陽春/ポップス 単語

ヨウシュンポップス

4.1千文字の記事

陽春/ポップス』とは、BGM素材用として株式会社データクラフト」から販売された楽曲である。

このタイトルは聞いたことがいかもしれないが、曲自体はあなたも聴いたことがあるかもしれない。以下のピコカキコ再生してみよう。

くまのプーさんのホームランダービー!(原曲準拠full)
18609

概要

株式会社データクラフト」が音素材として販売していた音楽データシリーズ「音・辞典」の第20集、「音・辞典 VOL.20[季節のイベントBGM&ME]」に収録されていた楽曲。

このシリーズ公式ウェブサイト過去のプレスリリース一覧ページ(既に消滅済みだが、インターネットアーカイブされたページexitが残っている)には、この「音・辞典 VOL.20」は「2003年10月10日発売」と記載されている。このページから遷移できるプレスリリースPDFexit2021年現在も残存しており、CD-ROMWindowsMac対応)とオーディオCDの2枚組で販売されていたことが記載されている。

本楽曲はこの「音・辞典 VOL.20」の22トラックに収録されている。CD-ROMに収録されているファイル名は「C0_04022.WAV」、ファイルサイズは7.6MB再生時間は1:30.6。なお、「陽春/ポップス」は曲名ではなく「キーワード」として記載されているものなので、正式な曲名はこれとは別に存在するか、または正式曲名は存在しない可性も考えられる[1]

なお、この素材集はタイトルに「季節のイベント」とある通り、素材84点が21点ずつ春夏秋冬に振り分けられているが、この22トラックは「」ではなく「」に振り分けられている。「陽」なのになぜ?と思うかもしれないが、この単語には「陽気にあふれた気」という意味の他に、「(陰の)正月」という意味もあり、そのうち後者イメージした楽曲として作られたものではないかと思われる。

そう言われてもう一度聴いてみれば、「どこか弛緩したような、正月休みののどかな感じ」なども感じ取れるかもしれない。

ちなみに、販売していた企業データクラフト」は2015年破産してしまった。本楽曲をダウンロード販売していたサイトデザインポケット」は事業継承した企業イメージナビ」(日本テレネット子会社)が運営を引き継いで存続しているが音楽素材は扱わなくなっている。そのため、2024年4月現在ではこの楽曲を新たに購入することはできなくなっているようだ。

利用作品の例

汎用の音楽素材として販売されているものであるため、この「音・辞典 VOL.20」を購入したクリエイターらによって様々な作品に利用されている。

例えばTwitter上に投稿されている情報exitによると、ビコム株式会社キッズ向け鉄道映像ソフトシリーズ『たのしいでんしゃ 新幹線集合・わかるかな?大集合シリーズ』などで使用されているとのこと。

また、「りんくうタウン」にある観覧車にてBGMとして使用されていたとの情報もある。

他には、ニンテンドー3DSゲーム12歳。〜ほんとのキモチ〜」のスペシャルムービーexitや、北洋銀行教育ローン紹介するWebムービーexitにも使用されている。ちなみに前者の動画は、ニコニコ大百科にて2016年12月27日に「フル版?」とのコメントと共に投稿されたピコカキコ元ネタになっていると思われる(原曲較すると複数箇所に不自然な繰り返しが挿入されているが、その相違点が一致する)。

かしおそらく最も知名度が高いのは、ブラウザゲームくまのプーさんのホームランダービー!』( https://kids.yahoo.co.jp/games/sports/013.htmlexit )での使用ではないかと思われる。同ゲームでは、本楽曲がタイトル画面およびプレイ中のBGMとして使用されていた。

そしてこのゲームは後半の高難易度でも知られており、軽い気持ちで手を出した人がクリアしようとると、思わぬ長時間プレイを強いられることになった。その間はずーっとこの楽曲を聴いていることになるわけで、裏に刷り込まれてしまったというわけ。

くまのプーさんのホームランダービー!』は、インターネットの一部の界隈で「正月の風物詩」として楽しまれていた。そして上記のように、本楽曲は正月イメージした楽曲であるようだ。このBGMの素性は不明とされていたので「正月の曲」という情報も知られていなかったはずなのに、なかなか奇妙な一致ではないだろうか。

ちなみに、『くまのプーさんのホームランダービー!』でのステージ選択時のジングルや『gdgd妖精s』でのアイキャッチ(「ぐだぽよ~」という台詞が入る)時のジングルも、同じ「音・辞典 VOL.20」に収録されているME(ミュージックエフェクト)で、44トラックの『さくらんぼ狩り』であるとのこと。

本楽曲の素性の判明

素材」という扱いで販売されている楽曲という事もあり、使用作品内でこの楽曲がクレジット表示されることはまずない。

そのため、上記のような作品群で使用されていたことで多くの聴衆に何度も聴かれ、「に残る曲だなあ」と思われつつも、大半の人々にとっては「曲名不明のの楽曲」となっていた。

しかし、Flash Player2020年いっぱいでの提供終了を理由として『くまのプーさんのホームランダービー!』を提供していたサイトYahoo!きっず」が同ゲームを含むFlash使用ゲーム配信を終了した、2020年12月16日当日。

ゆうき」氏が、自らのTwitterアカウントにて本楽曲が自らが昔作った曲であることをツイートexitし、『くまのプーさんのホームランダービー!』への別れと感謝の念を表した。

はるか昔、仕事著作権フリーBGM集の中の1曲を作った。いつからか、なんかやたらと使われてるなと思ったら元コレだった。悪夢トラウマ曲として長らく多くの人にされたようで、嬉しく思います。

ありがとうロビカスありがとうホームランダービー

さらに続いて、収録されているデータ集を示すリンクもツイートexit

えっと、例のBGM、10年以上前の著作権フリー素材集「音辞典」の中の1曲です。昔のなので今オンラインで入手できるのかどうかも含めよくわかりません。すまぬ。
https://designpocket.jp/sozaicd/detail.aspx?m=detail&c=1&i=1518&s=3exit

このリンク先から購入した人々らによって、本楽曲の詳細な情報明らかとなっていったのだった。

これより早く気づいていた人たち

ちなみに、上記の「素性の判明」は「多数の人々にも広く知られることになった」という意味。「初めて明らかとなった」という意味ではない。

当然ながら「音・辞典 VOL.20[季節のイベントBGM&ME]」を購入していた方々は居た。そのため、『くまのプーさんのホームランダービー!』や『gdgd妖精s』で使用された楽曲やジングルが同素材集「音・辞典シリーズ由来であると、上記の作曲ツイート以前から気づいていた人も居た模様である。

ピコカキコ

ホームランダービー(ファミコン風)
14285
(曲名不明)
14460
くまのプーさんのホームランダービー!(原曲準拠full)
18609

関連動画

関連リンク

関連項目

  • 大盛況 (「詳細不明な楽曲だったが、ネット話題となったことがきっかけで由来などが判明した」という他の例)
  • Max Limit (同上)

脚注

  1. *素材ダウンロード販売サイトデザインポケットexit」内、この「音・辞典 VOL.20」の販売ページexitにある「収録内容一覧」PDFファイルexitより
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