ミハイロフとは、以下のものである。
この記事では2.のミハイロフについて記述する。
自由惑星同盟の民間人。飲食スタンド”ミハイロフの店”の店主。
かつて軍隊でコックをしていたことがあったという。終日営業の店を切り回す働き者であり、店がいそがしい時間帯となると客の顔をいちいち見るひますら惜しんでいるようである。
彼が店主をつとめる飲食店、”ミハイロフの店”は、ハイネセンポリスの下町の一角にあるコートウェル公園の入り口に位置する。飲食店といっても、「店」という呼び名が「いささか誇大広告」とまで評されているように、レストランなどといった大げさなものではない、いわゆるスタンド式の売店である。
メニューもスタンドらしく簡素なもので、白身魚のフライ、揚げドーソンフレンチ・フライドポテト、キッシュ・パイ、ミルク・ティーといった軽食系の飲食物が挙げられている。そして、この種の”安くてうまい”軽食を購入した客たちは、店内ではなく公園の各所で飲み食いするのである。いわく、「貧しいが若さと希望だけはたっぷりある恋人たちが、この店で食べものや飲みものを買いこんで、常夜灯の下のベンチで話し込んだりしている、そんな場所」なのであった。
宇宙暦797年3月19日夜、彼の”ミハイロフの店”を三人の男が訪れた。老人、青年、少年というかわった取り合わせだったが、照明の暗さもあいまって、店の切り回しに忙しいミハイロフはフィッシュ・アンド・チップスとミルクティーを買い込んでいった三人組を気にもとめなかった。
実はこの三人は、いずれも銀河の歴史に名を残す大人物だったのである。うち、老人と青年のふたりはすでに名を挙げ、もっとも年若いひとりはこれから名を残すこととなる。老人は同盟軍宇宙艦隊司令長官アレクサンドル・ビュコック大将、青年はイゼルローン要塞司令官ヤン・ウェンリー大将、そして少年はヤンの被保護者ユリアン・ミンツであった。
同盟軍ナンバーツーとナンバースリー、そして軍属という組み合わせの彼らは、捕虜交換の記念パーティを抜け出してきたところであった。ユリアンを伴って会場を出たヤンは、とある用事のためコートウェル公園でビュコックと落ち合ったのである。パーティでは食事の暇もなかった彼らは”ミハイロフの店”の食べ物で空腹を満たすこととなった(よほど空腹だったのか、途中でユリアンがフィッシュ・アンド・チップスとミルクティーを買い足している)。
そして彼らは、ひそかに重大な会話をはじめる。それは、ヤンからビュコックへ、帝国から同盟へのクーデター謀略の可能性を伝えるものだった。ミハイロフのつくったフィッシュ・アンド・チップスは、その場の三人以外の誰も知らぬまま、銀河の行く末にかかわる密談の場を彩ったのだった。
彼の”ミハイロフの店”とコートウェル公園での密談の件は、2巻野望篇、そして外伝「ユリアンのイゼルローン日記」の二度にわたり登場し、同様に作中に登場する”三月兎亭”や”海鷲”といった飲食店に比べてはるかに小さな扱いにもかかわらず、彼の店のフィッシュ・アンド・チップスは強く読者の印象に残されることとなった。
例えば、イベントハウス型飲食店「東京カルチャーカルチャー」で開催された公式イベント”「銀河英雄伝説」
フィッシュ・アンド・チップスと比べて、一緒に頼んだはずのミルク・ティーがメニューになったという話は聞かないな……。
掲示板
8 ななしのよっしん
2020/07/06(月) 22:28:45 ID: U2hNCtcviJ
ミハイロフの店がチェーン展開しそうだな。
なんせ伝説級の3人が会食して重要な会談をした店だしね。
9 ななしのよっしん
2021/12/12(日) 20:54:05 ID: vYEctBkQUC
なんで記事があるんだよw
確かに銀英伝の中で一番印象に残る飯のシーンだけどさ
10 ななしのよっしん
2021/12/12(日) 21:00:31 ID: tvEF740UFx
1番印象に残る飯シーンはミッターマイヤーとロイエンタールがレンテンベルク要塞でフリカッセ食べてるシーンなんだよなあ
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最終更新:2024/05/09(木) 03:00
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