ガルマ三部作

ガルマ三部作とは、かつて２ちゃんねるのVIP板に書き込まれた、ガルマ・ザビを主役としたガンダムSS3部作の総称である。

概要

ロボットアニメ『機動戦士ガンダム』の登場キャラクターである、ガルマ・ザビがグフにいちゃもんを付けてたら…という事から始まる、ガルマがジオン軍モビルスーツ（MS）に物申す二次創作ショートストーリー（SS）である。

2013年3月から4月にかけて、インターネット掲示板サイト「２ちゃんねる」に専用スレッド（掲示板）が立てられ、おそらく単一の作者によって書き込まれた。

• 『ガルマ「グフとか要らないんじゃあないか？」シャア「えっ」』
• 『シャア「私もギャンが欲しいなぁ」ガルマ「えっ」』
• 『ララァ「大佐、私専用のザクレロが欲しいわ」シャア「えっ」』

とこれらのスレッドに順に書き込まれ、3つめのスレッドで完結した。タイトルがスレッドごとにバラバラでしかもそれぞれが長いこともあってか、ニコニコ動画の関連動画（後述）では「ガルマ三部作」のタグが使用されている。

なお、「２ちゃんねる」には『機動戦士ガンダム』のネタを扱う板として「シャア専用classic板」（通称、旧シャア専用板）があるが、このSSはその旧シャア専用板ではなく様々なネタを扱うなんでもありの雑談板「ニュース速報(VIP)板」に投稿されている。

内容としては『ガルマ達が軍がこれから作ろうとしているMSおよびMAに対して、現実的なツッコミという名の批判ないし評価を行い、それを踏まえた上でガルマが開発部に設計の見直しを要求していく』という感じの基本的にMSネタを主題にしたコメディタッチの作品なのだが、本作では“その結果ジオン軍のMS開発史がどうなったのか”も描かれており、これによりジオン軍全体のMS開発とその運用戦略が大幅に変わっていき、アニメの史実では実際に登場したはずの機体が出てこなかったり、逆にほとんど作られなかったと言われる一部のMSVの機体が戦時のかなり早い段階で製作、配備された事になったりしている。

それに伴って物語全体もアニメとは全く違う展開に大きく進んでいくようになり、最終的にはゲームの「ギレンの野望」シリーズのような（ガルマとシャアを主役に据えた）ある種のif歴史分岐ストーリーものへと変化している。

登場人物

ガルマ・ザビ

本SSの主人公。なお、MS開発に目を取られてホワイトベースを逃しまくったことが後々良い方向に影響する

シャア・アズナブル

本SSの副主人公。よくキレたガルマにとばっちりを食らう

オリヴァー・マイ

ギャン篇から登場。ガルマ同様MSに物申す枠である。

犠牲となるMS

グフ系列

全ての元凶であり、このSSの始まりのMS。
本機の最大の謎である左腕のフィンガーバルカンについての突っ込みから物語が始まる。
ガルマ曰く『ザクマシンガンを腕に装着した方がマシ』『近接特化なのにドダイとの併用前提とはどういうことだ』と散々な言われようだった。

ガルマのバッシングを受け、本機は『ザクII G型』という形で生産されたことになっている。
なお、MSV-Rに登場した『陸戦高機動型ザクII』とは別機体である。

ジャブロー攻略専用水陸両用MS

第2の犠牲者。開発理由が「ミネバと見た絵本に地球は7割が水と書いてあった」という理由から開発されそうになったのが、「地球人は残りの3割に全員住んでる」と、ガルマが全て没にした。

ギャン

性能は十分であり、オデッサ戦線でガルマが活躍できるほどだったとガルマも認めていたが、ミサイルシールドについてだけは納得いかなかったらしく、ギャン篇では本機を主軸に物語が進む

ビグザム

性能はあるMAだが、廉価版（量産型ビグザム）でもコストが高すぎるという理由から評価が始まったが、どの武装がかみ合っておらず、量産型化したら劣化がひどいから無理と評価。挙句ガルマからは「初見だとめちゃくちゃ強いけど、攻略法を知ったら余裕の典型例」とまで例えられたほど。

逆に生きたMS

ザクII G型

グフが廃案になった為開発されたザクIIのバリエーション機。
MSV-Rに登場した陸戦型ザクIIとは別機体で、グフの長所を持ったザクといった形になっている。

また、エース達の「フィンガーバルカンの調達の許可要請」の多さや、ラル大尉に近接時の有用性を説かれた為に、グフカスタム仕様の腕部装着型の三連装、五連装バルカンが開発され、オプションとして装着可能になっている

アッガイ

グフ篇で一気に没にされた水陸両用MSの1つだったが、ギャン篇でマイの評価によって、頭部105㎜バルカン砲やザクから流用できるパーツやエンジンの運用調節による長時間行動や隠密運用などが評価され特殊部隊向けに生産された。

ザクレロ

ガンダム本編で欠陥機とボロクソに叩かれたMAだが、ギャン篇では逆に特筆するべきMAとして挙げられる。
現実味のない奇妙な見た目のMAという印象だが、実際戦場で敵として出会ったなら『高速で接近し拡散メガ粒子砲を吐いて両腕のナタで切り付けてくる黄色いMA』と心理的威圧効果があるとされ、本編の低性能さも性能自体も設計時期がかなり早期かつ、技術的問題によってその開発が遅れに遅れた事によるズレの為なので、統合整備計画で性能の向上を図れば実用性は十分ありうると評価された、その際「腕をフレキシブル・ベロウズ・リムにして射程二倍、遠心力で威力も向上させ更にゲテモノ化したザクレロ」という恐ろしい物も提案されていた。

なお、本作では キシリア・ザビ がデザインしたことになっている。これはある漫画のネタ。

あとめちゃくちゃララァに気に入られた

関連動画

スレッドへの投稿がなされた2013年から約2年後、2015年2月から7月にかけて、このSSを動画化したものが投稿者名「謎の初心者」によってニコニコ動画に投稿されている。

投稿者が以前から「ゆっくり実況プレイ」系統の動画を投稿している人物でもあり、テキスト読み上げには「ゆっくり実況プレイ」でよく使用される読み上げソフト「SofTalk」が使用されている。加えて各場面にもアレなコレやな画像が付いているので原作SSよりもシュールでカオスなドラマが繰り広げられていたりする。

関連項目

• ガルマ・ザビ
• 機動戦士ガンダム
• ガンダムシリーズの関連項目一覧
• SS(二次創作)
• 二次創作
• ２ちゃんねる
• ニュース速報(VIP)板
• SofTalk