「アリガトウ、オレノデッキ」とは、デュエリストが自らのデッキが応えてくれた時に返す感謝の言葉である。
アニメ「遊戯王GX」第91話にて登場したゲストキャラクターである、デュエルアカデミアノース校の生徒・橘一角(CV:中田和宏)の台詞。
アカデミアで開催中のデュエルイベント「ジェネックス」において、通称「死神デュエリスト」なるデュエリストが大会を荒らしていると聞いた遊城十代達は、
ノース校に伝わる七不思議「死神のカード」を胸に下げた橘がデュエル後に意識を失っているのを保護した。
「死神のカード」とはカードの死神と契約することでドローパワーを得られる代わりに契約者の魂が奪われるという呪いのカードで、
橘の右手には契約の証である死神の紋章が刻まれていた。
目覚めた橘は十代や万丈目のことを知っていたようで、「天然ドローパワーを持つジェネックスの優勝候補者達!」と激昂しデュエルを挑んでくる。
なんだよ天然ドローパワーって
橘のデッキは、魔法カード「一撃必殺!居合いドロー」を主軸に据えたものだった。
フィールドに4枚以上カードがある状態で発動、自分のデッキの(フィールド上の枚数+1)枚目からもう1枚の「一撃必殺!居合いドロー」を引き当てれば4000ダメージ以上の致死ダメージを与えて勝利できるというのがデッキコンセプト。
劇中、橘は死神の力を得た右腕によってこれに成功したが、十代にダメージを軽減され瀕死までは追い込んだものの1ターンキルには失敗する。
そんな十代に「いいよなぁ……ドローに恵まれた奴はよ……」と恨み言をこぼす橘。
でもドローの確率なんてみんなデッキを組む段階で計算に入れているものだ、と翔が反論するが、
橘は「そんなものはやり尽くした!だが俺は、本番で望むカードをドローできたことはない。コンボが決まったこともない!」と吐き捨てる。
剣山は「運任せのデッキ」、万丈目は「そこまでして勝利が欲しいのか」と言われているように、
一行からは「ただ運が必要なだけのデッキを利用して死神のドローパワーで無理矢理勝つデッキ」という見られ方をしていたが、
ただ一人、対戦相手の十代は「相手をワクワクさせたいという思いの伝わる、めっちゃ面白いデッキ」と喜んでいた。
(実際橘のデッキが作中で一部確認できるが、「一撃必殺!居合いドロー」の成功確率を上げたり発動回数を増やしたりするカードや、今回の十代戦のように「一撃必殺!居合いドロー」で仕留めきれなかった場合に有用なモンスターも用意しており、考えられて組まれているのがわかる)
十代は橘に、「お前ほどデッキを愛しているなら、デッキは応えてくれる」とアドバイスする。
その言葉を聞いて、橘は自分が何を思ってデッキを構築していたかを思い出した。
「男のロマン」を求めて、勝ちからは遠くなるかもしれないがビックリするようなコンボができるカードをデッキに投入していたことも。
「俺はデッキを信じたい!デッキが俺に語り掛けてくる!
デッキとデュエリストは一心同体、他人が入る余地はないとな!」
橘は首から死神のカードを引き千切り、更に死神の力の宿っていない左手でドローできるよう、デュエルディスクを右腕に付け替える。
同時に空の雲が割け、夜空に満月が現れ、次に彼はカードをドローした。
引いたカードは、「一撃必殺!居合いドロー」。
そのときに思わず彼の口から漏れた言葉が「アリガトウ、オレノデッキ」である。
尤も、だからと言ってそのまま勝負を投げる十代ではない。
橘渾身の一撃必殺!居合いドローを躱し、更にネオスのコンボを叩き込む形で勝利を納めた。
結果として敗れた橘ではあったが、その表情には敗北の悔しさはなく、相棒と共に戦えた嬉しさに満ち溢れていた。
「勝ち負けじゃないんだな、デュエルの楽しさも、デッキへの愛も……」
「アイシテルゼ、オレノデッキ」
一撃必殺!居合いドローは長らくOCG化されずにいたが、2018年5月18日に「COLLECTORS PACK 2018」にて遂にOCG化された。
掲示板
98 ななしのよっしん
2022/02/04(金) 11:54:03 ID: QOdU+CB76+
ヘルカイザー亮「アリガトウ、オレノデッキ(パワー・ウォール発動)」
99 ななしのよっしん
2022/02/19(土) 10:26:47 ID: pMxKheMNkY
>>61
ちょうどこの前マスターデュエルで墓地にエレメントセイバーが5人分いて
こっちは手札0で罠も魔法も0、しかし相手も同様の状況で破壊耐性の無いモンスターにこちらの守備モンスターが次々と破壊されていくしかいない状態
デッキに眠るウィンドローズさえ引ければフィールド上の全体破壊を通して勝てた…が、ライフ0になるまでの3ターンの間に引けなかった
サーチ手段を失ってるのが敗因だったな
100 ななしのよっしん
2025/07/15(火) 20:46:15 ID: 7nhXeivHfY
居合ドロー、ヘルカイザー、神縛りと妙にカードデザインとかプレイヤーの不満や自虐を昇華した名エピソードが多かったな
今だととりあえず勝つために強い人のデッキコピーだけ!みたいな事もあるしこの時期の警鐘は何ひとつ活かされなかったんだが
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最終更新:2025/12/05(金) 20:00
最終更新:2025/12/05(金) 19:00
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