ニコニコ大百科

物語最後の講和で仮死状態から蘇生したとはいえダブル主人公の一人であるヤンの属していた
宇宙を二分する国家が本当に弁解の余地なく滅亡したのは学生時には軽くショックを受けた
そりゃ「国家なんていつか滅びるさ」はまさにヤンが繰り返し語ってたことだけど

さっきにせアルベルト大公の記事を読んでて思ったけど、あの人が「本物」で、なおかつ同盟に亡命していたとしたら、実は同盟の諜報機関が帝国貴族社会を混乱させるために送り込んだスパイだった、ということはないかな。

ジークマイスター機関やバルドゥング提督誘拐の件もあるし、末期以前の同盟は諜報戦能力の方が正面戦力より高そうな気がする。

>>422
救国軍事会議のクーデターでバグダッシュがヤン暗殺に失敗したときも「情報部も”案外”役に立ちませんな」って評価だったし元々同盟では評価高そう
もっとも同盟の方は帝国のクソ過ぎる体制への不平分子っていう最大の情報源を亡命者等を通じて活用しやすい環境だから根本的に帝国に対して有利過ぎるのもあるだろうけど
もちろん帝国の方も亡命者を利用しようとしたけどローゼンリッターに対する扱いを筆頭に同盟では亡命者の内通が元々警戒されてるしね
しかし情報工作の一環として帝国軍の捕虜を丁重に扱ってるのは同盟らしからぬクレバーさだ

情報工作というより一種の見栄（まあそれだって情報戦だが）だし、「久しぶりのお客さんですかな」「入国審査官の冷たい視線は一生忘れないでしょうよ」と、同盟政府の思惑はともかく一般市民の対亡命者感は、対生活保護者位には冷たそう。
ただ、重要な情報や人脈持ってる=直前まで要職にあったが政争に敗れた人間は、帝国人なら同盟に逃げるが同名人だとフェザーン目指すって差はあるかもしれない。
その分帝国は（ある程度自治領主府のコントロール下にあるの織込済で）フェザーン方面のインテリジェンスに強そうだけど。

別にフェザーンに逃げ込む帝国人が居ないわけでもないけどね。
原作だとリップシュタット戦役の後に、ヨッフェン・フォン・レムシャイドやアルフレット・フォン・ランズベルクやレオポルド・シューマッハがフェザーンに亡命していたりするし。

あと外伝3巻に登場した、ヘルマン・フォン・リューネブルクのように、同盟軍から帝国軍に寝返る例も有るからね。

フェザーン駐在の高等弁務官のレムシャイド伯も（あくまで帝国貴族基準で）結構なキレ者だったし帝国が同盟に対抗するためにフェザーン方面に力注ぐのは亡命阻止による防諜と同盟関係者からの情報収集の両面で合理的に思える
逆に同盟は重要な弁務官職が派閥争いの論功行賞の対象になってて小物のヘンスローなんかが弁務官になっちゃうあたりフェザーンはそこまで重要視されてなかったのかな
まぁ、同盟の政治面のお偉いさんに関してはどれもそんな感じな気がするけど…

それこそ昔は、同盟も在フェザーン弁務官事務所をはじめとして、優秀な人材を送り込んでたんじゃないかな。「中立地域」が諜報戦の最前線になるのは自明だろうし。

というか、ここの人材の質が低下してきたことも、ルビンスキーに同盟切り・新銀河帝国による統一サポートという判断を促したのかも。

>>424
帝国人と同盟人ってまったく価値観違いそうだからなぁ
同盟は障碍者や老人などの弱者にも権利や保護を認め親切にすることを推奨してるだろうけど
帝国的価値観だとそれら弱者はゴミカスって感じだから駅の優先席とかでヤバいトラブル起きそう
あと亡命帝国人による有色人種に対する差別問題

最高評議会議長とかいう呪われた地位

自分の権力のためだとしても国防委員会としては国のために働いてたトリューニヒトは議長になってからは何もしなくなった
レベロは帝国の圧力もあったとはいえ議長になったら闇堕ちして最後は自国の軍人に殺された

こいつらの戦争目的って自分達の政治体制や自治を認めさせる防衛戦争だと思ったけどいつの間にか相手の無条件降伏みたいになってない？

>>430
一応は防衛戦争だったはずだけど、石黒版ホーランドみたいなイケイケのタカ派もいたようだし、厳密な合意形成はしてなかったんじゃないかな。

個人的には、帝国の無条件降伏を目指すって論は、帝国からの亡命貴族なんかがあげてるんだと思う。
このグループだと敗者復活戦をやりたい人が多そうだし。

ふと思ったんだが原作が執筆されていた８０年代はまだリモートワークとかテレビ会議とか普及していなくて、遠隔地の指揮官が会議に出席するというのが現実的でないと思われていた時代だったと思うんでヤンの同盟軍最高幕僚会議議員と言う肩書があまり重要視されていないけど
今、原作をリメイクすると同盟軍最高幕僚会議議員と言う肩書がそれなりに重要になりそう

で、同盟軍最高幕僚会議と言うのは何かと考察すると
恐らく国防委員長を議長とした会議で国防委員と統合作戦本部長、宇宙艦隊司令長官、後方勤務本部長他大将級の軍人で構成されていたのではと
で、同盟全体の軍事関係について様々な議題に対して討論をしていた機関だったのでは？

という訳で今リメイクすると会議に出席するもののビュコックと同じように話を聞いてもらえなくて、会議終了後にユリアンに愚痴を零しながら酒を飲むという感じのシーンが増えるかもしれない

某所で考察されてたけど同盟も帝国も星間文明にしてはロボットやAIの技術が未熟なのは七日間戦争やルドルフ大帝の治世以降技術の発展がいびつになったと予測されてたな
アンドロイドが一切出てこないのはSFとしてはたしかに異質ではある

>>432
イメージとしては海軍将官会議なのかなって思ったり
作戦関係というよりは軍政諮問機関という印象

ちょっと思ったけど
第二次ラグナロック作戦でハイネセン制圧直前にレベロ議長がクーデターで暗殺された際に
決起部隊首謀者のロックウェル大将はレベロ議長に「あなたの地位を望んでの行動ではない」とは言ってるけど
多分帝国に対して降伏文書を書くことはあったわけでその場合ロックウェル大将が同盟元首代理だとか暫定政府代表だとか形式的に名乗ってただろうし
公的な自由惑星同盟最後の指導者はレベロ議長だけど厳密にいえばロックウェル大将が数時間だけ最後の同盟元首だったということになるんだろうか

正式な選挙やリコールも前任者（この場合レベロ）からの指名もなく、大規模な部隊の蜂起によるクーデターですらない暗殺劇の末だからねえ。

そもそもロックウェルたちは降伏というか、抗戦のための政治的な機能を停止させて身の安全を買うつもりだったわけで、帝国軍に対しても市民に対しても「我々こそ元首である」と声明は出してないんじゃないかな。

>>436
確かにそうか
動機があくまで保身レベルなら
もうそこまで形式にこだわる必要もないような状況だったのだろうしな

一国の最後としてはひどく静かでスケールの小さい終わり方だけど
それが同盟という国が最後にやらかし続けたことの結果だったのかもなあ

0083のデラーズ・フリートじゃないけど、「レベロ議長を暗殺したロックウェル一派による降伏など無効である」「したがって自由惑星同盟はなお存続しているし、帝国との戦争継続もまた自明である」と主張する旧同盟軍系武装勢力は、本伝後に出現しそうだな。

もっとも、帝国と実際に抗戦しつつ、バーラト星系のみを保持して講和しちゃったヤン艦隊=イゼルローン共和政府をどう認識するか。
その評価で内部分裂も引き起こしかねないな。

いっそアクシズみたいに人類社会の最果てに退去して割拠してくれれば良さそうだけど、って、それがイゼルローン共和政府か。

まぁ新王朝最大の課題のひとつになりそうだよね旧同盟や帝国に散らばってる急進共和派

落ち着いて考えてみれば滅亡後の旧同盟領って、スタジアムの虐殺は起きるわ、ロイエンタールの叛乱に巻き込まれるわ、指導層が根こそぎ草刈りで逮捕され暴動で死ぬわ、大火で首都は焼け落ちるわ、おまけに建国の父の像は壊されるわで踏んだり蹴ったりだし、相当根強い叛乱が起きても不思議ではないな

スタジアムの虐殺は同盟滅亡前ですし、ロイエンタールの反乱で別に同盟市民が大勢死亡したわけでもないし、草刈りで逮捕された後暴動で死亡した犠牲者は結果的にはほとんどが嫌われ者のような人々が大半です。


大火で首都が焼け落ちたのも同盟の滅亡前の政府の警戒の薄さにも一因があるとも言えますし、建国の父の像もこういう像を作って崇めることに疑問を持つ人々がいた描写もありました。

急進共和派の問題がそこまで深刻かは結局のところ解釈次第としか言えないでしょうね。

すまん、ロイエンタール総督統治下の広場事件と間違えた＞スタジアム

解釈次第と言われたらそれまでだけど、ヤンウェンリーの名を冠した地下組織が20以上つくられたっていうし、帝国の占領でこうも凶事が続いたらねぇ

原作の記述を見る限り、大きな死傷者を出した騒動は首都ハイネセンが主であり、地方で大きな騒動が起きたのはあまりありません。
どうも同盟は中央と地方での温度差がかなりありそうな気がします。
反帝国活動よりもむしろ旧同盟勢力同士での対立の方がむしろ深刻かもしれません。

結局、ローエングラム王朝が善政(とまでは言わずともそこそこの統治)してる間は波も立たないが、王朝末期になると「自由惑星同盟正統政府」が乱立する、みたいな感じじゃないかなぁ……同盟自体が銀河連邦正統政府(末期はグダグダだったかもしれないがそれでも由緒正しい民主主義国家の末裔)自認してるところあるし。

シヴァ星域会戦の後にバーラト星域の自治を認めた理由として、バーラト星域で何度も流血の事態が発生して統治が難しいから厄介払いという理由が挙げられていましたが、これは逆に言えばバーラト星域以外ではそこまで大きな騒動が起きていないとも取れますから。
結局のところ旧同盟領で大きな騒乱が起きるとしたら新王朝が何らかの理由で弱体化した場合であり、旧同盟領の統治問題そのものが新帝国を傾けるほどの大問題にはなりえない可能性の方が高いでしょうね。

言っちゃなんだけど、原作の記述って同盟ならハイネセン、帝国ならオーディンの両首都とフェザーンとイゼルローンだけで世界観を構築してるってところはあるからなあ。
エル・ファシルも分離独立革命はしても「社会」の描写はどこか乏しかったし。

なので、同盟崩壊後のサジタリウス腕諸星系が実際には帝国に対して服従してたのか、それとも進駐しようとする帝国軍に対して武装抵抗してたのか、実際のところはよくわからない。
ただ、10巻でのルビンスキーの経済物流阻害テロの折の「同盟政府と新領土総督府が相次いで崩壊した中で、各星系社会は自治能力を試されていた」みたいな記述から察すると、実際には「そもそも帝国軍はバーラト星系やガンダルヴァ星系などを除いて、ほとんどの同盟星系に実際のところはノータッチだった」という可能性すらある。

もしサジタリウス腕社会に反帝国感情があったとしても、「次はハイネセン抜きでやろうぜ」と、最初はそんな冗談から始まる自由惑星同盟とは別の勢力構築を目指していくのかもしれない。例えば、「独立星系連合」とか。

同盟がサジタリウス腕ってのは石黒監督版の独自設定のはずだから念の為

どうやって建国から１００年ちょいで人口１６万人から２５０万人の軍隊養えるまで国力つけたんだろ

ダゴン星域会戦での人口は不明じゃないの
わかっているのは帝国の半分の兵力ってだけで

そもそも、同盟建国時点での人口が16万人という解釈が微妙に間違ってるんだよ。
この「16万人」って、アルタイル星系を脱出した50万人という「長征第一世代」の生き残りって意味なんだし、半世紀の長征で第二世代や第三世代も生まれてるだろうから、実際には桁がもう二つ三つ上になってても不思議はないんじゃないかな。

もちろん、その後の多産の奨励による人口増も大きいんだろうけど。

ただ、個人的に気になってるのは人口増より、銀河を流浪した人々が文明世界から隔絶した地に降り立って、それから一世紀あまりで星間帝国の遠征軍と正面から戦える宇宙艦隊を編成できる社会をどうやって作ったんだろうかってことかな。
丸太小屋とマスケット銃を持った開拓民の団結で大英帝国に抵抗できたアメリカ独立戦争の時代とは訳が違うだろうし。

船内社会の延長で、シドニアも真っ青な超集権国家がつくられてそう…