山本周五郎賞とは、新潮文芸振興会が主催し、新潮社が後援する文学賞。「山本賞」「山周賞」とよく略される。
最新の受賞作は、蝉谷めぐ実『見えるか保己一』(第39回、2025年度)。
物語性に優れた大衆文学の小説を表彰する賞。新潮社が1968年に始めた日本文学大賞の後継として、1988年に純文学を対象とする三島由紀夫賞とともに設立された。三島賞と、純文学の短編が対象となる川端康成文学賞とあわせて「新潮三賞」と呼ばれ、授賞式は三つ一緒に行われる。
選考対象作品は4月1日から翌年3月31日までに刊行された小説。選考は5月に行われ、選評は『小説新潮』に掲載される。選評の分量は直木賞などと比べてもかなり多い。
吉川英治文学新人賞が出世作に与えられる賞とすれば、山本周五郎賞は強いて言えばそれに続く代表作に与えられる賞、という傾向がある(もっとも窪美澄のように、デビュー作で受賞する例もある)。直木賞ではスルーされがちなファンタジー系の幻想小説やSFなどが受賞することもあり、「直木賞を獲れなさそうな作家の残念賞」と言われることも。とはいえ直木賞と両方を受賞している作家も多い。
なお山本周五郎は直木賞の受賞を辞退した(第17回)という経歴があるためか、直木賞を既に獲っている作家が候補に挙がることはない。直木賞とのダブル受賞を達成したのは、熊谷達也『邂逅の森』(第17回)、佐藤究『テスカトリポカ』(第34回)、永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(第36回)の3作(いずれも山本賞受賞が先)。
宮部みゆき『火車』や森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』など、直木賞落選作が山本賞を受賞する、もしくは山本賞受賞作が直木賞で落選するパターンも多いが、池井戸潤『下町ロケット』のように稀に山本賞落選作が直木賞を獲ることも。
吉川英治文学新人賞と違い、年齢制限的なものは特にないようだ。最年少受賞は吉本ばななの24歳、最年長受賞は梁石日の61歳。
2010年には芥川賞・直木賞に先駆けて授賞式のニコニコ生放送での公式中継を行った。2011年にも受賞会見と授賞式の中継を行ったが、2012年以降は行われていない。
2019年度の第33回選考会は新型コロナウイルスの影響のため従来の5月ではなく、秋に行われることとなった。
詳しい受賞作・候補作リストはWikipedia
か「直木賞のすべて」の当該ページ
を参照。
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最終更新:2026/06/17(水) 09:00
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