「Iskandarッッ・・・・・・!!」
ダレイオス三世(Fate)とは、TYPE-MOONのスマートフォン用RPG「Fate/Grand Order」に登場するサーヴァントの一騎である。
サーヴァントについては、サーヴァント(聖杯戦争)を参照。
声:安井邦彦
黒鉄の如き屈強な肉体を禍々しい刺青と黄金で彩った禿頭の偉丈夫の英霊。狂化していながらも、揺るぎなき闘志と比類なき王者の風格を放つ猛者。クラスはバーサーカー。
その素性は、アレキサンダー大王こと征服王イスカンダルと度々戦火を交えたアケメネス朝ペルシアの王。世に名高きイッソス及びガウガメラの戦いにて大敗と敗走を重ねた末に裏切りによって落命する、という呆気ない最期を遂げてしまった。これにより、図らずもアケメネス朝最後の王となってしまった。
王朝最後の王の宿命か、世界史やアレキサンダー大王の概要を知っている者からすれば、どうにもパッとしない印象の方が強いだろう。だが、直に見えたイスカンダルからは「強壮なるペルシアを統べるに相応しい逸者」と掛け値なしの賛辞の言葉と共に評されている。史実でも彼はダレイオスを丁重に弔い、そして裏切り者たちを討ち滅ぼしている(もっとも、敢えてロマン抜きで語るならば、ペルシア支配を盤石のものにするべく「帝王を裏切った不届き者共を誅する」という大義名分によるものもあるだろうが)。また、「FGO」においてはマシュの朗読によってその勇猛さが語られ、「EXTELLA LINK」のシャルルマーニュも彼のことを「カッコいいペルシャ王」としてリスペクトしている。
このように、型月世界での英雄界隈においては「征服王イスカンダルに挑んだ王」として敬意を払われている。そうでなくとも、即位して即座に国を食い物にする奸臣の粛清を断行したり、度重なる敗北を経てもなお戦意を失わないなど、相応に気骨ある人物であることが伺える。ともあれ、彼は断じて凡庸な王などではない。ただ、相手が桁外れだっただけの話なのだ・・・・(冷静に考えてみれば、当時の超大国ペルシアを打倒するということそれ自体が想像の埒外だったということであり、同時に征服王イスカンダルの偉大さの証左でもある)
さて。アレキサンダー大王には「ダレイオスの玉座に座ろうとして足が届かず、踏み台としてテーブルを使った」という逸話が残っているほどの小柄な人物だったとされている。しかし、知ってのとおり「Fate」シリーズにおけるイスカンダルはヘラクレス並の体躯を誇る大男である。
では、肝心のダレイオスはどうなっているかと言えば、身長3m超の巨人である。
もう一度言おう。巨人である。
どんな少年時代を送ったものか、とちょっぴり気になる一方で、これを相手にイスカンダルはよくもまあ散々打ち負かしたものだと、感心するばかりである。それにしても、裏切った連中はどうやってこれを仕留めたことやら…。
ともあれ、生前ではイスカンダルとの完全決着をつけることなく果てたため、彼の聖杯に懸ける願いはイスカンダルと決着をつけること。それも、一騎打ちという形ではなく、互いに軍勢を率いての戦いを望んでいる。そのため、本人のイスカンダルに対する執念は強く、その渇望ゆえに暴走する危険性を孕んでいる。なお、狂化している影響で基本的には怪物じみた形相を浮かべているが、本来は褐色の肌をした渋い魅力を備えたナイスミドルとのこと。
ちなみに、当時のペルシアの支配地域の中にエジプトも組み込まれていたため、彼もまたファラオの称号を持っている。
| 筋力:A | 耐久:A+ | 敏捷:B | 魔力:E | 幸運:D | 宝具:A |
| 狂化:B | バーサーカーのクラススキル。理性と引き換えに驚異的な暴力を所持者に宿すスキル。Bランク以上だと全能力が上昇するが、理性の大半を奪われる。 |
| 黄金律:B | 人生においてどれだけお金が付いて回るかという宿命を指す。生涯においてイスカンダルへ何度も挑むことが出来るだけの財産を有していたため、ダレイオス三世はこのスキルをBランクで獲得している。戦闘性能のみならず財力も彼の強さの一環である。 |
| 仕切り直し:A | 戦闘から離脱する能力。また、不利になった戦闘を初期状態へと戻す。 |
| 戦闘続行:A | 名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。 |
巨大な二丁の戦斧を武器とし、それらを用いたダイナミックなパワーファイトを得意とする。その様はまさしく暴風そのもの。また、イスカンダルさえ絡まなければ基本的に大人しく、マスターにも従順。なおかつ保有しているスキルも最大限に活用できるため、バーサーカーのサーヴァントとしても優秀と言えるだろう。
なお、スキルの説明にもある彼の強さの一環である黄金律の由来は、古代アッシリアの女王ニトクリスの墓に眠る莫大な隠し財宝によるものらしい(ちなみに、このニトクリスという女王、セミラミスより五代後の女王で、治水や国防に手腕を発揮した賢女だという。同じ名前のどこかのポンコツとは大違いですねえ・・・・)。
しかし、彼の真価は軍勢を従えてこそ発揮される。
―――そして、巨王は立ち上がりました
それは古代ペルシャの王。アケメネス朝最後の王
逆臣バガアスを粛清し、国を正し、運命の相手たる征服王イスカンダルと激突した王
世界最高の戦闘王に立ちはだかった、大いなる壁。無限の勇猛を称えた、巨大な男
その名は、ダレイオス三世。彼を倒し得るのは世界にただひとり、イスカンダルのみ
左翼から敵大隊、接近。けれど
絶対無敵。ただ、敵兵は打ち砕かれてゆきます
右翼から敵大隊、接近。当然―――
究極無敵。ただ、敵兵は薙ぎ払われるのみです
強大なり、ダレイオス三世。勇壮なり、ダレイオス三世
その猛進は止まることはありません。それは、まるでかつての生前に戦った征服王を彷彿とさせて
アケメネス朝虎の子とも言える精鋭部隊“不死隊(アタナトイ)”。
基本的には一人倒される度にまた一人補充される様からそう呼ばれていた。だが、宝具として昇華されたそれは、後年の伝説により不死や不滅の特性が備わった結果、身の毛もよだつ不気味な死霊の軍勢と化してしまった。このために、使用者であるダレイオスがいるだけで不死者の類を呼び寄せてしまうこともあるという。
基本的に軍勢として従えているが、ダレイオスの号令により一万もの死霊兵たちが集結して一つの群体となる。それこそがダレイオスの命令にのみ従う、巨大な牙を持った禍々しい巨象の怪物“死の戦象”であり、その恐るべき突撃は並み居る敵を悉く破壊し尽くす・・・・なお「EXTELLA LINK」では、その演出がより禍々しくなっている。もはやSAN値直葬そのものな光景は、是非ともその目で確かめてほしい。ていうか、不死隊って何だっけ・・・・?
ちなみに、騎兵とあるが、そもそも死霊兵の中に騎乗兵の類は今のところ見受けられない(そもそも、史実のアタナトイも騎兵だけではなく歩兵も組み込まれている、他民族混成部隊である)。
なお、狂化していない場合のクラスはライダーなので、何気に初の象乗りないしは象使いのライダーということになる。
そもそもダレイオスの存在に関しては、「Fate/ZERO」においてイスカンダルの口から語られるのみであった。それから長い時を経て「Fate/Grand Order」の配信が近づきつつある中にて次々とCMにて披露される新規サーヴァントたち。その中の一人に彼はいた。椅子噛んだるイスカンダルの名を叫ぶ巨大なバーサーカーの姿を…。
その叫びを聞くまでもなく、視聴者の多くに稲妻走る。それもそのはず。その姿は、かつて真じろう先生が手がけたコミカライズ「Fate/ZERO」において、イスカンダルの回想の中に登場したシルエットの巨人王そのものなのだから。故に、誰が呼んだか誰イオス。そうして、OP映像にてイスカンダルと激突するこのバーサーカーが程なくしてダレイオスであることが確定すると、誰もがかつての宿敵同士が激突するのを心待ちにしていた…。
しかし、ストーリー本編において第一部二章にて敵サーヴァントとして登場を果たすも、宿敵イスカンダルもアレキサンダー少年として同陣営に召喚されていた。これだけならば宿敵同士が同じ軍にて轡を並べる、という一種の王道展開となるはずだったが、流石に少年の姿だったこともあってか宿敵という実感も薄く、しかも肝心のアレキサンダーの関心はネロに向いており、結果として両者共に絡みもないまま終わるという肩透かしを喰らうこととなってしまった(一応、幕間ではこの両者の対決が実現するのだが)。その間、ダレイオスくんⅢ歳だの屋上枠だの、雌伏の時を過ごすこととなる…。
そして、宿敵イスカンダルが実装されることとなった期間限定イベント「Fate/Accel Zero Order」。「ZERO」とのコラボイベントということもあり、本筋に絡むことはないものの、何と隠しボスとして登場。しかも戦場となったのはかつて英雄王と征服王が激突したあの橋であり、その上イスカンダルをカルデアに呼べなかった幾多ものマスターのために、その征服王をサポートとして選択できるようになっている。もはや、この上ない大盤振舞と言えよう。また、件の幕間の物語もこのイベント後に実装された。
その後は、アニメ作品である「First Order」にてライダーとして召喚されていたり(これは、本来のライダーであるメドゥーサがランサーとして召喚されていたため。ちなみに、コミカライズ作品ではブーディカがこの枠に収まっていたりする辺り、割りと安定していない)、「Fate/EXTRA Last Encore」にてワカメこと間桐シンジに買い取られたサーヴァントとしてハクノらに襲いかかったりなど、言い方は悪いがチョイ役に当てられることが多くなってしまった。
だが、これらは新たなる嵐の前触れでしかなかった…。「Fate/EXTELLA」の正式続編「EXTELLA LINK」。その新規参戦キャラの中に、彼の姿があった。この電撃参戦に、誰もが度肝を抜かれたことだろう。そもそもダレイオスに限らず、完全新規二名と「EXTRA」シリーズ出身の二人以外は、既存参戦キャラと因縁深い者たちばかり。また、その巨体でステージを縦横無尽に動く爽快感を狙った側面もある。ともかく、その圧倒的なまでのド迫力パワー全開のアクションは、是非とも実際にプレイして体感してほしい。
何にしても、この破壊の暴風王は次にどのような嵐を引き起こすのだろうか。
↑実質的なデビュー作?
※噛んだらダメよ
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最終更新:2025/12/13(土) 10:00
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