モンスターファーム2とは、1999年2月25日にテクモから発売されたプレイステーション用のゲームソフト。略称はMF2、もしくはモンファ2。
「モンスターファームシリーズ」第2作であり、「5」まで発売されているナンバリング作品群の中でも特に名作として根強い人気を誇る。
CDごとに異なる38系統約400種類のモンスターを生み出し、それを調教、トレーニングして大会を勝ち進んでいく育成ゲームである。前作「モンスターファーム」からシステムや世界観は踏襲されており、前作との連動要素として、前作で育てたモンスターを2にコンバートする「石版再生」がある(石版とは前作データの入ったメモリーカードのこと)。
個性的なモンスターや対戦システムの面白さにより、いわゆる、「ポケモンライクゲーム」としては前作ともども成功した部類であり、アニメや公式大会なども人気を博した。発売から10年以上経った現在でも色あせぬ名作、という人も多い。
モンスターブリーダーと呼ばれる人々によって、多種多様なモンスターが育成、調教され、それらを戦わせるモンスターバトルが人気を博する時代。ブリーダーたちは自らのファームを構え、ランク制の大会に勝ち抜くことによって最高の称号である「名人」となることを目指し、日々努力していた。
そして、今日もモンスターバトル協会(IMa)の認定試験に合格し、ブリーダーとしての一歩を踏み出そうとする若者がいた。育成助手の少女コルティア(コルト)そして、コルトの仲良しペットのジョイとともに、新人ブリーダーの悪戦苦闘の育成人生が幕を開けた!
モンスターは基本的に、モンスター市場、円盤石&石版再生、合体の3種類の方法で手に入れることができる。
モンスターを提供してくれる施設。CDや前作データなしでもモンスターを手に入れられるのはありがたい。ただし入手できるモンスターは、「モッチー」「ロードランナー」そして四季ごとに変わる季節限定モンスターの全6種に限られる。またここでは要らなくなったモンスターを買い取ってくれるが、非常に低い値段しかつかないため基本的には処分と大差ない。
神殿の円盤石再生装置によってCDからモンスターを生み出す。円盤石とは、古代のDNAディスクであり、我々の世界におけるCDである。CDのコードが違う=DNA配列が違うということであり、CDごとに異なる種類のモンスターが出現する。モンスターファームのメイン要素であり、プレイステーションというハードの特性を生かしたシステム。
ゲーム序盤はIMaによってブリーダーの育成できる種族に規制がかけられており、CDを読み込んでもモンスターを再生させられなかったりしてやきもきさせられる。人によっては持ってるCDの大半が「再生できません」などと、悲しい思いをすることも…。
CDであれば種類は問わず、ゲームCD、サウンドトラックCD、CD-Rなどなんでもモンスターを再生できる。前作同様、特定のCDからは特殊なグラフィックのモンスター(レアモン)が登場する。代表的なところでは鈴木あみの本作のCMタイアップソングCD「Nothing Without You」から登場するピクシー種ミーアなど。
右の画像はピクシー種のジル。sub種族がチャッキーのため、チャッキー種の再生規制がかかってるとこのモンスターも再生できないorz
石版すなわちメモリーカードのデータからモンスターを生み出す。前作「モンスターファーム」のモンスターデータをコンバートして使用する、いわゆる連動要素である。ただし、前作で育てたモンスターをそのままの強さ(ステータス)で引き継げるわけではなく、前作での強さに応じたいくらかのパラメータボーナスが入った上で、あくまで前作のモンスターを次回作でも改めて育て直せるというシステムである。
モンスターによっては、前作と大きく姿が変わってしまっているものや種族自体が消滅しているものも存在するが、多くは石版再生しても問題ないような仕様となっている(たとえば「マジン」種のモンスターは全て「バジャール」種のレアモン、マジンバジャールへとコンバートされて再生されるなど)。
画像はゲル種のゲル。前作から引き続き登場するモンスターであり、自由自在の軟体のボディを生かした変形技にさらに磨きがかかる。特に新技、ゲルコプターは一見の価値あり。
プロトメサイアー…(´;ω;`) ブワッ(後述のゲームのバグ・仕様を参照)
モンスター工房によって、2種のモンスターを合体させることで新たな1種類のモンスターを誕生させることができる。
このゲームにおけるモンスターの種族はメイン種(main)とサブ種(sub)の組み合わせによって決定しており、例えば「モッチー種」のヨロイモッチーはmain:モッチー種かつsub:デュラハン種である。合体によってこの組み合わせを変動させて、別の種類、種族のモンスターを生み出すことも可能である。なお合体によって覚えた技の継承や初期パラメータの底上げなどを図ることもできる。
また、ゲーム内のイベントにて入手する特殊な合体用アイテムを使用することで、上記の合体法則を無視して特殊なモンスターを誕生させることができる。
合体によって特殊なモンスターを誕生させることで、そのモンスターの円盤石再生の規制が解除されることも多く、画像のデュラハンもその一種。
誕生させたモンスターは自分のファームに連れて行き育成する。主人公であるブリーダーは育成助手のコルトと協力して、モンスターをトレーニングや修行によって鍛え、定期開催される大会にて勝利し賞金を獲得することで、ファームを経営していく。
モンスターのステータスは主に、ライフ、ちから、かしこさ、命中、丈夫さ、回避の6項目が主体で、サブステータスとして体型、人気がある。トレーニングはステータスを大きく伸ばし、修行はステータス向上は控えめだが技を習得することがある。体型はトレーニングや修行といった育成コマンド、エサやアイテムで増減する。体型がデブに近づくと丈夫さに+補正、ガリだと逆に回避に+補正がかかる。人気は大会の勝利や一部のアイテムによって上がり、攻撃クリティカル率の上昇に関係する。
また、ファームではモンスターの動くしぐさが見られるので、たまにはのんびりとモンスターの動きを眺めてみるのも良いかもしれない。ワーム種のキモイ全開節足脚が見れるのはファームだけ!
育成助手のコルト(画像左)とペットのジョイ(画像右)。コルトはモンスターの健康状態や大会情報を教えてくれる。少々おっちょこちょいなところがあるが、真面目で熱心にブリーダーをサポートしてくれる(ただ、初回のモンスターしか、成長のピーク時期を教えてくれないのはちょっと困る)。
ジョイはただのペット…と思いきや、モンスターのエサの配給係やトレーニングの監督(?)を務め、トレーニング「猛勉強」では教師役、「丸太うけ」では高速スライドする丸太の上で微動だにしないなど、只者ではない。
育成中、トレーニングや修行、モンスターを叱ったりするとモンスターに隠しパラメータのストレスが溜まる。ストレスはステータス画面で表示されないうえ、コルトの進言でしか把握できないため軽視しがちであるが、実はストレスの数値が溜まった状態で育成すると、モンスターの寿命が大幅に減る。すごく減る。
と、冗談でないくらい寿命が減るため、たとえ長寿種でもストレス対策をしないと大体3歳~4歳でお亡くなりになるケースが多い。右図の、寿命が250週しかない純正のドラゴン種ドラゴンなどに至っては修行での寿命減も併せて2年持たない可能性もある。ストレスは休養コマンドや大会出場でも減らせるのだが、対策として一番手っ取り早いのはアイテム「夏美草」を定期的に使用することである。これと、疲労を減らす「オイリーオイル」の併用により、休養させずにトレーニングをしても、寿命をほとんど縮めないでパラメータを伸ばす育成が可能である(これを一部では油草育成と呼ぶ)。
また、ソンナバナナというアイテムの効果には寿命を一週間伸ばすことがあり、これを毎週使用すれば理論上はモンスターの寿命はどこまでも延ばせ、すべてのステータスをMAXの999にすることも出来る。全ステータスMAXのモンスターをフルパラ、フルモンと呼ぶ向きもある。ただしソンナバナナは必ず寿命が延びるわけではなく、そのためにセーブ&ロードを繰り返す必要があるため、このバナナ育成は育成というより作業感が強い。なおフルモン育成はバナナに頼らずとも、合体による能力の底上げや成長適正次第では可能である。この場合、計画性のある育成が求められる。
育てているモンスターのランクとライフのステータスが一定以上になると、ファームに冒険家たちがやってくる。彼らは辺境の古代遺跡を調査するため、優れたモンスターとブリーダーに協力を依頼してくる。依頼を受諾すると1ヶ月間ファームを離れ、遺跡探索を行うことになる。
冒険先ではモンスターのライフを行動限界として、エリアに点在する遺跡をめぐりアイテムを手に入れることが出来る。モンスターのちからが高ければ障害物を除去でき、かしこさが高ければショートカットの発見や遺跡内のアイテムを入手する確率が上がる。
ここでしか手に入れられないアイテムも多く、寿命を50週も延ばす黄金モモや、換金アイテムの金塊銀塊、そして新モンスターの入手条件を満たすためのキーアイテムなど、貴重なアイテムを見つけることが出来るため、積極的に冒険に行こう。疲労こそたまるものの、冒険中の1ヶ月は寿命が縮まらないのもありがたい(ステータスは伸びないためプラスマイナスはゼロではあるが…)。
育てたモンスターは、定期的に開催されるモンスター大会に出場し、他のモンスターたちと戦わせることができる。前作と違い、賃金のもらえる仕事でなくトレーニングが基本育成のため、上記の冒険や、大会に出て賞金を稼がない限り、やがてファームは干上がってしまう。
対戦方式は総当り戦が最も多く、トーナメントやチーム戦、1VS1のインビテーショナルマッチなどは特殊な大会でのみ。
対戦において、モンスターは相手との距離に応じた技を使用でき、技を使用するには時間経過で溜まるガッツを使用するため、ガッツ管理と距離の駆け引きが重要となる。これらの操作をモンスターに任せるオートモードもある。ただしオートでのCPUはガッツ40以下で技を使わず(ただし相手が意味不明になった時はガッツが低くても技を使う事がある)、ステータスや命中率をまったく考慮せずに技を使うアホの子なので過信は禁物である。
大会に優勝すると、優勝賞金や優勝品がもらえるほか、3ヶ月ごとに開催される公式大会優勝であれば上のランクに格上げとなる。ランクは最下位のEから最上のSまでの6段階あり、Sランクの公式大会で優勝することで、超上級のモンスターがひしめく4大大会への出場権が与えられ、この全てに勝利したブリーダーこそが、「名人」の称号をもって称えられるのである。
画像はライガー種のライガー。角から発する雷撃で攻撃!相手に命中するかは運次第。99パーセントでも外れる時は外れるのがモンファクオリティ。
育成し終わったモンスターを冬眠(最大10体)させると、スタートメニューの対戦モードでフリー対戦が可能になる。メモリーカードを2つ使用することで、友人同士でモンスターを持ち寄って対戦することもできる。このモードを使用した全国大会「モンスター甲子園」が開催されており、ほとんどがフルパラメータまで極められたモンスターが熱い戦いを繰り広げた。
非公式な上にかなりグレーゾーンではあるが、エミュレータ上でこのゲームを起動させ、ポート開放によるネット対戦ツールを使用することでオンライン対戦を行うブリーダーもいる。これを利用して、総合ステータス制限戦や3歳以下限定大会なども過去に行われている。
プレイステーション3の初代PSアーカイブスに2014年より配信開始。価格は\628。
アーカイブスなのでPS3の他にPSP/VITAでもプレイは可能だがこちらは円盤石再生には対応していなく、モンスター購入等からのプレイのみとなっている。
その後、2019年に20周年記念として公式Twitterが作られ、初代モンスターファームがswitch/iOS/Androidにバージョンアップされ移植されたので、本作の移植も期待されていた。
そして翌年2020年、モンスターファーム2のswitch/iOS/Androidへの移植が決定した。
価格は\2,820。
前作移植でアップデートされた際に追加されたオンライン大会モードが標準搭載され、円盤石再生や石板再生にも対応、ポケステのアルバイトをゲーム内のミニゲームとして搭載する等、多数の新要素が盛られている。
発表直前に「モンスターファーム2の良いところ/変えて欲しいところ」と題し、プレイヤーから多数の意見を集い、反映させると言及していた。
その後「原作との違い50(←!?)」と題し、修正箇所が公式サイトで随時公開されている。(バグに付いてはほぼ言及されてないが)変更点は以下の通りである。
下記のマイリストはアミノ氏による育成動画シリーズ。最初は「漫然とプレイ」だったはずが、思わぬ反響とうp主の決意により、「死ぬ気で全種族殿堂チャレンジ」シリーズと称して、文字通り2に登場する全種族での殿堂入り(レジェンド杯クリア)に挑戦、見事達成した。モンスターファームの育成の基本的なコツや雰囲気などを丁寧に見せたプレイのため、懐かしい気分に浸りたい人、新しくモンスターファームを始めてみようかな、と思う人におすすめ。
波HEY氏によるやりこみ&制限プレイ動画。特に最速で名人&殿堂入りシリーズは「これはひどい…」的な意味で必見。
プレイヤーは、対戦モードによって育てたモンスター同士を自由に戦わせることができる。オフライン対戦が基本であるものの、現在は、非公式ではあるもののネット対戦が可能であり、それらの対戦もニコニコ動画にいくつかUPされており、対人戦やオリジナルルールの大会などを観戦することができる。
MF2の研究が進む昨今、育成ゲームとは言え当然EDまでのRTA動画は多数存在し、中でもメジャーなのが「種族別殿堂入りRTA」である。
従来の育て方の有利とは逆に早熟型が有利だったり、あえて寿命を削る事でピークを早め大会を突破する等の独特な育成法が展開されるのも特徴で、様々な種族で日々更新が繰り広げられる。
2020年現在、全種族のRTAが完走。様々な派生RTAに発展し盛り上がっている。
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最終更新:2024/09/15(日) 21:00
最終更新:2024/09/15(日) 22:00
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