トヨタ・ライトエースとは、トヨタ自動車が1970年から生産・販売されているキャブオーバー、もしくはセミキャブオーバーのワンボックス商用車、ならびに派生車種の乗用車、およびトラックである。販売店はトヨタオート店(→ネッツ店)である。
この車に付与される固有の形式は初代から3代目までは「M」、4代目と5代目はタウンエースと同じ「R」、6代目は「S」である。トラックは最新型以外は初代からの「M」を踏襲。[1]
車名の由来は、英語で「軽い」や「軽快な」という意味のライトと、英語で「第一人者」や「最も優れた」という意味のエースをもとに作った造語。
パブリカをベースにした1BOX型のパッケージングを起用をしトヨタ車の1BOXでは下位に位置をしていた。元々ミニエースと言う同じくパブリカベースもあったが、その上位機種と言う立ち位置にあった。ミニエースなき後はその位置を引き継いだ。
1992年以後はタウンエースとシャーシを共有化をして姉妹車となる。2001年に乗用車版は、トヨタ・ヴォクシーとして独立をした車種となり、以後は商用車ブランド名となる。2008年に登場をした6代目モデルは、インドネシア製となる。
あだ名として5代目のバンに「ノアバン」、トラックモデルに「ライトラ」がある。
また、ダイハツ側には初代と2代目が「デルタ750」の名称で販売をされていたこともある。そのため開発や生産もダイハツが関わっている。6代目もインドネシアにある生産拠点で生産されている。
1970年に登場。パブリカをベースとして登場。エンジンはガソリンの1200㏄のみで、ボディもバンとトラックであった。
1971年にワゴンが登場。カローラとパブリカのパーツを多く流用をしていている。同時にダイハツ側にも「デルタ」として供給を開始。
1978年にマイナーチェンジ。1200㏄が1300㏄に排気量をアップさせる。
1979年に初のモデルチェンジ。ワゴン仕様もこの代で復活をする。エンジンもバンとトラックが1300㏄、ワゴンが1800㏄となる。
1980年にワゴンをマイナーチェンジ。豪華さと装備充実を図る。
1982年にマイナーチェンジ。1800㏄のディーゼルエンジンが追加され、ガソリンエンジンもバンとトラックに1600㏄車が追加される。
なおこの当時のラインナップには以下の物がある。
1985年に1BOXのワゴンとバンのみモデルチェンジ。ワゴンにはガソリンの2000㏄が追加。4WD車も初めて追加をされる。副変速式パートタイム式4WDと言う本格的な物で、走破性もなかなかのものであった。また、従来のサンルーフと言えば屋根の上に開閉式のドアやガラスがあるものであったが、屋根のすその部分をガラス張りにする「スカイライトルーフ」が設定された。ガラス自体は通常のサンルーフのように顔を出せる物ではないが、着脱自体は可能であり、また換気などの目的で少量であるが、ポップアップする事が可能である。同じ仕様はタウンエースにもラインナップされている。
1986年にトラックをモデルチェンジ。タウンエーストラックがここで兄弟車となる。
1988年にワゴンをマイナーチェンジ。4速AT仕様が追加をされる。バン仕様も一部改良がされ、AT仕様が追加される。
1991年にトラックに4WD仕様を追加。また、タウンエースと共に後にも先にも日本ではこれだけと言うこのクラスのトラックで唯一の4WSが設定され、最小回転半径3.8mという軽トラック並みの性能を誇った。トラックは1999年までこの形で生産された。
1992年にワゴンとバンがモデルチェンジ。この代よりタウンエースと姉妹車となり、ボディも大型化をする。販売店違いのマスターエースサーフは廃止となる。
1993年にディーゼルエンジンが2000㏄から2200㏄となる。
1996年にワゴンとバンのみがモデルチェンジ。この代からトラックを除き1・5BOX型に変更となった。ワゴンも名称が「ライトエースノア」となる。通称は「ノア」で、特にバングレードは「ノアバン」と言われる。グレード名も変更となり、例えば従来のFXVに相当するグレードはVとなった。オートマチック車のギア配置が大きく変更となり、コラム式でありながら、操作感覚をフロア式に近付けたものとなった。ガソリンエンジンはそれまでのY型からセリカなどに搭載される2000ccのS型へ変更となった。
1998年にワゴンのノアがマイナーチェンジ。ディーゼル車にはインタークーラーの為のエアスクープが取り付けられた。コラムシフトの形状が変更となり、インパネシフトとなる。また、メーター形状もよりポップなデザインとなった。
1999年にトラックモデルがモデルチェンジ。モデルチェンジとはいえ、衝突安全関係の為にフロントキャブを手直ししたに過ぎず、実質マイナーチェンジに近い。モデルとしては4代目ではあるが、3代目の範疇に入れる事もある。グレードも大分整理され、豪華グレードなどは廃止、4WDも副変速機の無いタイプとなった。インパネも直線基調の物から曲線基調の物に変化。変速機はノアに合わせたものとなり、オートマはフロア式相当のコラムシフトとなった。マニュアルもまた従来のコラムシフトから、変速感覚をフロア式に近付けたものとなった。
2001年にワゴンがトヨタ・ヴォクシーに移行となり、バン&トラックのみの商用専用モデルとなる。ワゴンモデルは「トヨタ・ヴォクシー」を参照されたい。
2008年にモデル廃止をした半年後に登場。形式はS402型となる。形式はダイハツの形式法則に則っており、ハイゼットの系列の「S」が付与されている為、実質ハイゼットの兄弟車とも言える。実際、現行ハイゼットで400番台は欠番となっている。[3]
生産がこれまでの日本からインドネシアに移行される。インドネシアにおける現地法人PT.ASTRA DAIHATSU社が生産、ダイハツが輸入業者としてトヨタ自動車が販売する格好となっている。パンフレットなどでは明記されていないが、コーションプレートや部品に刻印されている文字には「INDONESIA」の文字がそこかしこに見られる。
ベースは「ダイハツ・グランマックス」でボディ方式をバン・トラック共に1・5BOX型に統一がされる。エンジンもガソリンの1500㏄のみで駆動方式もFRのみとなる。大きな特徴に雨期に容易く冠水するインドネシアのに合わせた横倒しのエンジンに高い位置にあるエアクリーナー吸気口などがあげられる。またバックドア部分の車名部分に存在する不自然な塞ぎ板は現地仕様のバックドアが上開きではなく、横開きである事の名残であり、実際にインドネシア仕様はこの部分はドアノブになっている。
また、大きさもバンで4.4m近くあったのが4m少々と初代に近い大きさになった。トラックも1トンだったものが800キロと減少したものとなっている。これはライバルであるボンゴやNV200と比べても小さいものであり、従来のユーザーが敬遠する傾向がある一方でコンパクトになり、新たな需要があるのではとも言われる。
海外生産とあって、多種多様の展開に制限があるのか、グレードや仕様も整理され、従来存在した偏平タイヤ・荷室フラットのジャストローはなし、屋根形状も従来はハイルーフもあったがこれもなし、ディーゼルエンジンはおろか、4WDもラインナップされていないものであった。特装関係も従来はTECS関係でダンプなどが数多く存在したが、これもまた無くなっている。実用装備に絞ったDXに装備を充実させたGL(トラックはDX・Xエディション)の2種類は従来通りである。
2009年に一部改良で装備充実化がされる。
2010年に一部改良。4WD車が復活をする。雪国ユーザーからの強い要望によるものである。この部分の駆動にはダイハツ・ビーゴの物を流用していると言われる。また車内はそれまでほぼ鉄板むき出しに申し訳程度の内張りであった天井が一体成型となり、質感が向上した。また、トラックにTECS扱いの車種が復活、パワーリフト車がラインナップされた。
2012年に一部改良。トラックは後部に反射板を装着、新しい規制に適合したものとなった。
2014年に一部改良。バンのGLにプライバシーガラスを採用、DXもシートがこれまでのヘッドレスト一体から分離ヘッドレストに変更。またエンジンの低公害化が図られ、平成17年度排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)となる。
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最終更新:2025/12/09(火) 00:00
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