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この記事は、大百科グランプリシーズン大会「シーズン2020上半期5月」において優秀賞記事に認定されました! さらなる編集を行ってよりハイクオリティな記事を目指しましょう! |
プレーンヨーグルトについていた砂糖とは、プレーンヨーグルトの内蓋の上にかつて置かれることの多かった、袋入りの砂糖である。
ここでの「プレーンヨーグルト」は、明治ブルガリアヨーグルトや森永ビヒダスヨーグルトなど、パックの中に400g程度のプレーンヨーグルトが入っている商品を指す。
現在のパック入りのプレーンヨーグルトには砂糖が入っていないことが多い。そのため、プレーンヨーグルトを何も加えずに食べると酸っぱい味がする。そのまま食べることもできるが、甘味を増やすには、別売りの砂糖やジャムなどを加えて食べる必要がある。
かつてのプレーンヨーグルトには、プラスチックの蓋を開けると、内蓋の上に透明なプラスチックの小袋に入った砂糖が置かれていた。これをヨーグルトに加え、甘味を調整することができた。
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https://twitter.com/nigo/status/1263447411671744512
この袋の中に入っている砂糖は「フロストシュガー」と呼ばれている種類で、ヨーグルトについていない別売りのものであれば現在でも販売している。上白糖(サラサラの白砂糖)とは異なり、枕状の小さなつぶつぶの形になっている。一方、上白糖よりも冷水に溶ける時間が短く、耐吸湿性・耐固結性にも優れ、比較的長期間の保管がしやすい[1]。
フロストシュガーは日新製糖が開発した、冷たいプレーンヨーグルトに向いた砂糖である。もちろん、プレーンヨーグルト以外にも使うことが可能で、ヨーグルトについていた砂糖の袋にも「ヨーグルト以外の料理にもお使いいただけます」という文言があることが多い。
現在でも日新製糖が「ヨーグルト用のお砂糖」としてフロストシュガーを販売している。袋ごとに小分けされており、輪ゴムや洗濯ばさみなしで保管しやすい。
まず、本来のヨーグルトには砂糖は入っていない。生乳を乳酸菌で単に発酵させただけのものが本来のヨーグルトである。これを他と区別する必要がある場合は「プレーンヨーグルト」と呼ばれる[2]。
一方、プレーンヨーグルトが日本で売り出された1970年代のころは、ヨーグルトと言えば砂糖・寒天・香料が入っていた「ハードヨーグルト」が中心だった。そのため、甘味が無いと日本人の口には合わないという事情があった。
このような事情により、プレーンヨーグルトには砂糖が袋入りで添付されるようになった。最初のプレーンヨーグルト商品である明治プレーンヨーグルトの場合、当初はテープで袋が外付けされていた。しかし、容器の改良に伴い、紙蓋の上に置かれるようになった。
本物の味を世に問うた「明治プレーンヨーグルト」「明治ブルガリアヨーグルト」の売れ行きはどうだったのか。
結果は、“ヨーグルト=甘いデザート”という固定概念を打ち破ることができず、1日数百個売れるかどうか。さらに、「酸っぱすぎる」「味が変、不良品では?」といった問い合わせも寄せられた。(略)営業マンは、購入者が好みで甘さを加えて食べられるように、パッケージ1個1個に砂糖の小袋をテープで貼って店頭に並べるといった地道な活動を続けた。
少しずつ売り上げが上がってきたころ、課題として浮上したのが容器だった。牛乳パックと同じ容器を使っていたので、一度開けるとフタができない、中身が取り出しにくい、砂糖を外側にテープ貼りしているのも問題だ。これらの課題を解決するために開発したのが、現行のフルオープンタイプの容器。新容器の採用は生産設備の変更を伴うが、明治は先行投資に踏み切った。COMZINE BACK NUMBER 2014年9月号
「ニッポン・ロングセラー号 No.128
明治ブルガリアヨーグルト」より引用
一言でいうと、「別に要らない」という声が増えてきたためである。
森永ビヒダスヨーグルトは2009年[3]、雪印ナチュレ「恵」ヨーグルトは2013年[4]、明治ブルガリアヨーグルトは2014年[5]にそれぞれ砂糖の添付を廃止している。
プレーンヨーグルトをフルーツやジャムなどと組み合わせてお召し上がりいただくという方や、健康志向の高まりから、プレーンヨーグルトをそのまま食べる方も増えています。添付されている砂糖が余ってしまうというお声を何人ものお客さまからいただいておりました
食の多様化に伴い、プレーンヨーグルトの食べ方も人それぞれになってきており、必ずしも付属の砂糖を使う必要がなくなってきた。「棚の中にプレーンヨーグルトの砂糖が大量にたまってしまう」「すぐに捨ててしまう」という意見もあった。
このような経緯により、現在はほとんどのプレーンヨーグルトには砂糖は添付されていない。明治ブルガリアヨーグルトも、調査の結果「重要性が非常に低い」ということで2014年に廃止した[6]。
明治ブルガリアヨーグルトの場合、「甘みつき」という、すでに砂糖が入った400gヨーグルトが2023年3月までは販売されていた。もちろん、従来のプレーンヨーグルトも引き続き販売している。
また、森永ビヒダスヨーグルトは、「ビフィズス菌BB536」の発見50周年を祝い、2020年1月からビヒダスヨーグルトを2個買った客に砂糖1袋をプレゼントするキャンペーンを行っている。砂糖がなくなり次第終了となる。販売業者によっては実施していないところもあるので注意[7]。
なお、フロストシュガーはヨーグルトの付属品という立場こそ失ったものの、その溶けやすさから現在でも製菓・製パンの現場や粉末のスポーツドリンクなどに使用されており、業務用としては比較的安定した需要を持っているとのこと[8]。
プレーンヨーグルトの砂糖の添付終了からおおよそ5~10年ほど経つ。ひょっとしたら、家の中から大量に使わなかった砂糖が「出土」することがあるかもしれない。
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最終更新:2025/02/15(土) 16:00
最終更新:2025/02/15(土) 16:00
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