タイフーン級原子力潜水艦とは、旧ソ連が開発し、ロシア海軍で運用されていた潜水艦である。
概要
「タイフーン」はNATOのコードネームで、ソ連時代の制式名称は「941アクーラ設計戦略任務重ミサイル潜水巡洋艦」。ロシアになってからは戦略任務重原子力潜水巡洋艦となっているが、実態としてはSSBNになる。
ソ連が新しく造った固体燃料弾道ミサイルR-39(SS-N-20)を搭載するために計画され、6隻が建造された。水中排水量48000トンで、世界最大の潜水艦である。2つの耐圧殻を横に並べて連結するという旧日本軍の伊四百型と同じ手法で作られ、核ミサイルサイロは前方に装備されたため、艦橋セイルはかなり後方にある。
ソ連崩壊後はかろうじて3隻が残ったが、この3隻も退役している。
小ネタ
- ロシア側呼称「アクラ(鮫)」の由来はNATOがロシア側呼称『シチューカB』型原子力潜水艦を『アクラ型』と呼んでいたため情報を混乱させるためわざと名づけられたんだそうな。
- 搭載ミサイルR-39のNATO側呼称『スタージョン』、このスタージョンというのはチョウザメの意味。
- R-39ミサイルは3段式ミサイルで、1段目がウクライナ、2段目以降はロシアで作られていた。そう。ソ連崩壊でミサイルの寿命が尽きても交換ができなくなってしまった。
- おっそろしく金食い虫の上、前述のとおり搭載ミサイルが寿命になったため6隻いたタイフーン級は現在1隻、1番艦『ドミトリー・ドンスコイ』のみが次期SLBMの実験艦として現役。SLBMの開発は終わったらしいが現在も実験艦に随伴する船として運用中。3隻は既に解体され2隻が予備役だったがこちらも解除され解体待ちになっている。
タイフーン級を元ネタにした架空の艦船群
- レッド・オクトーバー : 後掲の動画参照。
- トゥアハー・デ・ダナン : 『フルメタル・パニック』に出てくる強襲揚陸潜水艦。個別記事も参照。
- シンファクシ級潜水空母 : 『エースコンバット5』に出てくる潜水空母。
関連動画
トム・クランシーの小説「レッド・オクトーバーを追え」に出てくる潜水艦「レッド・オクトーバー」はタイフーン級が元ネタ。
動画タイトルはアクラ級だけど実際に映っているのはタイフーン級。
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 3
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