「一つだけ教えてあげよう」
「サンジェルマンという個人が死のうとも、サンジェルマンという思想が潰える事はない……絶対にな」
サンジェルマンとは、ライトノベル『新約とある魔術の禁書目録』に登場するキャラクターである。
不老不死伝説の怪人「サンジェルマン伯爵」を名乗る人物。複合商業ビル「ダイヤノイド」に潜り込み、『藍花悦』や上条当麻と接触する。
当初現れたのは燕尾服を着た老人だったが…?
本人は、魔術の神「魔神」どころか「魔術師」とも異なる第三の存在「サンジェルマン」を自称している。
僧正:あれは、どんなに位相を差し込んで黄金色の世界を作り出しても、いずれどこかに湧いて出てくるウィルスに近い存在じゃった。お得意の自家生産憎悪で話も聞かぬし。わしらが直接介入してやっても良かったが、何分、力が強過ぎる。世界を吹き飛ばしては意味がないしのう。
伝説上のサンジェルマン伯爵の存在を、「思想」として確立した存在と言われている。
人間に「同期」し、「感染」し、「増殖」する。感染するといずれも燕尾服になる。
サンジェルマンに中心など存在せず、全てが司令塔、全てが末端である。さながらミサカネットワークや薬味久子のAIMヒーロー実験のようだが、あちらはホスト役(打ち止めやフレメア)がいるため少々違うだろうか。
老人の個体とフレンダを少し成長させたような個体が、物語を進める上での鍵となって目立っている。少なくともフレンダに似た個体は『藍花悦』に接触する為、容姿が似た者が選ばれたのかもしれない。
ここから下は嘘も多分に含まれる。
サンジェルマンは自らの嘘…要するに「設定」に都合の良いように自分の記憶を書き換えていたため、もはや何が嘘で何が本当かなど分からない。それを念頭において読んで貰いたい。
サンジェルマンの不老不死伝説は偽りであり、全てに単純なギミックが存在していた、とも言われる。
サンジェルマン関係の伝記に触れた者なら一度は思い浮かんでもおかしくない事だが、サンジェルマンの手紙などは全て別の誰かが書いたもので、付随する不老不死伝説も、自らが伝説の生き証人となりたいがためのデマ、もしくは誰かの悪質な悪戯だった。
始まりはサンジェルマンを隠れ蓑にしたフリーパスであったとも。いわく社交界に参加していたのも、財産を確保していたのも、富や名声を欲したいが為ではなく、世界各地のサロンや夜会に通う為だった。
それすらどこかで「嘘」が混じった可能性が高い。
とにかく「設定」がコロコロ変わる厄介な存在。作中では「魔神」公認の厄介な引っかき回し役になった。
先述したとおり何処から何処までが嘘なのかは分からない。
が、少なくとも『藍花悦』がアンの盾を扱える王ではない、そしてこれが「アンの盾」ではない事だけは確定している。
インデックス曰くサンジェルマンは「論理の可逆」を利用し、存在感のある盾に歴史を持たせたらしい。
しかし霊装であるため魔術的価値はあり、使用者が魔術を使用する事くらいは出来る。
しかしながら結局は元ネタ共々虚飾の塊とも称すべき存在であり、禁書シリーズにしては大変珍しい「考察するだけ時間の無駄」なキャラクターである。
「にわかには信じられないけど、もしコレが本当だったら面白い」…と思った方は、既にサンジェルマンの術中である。
上条当麻はいわゆる「ヒーロー」である。言葉にすれば陳腐な表現だが、作中では明確にカテゴリー分けされており、敵であっても味方であっても片っ端から救い上げる性質を持つ存在をヒーローという。
新約4巻、新約7巻ではカテゴリーとしてのヒーローを題材にしたエピソードが執筆されている。御坂妹、右方のフィアンマ、そして直近の巻では魔神オティヌス。過去彼が救ってきた者達も、多くは彼の性質によるものが大きかったと。
オティヌス、オッレルス、ベルシなどはその性質に気付き、まるで上条の手の届く範囲は全てが安全地帯であるかのように評している。
だが、それを知ってしまえば残された者達はどう思うのだろうか。もっと早く彼が駆け付けていれば、何故間に合わなかったのか、そうした逆恨みに近いことを考えるのではないか。
サンジェルマンはそこを突いた。“フレンダの死は上条がいないせいでもあった”と吹き込んだ。因みにフレンダを殺害したのは麦野なのだが、そうした体制を生み出す者への復讐や、上条を確かめるという理由付けがされている。
だがサンジェルマンの目的はその先にあった。要は魔神の目的を妨害する為に、上条に誰かを殺させることで性質の変化を促したかったらしい。故に、『藍花悦』を利用した。サンジェルマンは『藍花悦』自体にさして執着していたわけでもない。まして自らの王などと思ってもいない。
ではサンジェルマンがなぜこんな事をしたのかというと、要は能力者が魔術を扱えない、運が悪いと拒絶反応で即死する体であることを利用したのだった。
オティヌスが隠世の魔神に生かされた理由は、上条の性質の変化を懸念した為であった。
上条は魔神の計画には必要な存在であるらしく、魔神に敵意を抱く(?)サンジェルマンは、その妨害となり得る手段の中で、考えられる最善手をうったという事になる。
しかし、ことはサンジェルマンの思い通りに運ばなかった。
シャンボールとは、あのフランスのシャンボール城の事である。ルイ15世は彼を大層気に入り、サンジェルマン伯爵に研究室を与えたという。
炭素を操る術式であり、彼がダイヤの瑕を治したという伝承に由来する。
資材がカーボンのダイヤノイドとは相性が良く、部屋の一部を殺傷力の高い槍に変え、ダイヤノイドのドアを固着させて客を閉じ込めたりと、非常に幅広い応用が利く。
また炭素で有機物を操作し、「植物細胞で構成された生物兵器」を生む事も可能。
新約15巻で木原唯一が理想送りを使うためだけに自身に使用した認識詐称ウィルス。
まずサンジェルマンが「感染」に使っていた丸薬を回収し、グリフォンドライバーにて独自のアレンジを加えつつ培養。上里の腕を奪った後、自分に縫い付けてその力は自分のものであると脳に誤認識させる。こうして彼女でも理想送りが使えるようになった。使い方を教えたのは戦闘中うっかり発動ワードを教えてしまった上条だが。
また、使用能力や行動が明らかにサンジェルマンに寄せられており、炭素・植物を使った疑似的なシャンボールで複数の魔神の偽物を形つくり、理想送りには召喚+操作能力があると相手を騙している。
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最終更新:2024/12/26(木) 09:00
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