ケンタウロス(古典ギリシア語: Κένταυρος)とは、伝説上の生物である。
ケンタウルス(ラテン語: Centaurus)、セントール/セントー(英語: Centaur)などと表記される場合もある。
ギリシア神話およびローマ神話に登場する、人間の腰~骨盤から上の部分と、馬の頸部~胸部から下の部分が合体したような姿の幻獣。種族としての血統については諸説あり、個体によっても異なる場合がある。
もっとも有名なものはテッサリアー地方に住んでいたとされる、アポッローン神の末裔ラピテース族の王子イクシーオーンが、女神ヘーラーにそっくりな雲塊ネペレーを犯して生ませた子の名がケンタウロスであり、更に彼が数々の雌馬と交わった結果形成されたのがケンタウロス族である、というもの。いかにもギリシア神話らしく、実に何でもアリである。
広義として、半人半獣の存在をまとめてケンタウロスと呼ぶ事もある。まあそもそも、ケンタウロスという名称自体、正確な語源は不明ながら馬とは(おそらく)全く無関係だったりする。
例を挙げると、半人半龍のドラコケンタウロス、半人半魚のイクテュオケンタウロスなど。なお、これらとの対比で半人半馬をヒッポケンタウロスと呼ぶこともある。
性格は主に短気で粗暴、好色な暴れ者。さらに酒飲みで事ある毎に失敗も度々やらかすという有様であるが(逆に酒が苦手とする説もあるが、野蛮な乱暴者であることに変わりはない)、全てのケンタウロスがこうなのかというとそんな事は無く、クロノスとピリュラーの息子ケイローンは医学に長けた博識なケンタウロス王で、人間とも比較的友好的であった。またケンタウロスの女性はとても美しいとされる。
戦争の際は弓矢を使うとされ、例えば「射手座」は弓矢を持ったケンタウロスの姿を象っているとされる。
もっとも、ヘレニズム期の偽エラトステネースの指摘によれば、ケンタウロスは弓矢を使わない(ので「射手座」はケンタウロスではなく弓矢を発明したサテュロスである)とのこと。実際、ケンタウロスたちが弓矢を携えて絵画のモチーフとして登場するのは古代ローマ期以降であるし、そういえば「射手座」の星々は弓矢と上半身ばかりに気を取られていて、ケンタウロス最大の特徴と言える馬体部分を全く表現できていないのだから、なかなか説得力のある意見ではある。
一方、太陽系から最も近い恒星系のαケンタウリで有名な「ケンタウルス座」のケンタウロスは槍で狼(おおかみ座)を突き刺しており、また『モンスターファーム2』に登場するケンタウロスも槍で戦う。古代ギリシアの美術品等によれば他に徒手、岩石、棍棒、木の枝、斧など「野蛮な」ものを好んでいたようだ。
歴史的解釈としては、スキタイ人など馬上射撃の得意な東方の遊牧騎馬民族がモチーフになっているとする説が有名であるが、上述のように(少なくとも古代ギリシア神話的には)武装の上で共通点が少ないのが問題である。
あるいは馬を神獣とする男性的地神を信仰するペロポンネソス半島先住民族だとする説もある(ちなみに、一般には海神として高名なポセイドーンは、厳密にはゼウスの治める天上世界とハーデースの治める地下世界の間にある天下地上世界の支配者であり、つまり大地(および生命線である地下水脈)も彼の領分である。妻のメドゥーサは太古の地母神であり、彼女から産まれるペガーソス(ペガサス)は翼のある馬。当然、ポセイドーンの聖獣が馬であることも大いに関係がある)。
ニコニコ動画ではガチムチパンツレスリングにおけるケンタウロスがメジャーだろうか。
こちらの詳細は「ケンタウロス(レスリングシリーズ)」を参照。
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最終更新:2023/03/26(日) 15:00
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