\ ,'⌒ヽ ヽ / それはきっと別の \ / ___,ノ /! フー・ファイターズ ---‐一 ´  ̄ ̄ / | あたしじゃあないと思う \__>-‐z,_/| / | /i l_、 レィ7 . . .. . .. . 丶、 ー‐ ' /j/ |/ ヒiハ リ| これがあたしなの . 、 \ ::l , '" `´ /.! ・ ・ ・ ・ ・ ・、 ・ . \ \ / .:! _ | -┼ ├ ┼ __ Lゝ 女 三 ニ、 . ヽ. ヽ/ :l / ト、 lヽ ,ィ寸レ' (二 .rj-、 / rナ __) (__, 囗 ,ノ . \ ∧ /ヽ 〈 ヽ_l, `¨ `ノ/ . .. .. . V | /::l:::ハ `ー '´ _ ,.ィヽ/ あたしなのよ ∨ ̄ `ト、 ___,. -< /ヽ/ | l ∨ ヽ/ ,. -──- 、最後に i ノ ー ヘ、 / さよならが言えて / ヽ / 良かった… 徐倫 __/ ノ / / / / /| / . 〈__|\┴---=ニ´::| l / |lヽ\ _,ノ { |二二〉 ̄ ̄ ヽ / )
さよならを言うあたしなのよとは、フー・ファイターズの知性である。
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あなた…『覚悟して来てる人』…ですよね。 この記事は、ジョジョの奇妙な冒険・第6部「ストーンオーシャン」の後半についてのネタバレを擁してます。 |
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part6ストーンオーシャンに登場する、フー・ファイターズ(F・F)の台詞。
ホワイトスネイク(エンリコ・プッチ神父)がプランクトンに「スタンド能力」と「知性」を与えて生まれた新生物、フー・ファイターズ。農場のトラクターに隠したスタンドの「DISC」を守らせるためにホワイトスネイクに都合の良い記憶だけを与えられた彼らだが、空条徐倫との出会いで、徐倫を守りたいと思うようになり、女囚エートロの肉体を得てF・Fとして徐倫らと共に刑務所生活を送る。
F・Fとして生きていく中、徐倫と出会ってから送った生活の事は何でも覚えている。公衆電話の変なラクガキや、毛布やゴミのにおい、扉やトイレの音、徐倫たちとの世間話で笑った事など…。だが徐倫と出会う以前の、「DISC」を守るという命令に従っていた頃はそれしか「記憶」になかった。何年間も農場で生活していたのに、理由も知らずただ命令に従っただけの機械のような記憶しかなかった。
『生きるという事はきっと「思い出」を作る事なのだ』とF・Fはそう悟っていた。徐倫が父親や信頼する仲間の為に命を懸けて行動しているのは、きっといい「思い出」が彼女の中にあるから。「思い出」が細胞に勇気を与えてくれる人間のエネルギーで、それこそが「知性」であるとF・Fは感じていたのだ。それ故に、F・Fが最も恐れているのは自分の「知性」が消失する事だった。
思わぬ形で、黒幕「ホワイトスネイク」の正体、エンリコ・プッチ神父と対面してしまったF・F。徐倫の事を考えて勇気を出したF・Fは、エートロの肉体を捨ててでも徐倫にホワイトスネイクの正体を伝えるために行動。無線で呼んだウェザー・リポートの協力もあって危機を脱し、ウェザーと合流して徐倫らの元へと向かう。
徐倫とナルシソ・アナスイの元へとたどり着いたF・Fだったが、連れて来たウェザーはホワイトスネイクによる幻覚で、その手刀はアナスイの胸を貫き、F・FからDISCを奪い取る。辛うじて急所への攻撃をかわした徐倫はプッチ神父の腕を「ストーン・フリー」の糸で作った手錠で捕らえ「手錠デスマッチ」を仕掛ける。
短い期間ながらも鍛え上げられた「ストーン・フリー」の実力に耐えきれず、「天国へ行く方法」を手にするためプッチは徐倫が求めていた「空条承太郎の記憶DISC」を死の淵にいるアナスイの体に投げて突き刺した。DISCはホワイトスネイクが人間の魂を形にして取り出した物で、破壊される事無く永久に保存できるが、死にゆく者の体内にDISCが入ったのなら、その人間の死にDISCも引っ張られ朽ちて消失してしまう。
目的であった父・承太郎の記憶の消失の危機に、徐倫はみすみすプッチを逃し、プッチはとうとう「天国へ行く方法」で生まれた「緑色の赤ちゃん」と接触。プッチの計画はいよいよ大詰めを迎えてしまう。一方、「承太郎の記憶DISC」は取り出す事が出来ず、なんとかしてアナスイの命を助けなくてはならないが、「ストーン・フリー」の縫合では出血を止められず、徐倫は看守を呼んででも助けを乞うが人の気配は全くない。
アナスイは今にも消えそうな意識の中、流れる血液の先にあるF・Fの生き残りに向かって、アナスイ自身の知性や生命を使ってF・Fが生き残る形でもかまわないから、徐倫の為にDISCを取り出せと命令。アナスイはF・Fをプランクトンと見下した態度を見せていたが、徐倫の為ならF・Fに後を託しても構わなかった。
アナスイの肉体から魂が昇っていく。徐倫は蘇生に間に合わなかったと思ったが、昇っていくのは「F・Fの魂」で、F・Fはアナスイの知性と生命を使って傷を埋めてアナスイの命を助け、DISCを取り出していた。F・Fの魂は徐倫に語り掛ける。『一番怖い事は友達に「さよなら」を言う事すら考えられなくなる事だった』。でも最後の最後に「さよなら」を言える事が出来る「魂」と「知性」がある事に、F・Fは誇らしげにしていた。
F・Fとの別れが信じられない徐倫は、プッチから「フー・ファイターズ」のDISCを取り戻す事が出来ればきっと蘇れると呼び止めるが、F・Fはそれを否定する。
それは きっと別のフー・ファイターズ
さよならを言うあたしなのよ
プッチが奪い取っていった「フー・ファイターズ」のスタンドDISCには、徐倫たちと過ごした「思い出」は残っていない。「思い出」を持って「さよなら」と言える自分こそ、徐倫たちと友達であったF・Fなのだ。
最後に徐倫の為に行動出来てよかった。さよならを言えて良かった。F・Fの魂は全てに満足して風と共に徐倫の目の前から消えてしまう。徐倫がF・Fの名を呼んでも、本物のウェザー・リポートが無線からF・Fを呼んでも、帰ってくるのはそよ風の音のみだった。フー・ファイターズ、消滅――。
初めて徐倫と相対した時は、「知性」は生命の起源以前から存在しているというフレッド・ホイルの説を信じ、自分の方が人間より「知性」があると誇っていたが、徐倫と暮らしていく内に「知性」の考え方が変化し、「思い出」を作り、「思い出」の為に行動出来る事こそが「知性」と思うようになったF・Fは、人間より人間らしい存在となったと言える。
「ストーンオーシャン」最終章を前に物語から退場してしまうF・Fだが、「人間」として誇らしく去っていく姿はまさしく「人間讃歌」であるとして読者の心に残る名シーンと言えるだろう。
F・Fを生んだエンリコ・プッチと、その双子の弟ウェザー・リポートにまつわる過去のエピソードにおいて、プッチにスタンド能力が目醒めようとする瞬間、亡くしてしまった妹のペルラの命を返してほしいと願うが、どんなスタンド能力でも失われた生命だけは元に戻す事はできず、その代わりにペルラが生きていた証である「記憶」を「DISC」に封じ込めて取り出す事が出来る「ホワイトスネイク」が目醒めた。
同時に、ウェザーは大切な人を奪って行った世の中に対して心の怒りが全ての人々を憎み、全ての人間や動物までもが無意識にカタツムリになってしまう「ヘビー・ウェザー」として発現。それを封じるためプッチはウェザーから「記憶」を「DISC」として奪う。この時プッチは「思い出のない人間は死人と同じだ」とモノローグで発言しており、F・Fが思う『生きるという事はきっと「思い出」を作る事なのだ』と通じた考え方をしていることが伺える。または、「ストーンオーシャン」のテーマの一つとも言えるだろう。
掲示板
1 ななしのよっしん
2023/01/14(土) 14:32:22 ID: h/8nOlgHsv
作成乙
ジョジョの仲間は別れの言葉も言えず死ぬキャラばかりだからこそこの「前向きな別れ」のやりとりは泣ける
知性と記憶が全てで文字通り生きていただけのF・Fからしたらほんの数ヶ月でも楽しい時間過ごして仲間の為に全てを尽くして最期に心からの恩人にさよならを言えて逝ったF・Fは本当に幸せだったんだなって
2 ななしのよっしん
2023/04/09(日) 06:13:25 ID: 92leCKUUE/
納得はすべてに優先したっていう言葉よな
生まれて生きて覚えてる記憶を誇って逝った。
いまここでさよならを言う私っていう外から見た視点で言うのがとても良い
3 ななしのよっしん
2024/03/31(日) 20:58:28 ID: FciZmumYxR
この名場面アニメで見て、F・Fはもちろんアナスイももっと好きになったわ
そして神父の外道さ、卑劣さを改めて認識した
ラストバトルで承太郎にやったのと同じように、この時も血統とそこから来る絆を人質のように扱ってるんだよな…
けど、悲しいがやはり承太郎と徐倫が親子なのだということを実感できる場面でもある
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最終更新:2025/04/23(水) 08:00
最終更新:2025/04/23(水) 08:00
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