一番救いがなく、そして一番最初にK-クラスシナリオとして設定されたがゆえに他のシナリオにあるような異称もあまり定着していない(設定している人はいないわけではないが)。他のK-クラスシナリオに対するエピローグとして齎されるケースも有る。
ドラえもんでいわば「地球はかいばくだん」や「イキアタリバッタリサイキンメーカー」あたりがこのシナリオを起こせる道具であろう。
AK-クラス:世界終焉シナリオ
異称:「AK-クラス:"狂気"世界終焉シナリオ」。人類が何らかの理由で狂ってしまい、それ以前の文明や生活に必要な行動を維持できなくなるシナリオ。皆が馬鹿になったり、洗脳されたり、はたまたパニックで常軌を逸した行動を取り続ける状態がまさにこれと言えるだろう。地球の文明はすべて、誰かの仕事で出来ている。極論、一定数の人類が狂えばそれだけで世界は仕事が回らなくなり、文明は崩壊するだろう。
ドラえもんでいわば「ビョードーばくだん」や「クルパーでんぱ」あたりがこのシナリオを起こせる道具であろう。
CK-クラス:再構築シナリオ
世界の歴史や物理法則といったものが改変されてしまうシナリオ。神格実体・現実改変者・はたまた時間遡行による歴史改変とこれまた本項読者諸兄にはイメージしやすいおなじみの概念と言える。人は、小さいつぶつぶの塊であり、そして先祖の血をひいて生きる存在である。歴史や物理法則が改変されれば、あなたはここには存在しなくなってしまうだろう。
ドラえもんでいわば「タイムマシン」や「ソノウソホント」あたりがこのシナリオを起こせる道具であろう。もっともドラえもんの世界では「歴史の修正力」という概念が登場しており(大阪理論ともいう。)、財団世界ほど悲惨なことにはなりにくいが。
GH-クラス:"デッドグリーンハウス"シナリオ
地球上の生物が80%死に、地球が死の星になるが、それでもまだ人類文明をなんとか立て直せるシナリオ。ここでいう「なんとか」とは、「人類のコピーを作り上げ、地球を元の居住可能な環境に戻し、そこにコピーたちを配置したあと、記憶処理をほどこして何も起きていないかのように振る舞わせる」などのかなり強引な方法も含まれる。というか、このGH-クラスの知名度の大半を担うTale『マリアナ海溝から回収された文書』はまさにそういう話である。これに対して書かれたアンサーがSCP-2000である。アニヲタWiki(仮)ではSCP-2000こそが『マリアナ海溝から回収された文書』のリセット装置の答えであるかのように書かれているが、あくまでSCP-2000はTale作者とは別の著者によるアンサーであり、『マリアナ海溝から回収された文書』時点ではどんな装置か言及もされていないことに留意されたい。
SK-クラス:支配シフトシナリオ
人類とはことなる意志を有する実体群が新たな支配種となるシナリオ。人類は何処かに追いやられるか、新たな支配種の奴隷になるか、はたまた滅ぼされるか。一番平和なケースでも、「相互理解」を強いられることにはなろう。財団世界には『夜闇の子ら』(SCP-1000『ビッグフット』)や『星辰の子ら』(4000-Eshu実体、または「妖精たち」)、レプティリアン(SCP-2013)など人類社会に取って代わらんとする実体群が後を絶たない。財団もGOCも、人間による文明の守護者であるためこうした人間の優位性を失う事態を憂うことになる。一方、人間をやめてしまうサーキックやメカニト、人類社会に溶け込まんとする蛇の手などはこれに好意的といえよう。
そもそも人類もまたかつての支配種であるホモ・サピエンス・ディセンサスだったり、夜闇の子ら、つまりビッグフットだったりを追いやったり滅ぼしたりして今の世界の支配種となっている。財団に限っても前身組織がS.Cartwrightが黒人奴隷の過酷な苦役からのの逃亡に罰を与えたりなど耳が痛いこともある。しかし、財団もGOCも今ある現生人類の築き上げた文明を守ると誓ったのだ。
NK-クラス:世界終焉シナリオ
異称:「NK-クラス:"グレイ・グー"世界終焉シナリオ」。自己複製する物質によって地球、場合によっては宇宙が埋め尽くされ、滅亡するシナリオ。自己複製の方法は様々だが、それに対して財団は根本的な対策を打てずに終わっていることが多く、対症療法的に増えた分を消費してごまかすことが収容プロトコルとなる。
ドラえもんでいわば「バイバイン」あたりがこのシナリオを起こせる道具であろう。
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関連項目
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