セモベンテM40またはセモベンテ75/18とは、イタリア軍が第二次世界大戦中に開発・生産した自走砲である。
ちなみにセモベンテとはイタリア語で自走砲のことである。
当記事では本車の改良型である「M41」および「M42」「M43」についても、バリエーションの一種として取り扱う。
概要
1940年、フランス戦線においてドイツのⅢ号突撃砲は活躍し、ドイツの快進撃を支えていた。
それを知ったイタリア軍の砲兵大佐のセルジオ・ベルレセは、わが軍にもⅢ号突撃砲の様な車両が必要だと進言し、開発が開始される。
車体はM13/40中戦車のものを流用し、固定式の密閉された戦闘室にセルジオ・ベルレセ大佐が以前作った75mmのDa 75/18榴弾砲が搭載されもので、その年の内に制式となり、量産が開始された。翌年の1941年には第一号車が完成している。
(余談だが、日本もドイツの3号突撃砲を参考にして直協戦車なる類似兵器を構想していたが戦局の悪化などに伴い実現していない。似たようなものに砲戦車があるがこれは突撃砲とは違った流れを汲む兵器である。)
実戦
生産された車両は早速北アフリカ戦線に投入される。
そして自走砲としての歩兵支援任務だけではなく、対戦車戦では駆逐戦車として、連合国のM3中戦車やM4中戦車を撃破するのに有効に役割を果たした。このことからイタリア軍で一番活躍した車両でとまで言われるほどであった。
イタリア降伏後は車両や製造工場はドイツにより接収され、ドイツ軍によって使用された。
バリエーション
- セモベンテM40 Da75/18
初期の生産型。車体がM13/40中戦車。60両が生産された。 - セモベンテM41 Da75/18
車体がM14/41中戦車のものに変更される。車体同様にエンジンも強化されている。 - セモベンテM42 Da75/18
車体がM15/42中戦車のものとなる。戦闘室も拡大している。 - セモベンテM42 Da75/32
対戦車戦を意識して主砲が以前より長砲身の75mmL32砲に変更されたもの。25両が生産された。 - セモベンテM42 Da75/34
主砲がもっと長砲身の75mmL34砲に変更された。 - セモベンテM42T Da75/46
工場がドイツに接収され、M42の改良型として発注された型。元は高角砲だった75mmL46砲が搭載され、更により長砲身となっている。車名のTはTedescoでイタリア語でドイツの意味。15両が生産された。 - セモベンテM43 Da105/25
105mm榴弾砲を搭載した型。車体はM15/42中戦車のものを拡大して使用している。 - セモベンテM43 Da75/34
セモベンテM43の車体に75mmL34砲が搭載された型。 - セモベンテM43 Da75/46
セモベンテM43の車体に75mmL46砲が搭載された型。
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関連項目
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