UESAM@STER(ウヱサマスター)は、1716(享保元)年に稼働を開始した南無庫製の街頭遊戯のこと。
作品としての正式名称はTHE UESAM@STERであるが、にこにこ動画では同遊戯の関連動画に共通の旗印として「UESAM@STER」の紋が用いられている。
幕府のある小姓が上様の気まぐれ(てぃんときたらしい)により上様の側近として登用される場面より物語は始まる。遊戯人は個性的な十一人(街頭版は十人)の将軍後継者(世継ぎ)から一人~三人までの徒党を組んで付添い人となり、限られた期間の中、勉学や奉公、立ち回りをこなしながら一人前の世継ぎへと育成してゆく。
遊戯の区分としては、「姫つくり」や「ときめきの記念」のような、人物育成模擬遊戯に分類される。環境に応じて、街頭版を「明け版」、掛箱三六丸版を「箱丸版」、また「宴をそなたに」に対してこちらを「無印」と呼ぶ場合がある。
遊戯人は家臣代表として家臣感謝祭の「特別幹事」となり、家臣感謝祭を成功させる。手拍子やかけ声、打楽器で会場の熱気を高める拍子調整遊戯の「応援式」と前作の路上立ち回りと同様の「撮影式」がある。宴の様子を自由な演出で簡単に見ることができるようになった上、新曲や新衣装の追加機能や、会話の様子の演出機構や衣装・化粧の強化などの改良がおこなわれており、毎月発表される追加配信機能をより楽しみやすくした仕組みであった。
前作「THE UESAM@STER」では、宴の様子は競争に勝たないと見ることができなかったり、世継ぎの実力に応じて事故が発生して歌や演舞が中断したり、何度も挑戦しないと衣装や化粧の種類が増えないなど、思ったような公演にするためには多くの手間が必要だった。また、公演で使用される曲や衣装、化粧には属性値があるため、遊戯を進める上で都合の良い組み合わせというものがあり、初期のにこにこ動画に登録された動画の中にはそういった事情から衣装や化粧が決められているものも少なくない。
書籍版ウヱサマスター。世継ぎの一人星井美希は幕府を抜け駆けして黒伊幕府へ移籍、一度は没落し歴史から消えていた黒伊幕府の世継ぎ「四条貴音」「我那覇響」が登場する。人物の造形は箱丸版に準じているが、街頭版を進化させたような遊戯形態となっており、これに黒伊幕府の世継ぎと競い合う要素が新たに追加される。徒党は組めず、育成は一人のみ。本書は「全き天照」「游星」「勿忘月」の三巻から成り、一巻につき四人ずつ(幕府の世継ぎ三人と黒伊幕府の世継ぎ一人)に分かれて収録されていた。
書籍版の新要素としては、遊戯人同士の紙飛行機による近距離での逓信が可能な事務処の存在が挙げられる。書籍一冊ごとに世継ぎを三名まで事務処に呼び出すことができ、遊戯人は世継ぎを自身の分身が如く操ることで、他の遊戯人が操る世継ぎ達との挨拶や独自の舞踊などを通じての交流が可能となった。
条件を満たせば、事務処で黒伊幕府の世継ぎ達をも操ることも可能。さらには配信物を含む全ての曲目を歌わせる事ができ、条件を満たす事で黒伊幕府の世継ぎ固有の装束を幕府側の世継ぎが着る事も可能であった。
舞台を番南無幕府に移した外伝的作品。上様の側近ではなく世継ぎ(3人から1人選択)の視点で物語が進行する。分類は「頂点偶像活劇」となっており、勉学(小遊戯)や立ち回りは残るものの、模擬育成より活劇に比重を置く遊戯構成になっている。幕府側の登場人物もすでに征夷大将軍になっているという設定で登場し、物語に関わってくる。
1718(享保3)年4月より公演された紙芝居「ウヱサマスターXENOGLOSSIA」は本遊戯(街頭版)を原案としているが、遊戯版そのままの紙芝居化ではなく、「紙芝居用のウヱサマスター」として新しい設定で作られているため、世界観や物語、登場人物の設定や人物の声を演ずる弁士が異なる。そのため遊戯版「THE UESAM@STER」の「紙芝居化」というよりも「Project UEM@S」(情報共有作品・演芸を含めた総称)内の「紙芝居部門」と言った方が近いのかもしれない。弾き語り演芸や楽譜、浮世絵等の情報共有展開も、内容や弁士が異なるために遊戯(無印/宴そな)系列と紙芝居(XENOGLOSSIA)系列に事実上分けて展開されている。紙芝居の詳細は「ウヱサマスターXENOGLOSSIA」の項を参照のこと。
また、遊戯版(箱丸版)の世界観そのままで紙芝居化した十五分特別紙芝居も別に一度だけ作られており、「宴をそなたに」の初回版に同梱されていたという。
にこにこ動画では初期の頃から庶民による遊戯の模様を収めた動画や、職人が編集した動画が多数投稿されており、非常に人気が高い分野の一つ。これらの動画や職人による寄合は「ウヱマス」と総称される。
動画投稿者には遊戯中(街頭版・普及版共通)における遊戯人の肩書きに由来する称号(~ぴぃ)が付く独特の文化が引き継がれた。
1719(享保4)年12月当時、にこにこ動画で活動する職人は約2100名と推定され(さらに称号を持たない職人も多数)、「ウヱサマスター」の旗印を掲げる動画は1720(享保5)年11月1日に九万石を数えたと記録にはある。なお、にこにこ動画(玖)より範疇紋扱いとなった。
職人同士の技術競争は激しいものであり、さらなる表現のために南蛮渡来の高級な紙や画材など制作環境に私財を投ずる者が後を絶たなかったという。とはいえ、紙や画材に大金をつぎ込まなくても、硯と墨等の基本的な道具さえあれば制作自体は充分可能であり、山水画等に代表される芸術文化は後世に多くの影響を与えた。
ウヱマス特有の職人技術の交換は、軒先に壷が置かれた居酒屋で盛んに行われていたという。
宴そな発売より数ヶ月後、隠された鍵「UESAMAcomm@nd」の存在が発覚。説明文には「合成用青画面」と明記されており、南無庫が動画制作を推奨しているのでは?との噂が町人の間でささやかれた。
追加配信機能(箱丸で購入する追加衣装や新演目等)の配信開始日や各世継ぎの誕生日にはお祝い動画が多数投稿されたり、お題を定めての動画投稿祭りや二十七時間にも渡って動画を投稿する祭りが催された事があるなど、お祭りの多さは庶民の原動力の一部となっていた。江戸のあちこちでウヱマス職人や町人の間で日々新たな企画が生まれ、「黄金十勝」のように遊戯の域を超えた興行も催された。
動画投稿者・視聴者を問わずウヱマス利用者は特待会員の割合が高いと言われ、一つの動画作品に対する付箋の割合の高さ、にこにこ大百科の充実度、にこに公衆の水準値、 特待色弾幕などにその影響を見て取れる。
主にアイドルマスターと、マツケンこと松平健が歌う「マツケンサンバ」、同じくマツケン主演の時代劇「暴れん坊将軍」の映像や楽曲をミックスしたMADで使用されるタグの事でござる。
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最終更新:2024/05/13(月) 19:00
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