高木由一

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高木由一（たかぎ よしかず）とは、元プロ野球選手である。

概要

OB
高木由一
基本情報
国籍	日本
出身地	神奈川県愛甲郡
生年月日	1949年3月13日
身長 体重	178cm 82kg
選手情報
投球･打撃	左投左打
守備位置	外野手、内野手
プロ入り	1971年 ドラフト外
引退	1987年
経歴
選手歴 渕野辺高等学校 相模原市役所 大洋ホエールズ 横浜大洋ホエールズ(1972年-1987年) 監督・コーチ歴 横浜大洋ホエールズ 横浜ベイスターズ(1987年-2009年) 天津ライオンズ(2010年) 横浜ベイスターズ 横浜DeNAベイスターズ(2011年-2013年)
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1949年3月13日生まれ。神奈川県愛甲郡出身。

渕野辺高等学校へ進学。高木入学時は創立して間もない学校であり、野球部は無く1年時には柔道部に所属していた。2年時に野球に興味のあった先輩たちとともに野球部を創設。集まった部員は10人ほどであり、監督も居ないチームであったが、高木が主将を務め3年夏の県大会に出場、初戦敗退に終わり、高校時代の公式戦出場はこの1試合のみであった。

その後公務員試験に合格し、卒業後に相模原市役所に就職。税務収納課に勤務する傍ら、硬式野球部に入部。1970年の日本産業対抗野球大会に出場し、官業公社部門で優勝して本大会に進出。本大会では初戦敗退に終わっているが、後楽園球場のバックスクリーンに3点本塁打を放っている。ただ、官業公社チームの注目度は低く、後に入団する大洋ホエールズをはじめプロ球団からほとんど評価されていなかった。

1971年、遊び感覚で受けた大洋の入団テストで快打を連発。これを見ていた青田昇コーチから打撃力を買われ合格となり、その場で入団してほしいと呼びかけられた。安定した職を捨ててのプロ入りに高木は胃痛を患うほど悩んだが、父親から「せっかく戦争のない世の中になったんだ、人生、いくらでも取り返しがつく、2～3年兵役にいくつもりで行きたいんなら行って来い」と言われ入団する決心を固めた。

入団後、これまで本格的に野球に取り組んできたわけではなかったため、プロの壁にぶち当たり、猛練習に励んだ。1973年には、一軍出場無しに終わり整理対象となっていたが、高木の打撃を見たクリート・ボイヤーが球団に掛け合い残留することになった。

だが、1974年は2試合、1975年は12試合の出場に終わり、現役引退がちらついたが、夫人から「夢をあきらめないで」と言葉をかけられ踏みとどまった。

1976年、一軍に定着すると94試合に出場し、打率.274、7本塁打、24打点をマーク。

1977年、別当薫監督からの指導を受け打撃力が向上。レギュラーであった江尻亮が戦線離脱を機に外野のレギュラーに定着すると3番打者に定着。規定打席に初めて到達して、打率.323、20本塁打、73打点をマーク。オールスターゲームにも初出場を果たした。

1978年、打率.326(セ・リーグ5位)、23本塁打、80打点、出塁率.401といずれもキャリアハイの成績マークし、オールスターゲームにも2年連続で出場を果たした。

1980年、主将を任され、9試合連続打点を記録するなど活躍し、自己最多となる128試合に出場して、打率.283、12本塁打、56打点をマークした。翌1981年は打撃成績は軒並み低下してしまったが、捕殺を12記録するなど守備面での活躍も見られた。

1982年以降は故障やスランプに加え、毎年のように新外国人選手が加入し中軸として活躍したこともあり、準レギュラー兼左の代打の切り札という役割での起用がメインとなっていく。

1983年、出場機会が減り規定打席には届かなかったが、打率.369、6本塁打、36打点という成績をマーク。1984年には6本塁打、1985年には打率.299と存在感のある成績を残した。

1987年、チームの若返り方針もあり、シーズン途中の6月に現役引退を発表し、同時に二軍打撃コーチ補佐に就任が決まった。引退試合は6月半ばと異例の時期ではあったが、代打で登場し西本聖から安打を放ち、有終の美を飾っている。

引退後も横浜に残り、主に打撃コーチを中心に担当。鈴木尚典を始め、マシンガン打線の中心選手たちを育成。2010年には球団から派遣という形で1年間天津ライオンズで指揮を執った。

横浜退団後はJR東日本臨時打撃コーチや、母校である麻布大附高で短期間の指導を行った。

現在は解説者として活動している。

人物・エピソード

広角に的確に打ち分ける職人芸のような打撃と勝負強さを持ち味に活躍した巧打者。守備範囲は広くなかったが、安定感のある守備も持ち味であった。

愛称は「とっつぁん」。また、コーチ時代にマシンガン打線の中軸となる選手たちを育成したことから「マシンガン打線の生みの親」と称された。

野球部のない高校に入学し、高校卒業後は地方公務員となり、冷やかしのつもりで受けた入団テストで合格しプロ入り、というプロ野球界でも異色の経歴としても知られる人物である。

クリート・ボイヤーが球団に掛け合わなければクビになっていたということもあり、彼を恩人として慕っていた。ボイヤーの退団に際して彼が付けていた背番号6を継承している。

プロ入りからしばらくは本名の「高木好一」で登録し、1977年～1982年までは「高木嘉一」を登録名としていた。

通算成績

打撃成績

通算:15年	試合	打席	打数	得点	安打	本塁打	打点	盗塁	犠打	犠飛	四球	死球	三振	併殺打	打率	出塁率
NPB	1147	3656	3247	410	957	102	463	24	20	16	355	18	550	75	.295	.366

関連項目

• プロ野球
• 大洋ホエールズ
• マシンガン打線
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