XM-02 デナン・ゲーとは、『機動戦士ガンダムF91』に登場する、『ブッホ・エアロダイナミクス』が製造し、『クロスボーン・バンガード』が運用する戦闘型量産モビルスーツである。
概要
デナン・ゾンと並んでクロスボーン・バンガード(CV)の主力量産型MSとして設計された本機は、デナン・ゾンの正式採用からそう経たずに開発を開始したとされており、完成後はブッホ・コロニーにおいて量産が進められている。
各戦術に対応するMSの開発が進行する中で、このデナン・ゲーは、格闘戦に主眼を置くデナン・ゾンに対して、高機動力とビームライフル等の火力アップを施した、速攻攻撃を目的とする思想から生まれた機体である。そうした設計思想もあり、デナン・ゲーは、CVの様々な機体が携行するショット・ランサーを採用せず、比較的オーソドックスな、既存のMSの標準装備に近いものを使用している。
デナン・ゾンと同じように、本機もデッサ・タイプの基本設計を受け継いでおり。デナンタイプとベルガタイプ共通のコックピット・ブロックの採用、ハイブリッド・デュアル・センサーの採用、ジェネレーターの機外バックパックへの配置、推進システムの分散配置という設計思想は同様であるが。本機が資料によっては指揮官用と表記されるように、デナン・ゾンとの大きな相違点として頭部に大型アンテナが設置されている。
カラーリングもデナン・ゾンと同じく、通常塗装のほかに、ザビーネ・シャルも一時搭乗した『ブラックバンガード隊』の黒の機体と、『ダークタイガー隊』の赤色が確認されている。
フロンティアサイド侵攻において多くの戦果を挙げ。コスモバビロニア建国宣言パレードにも顔をだしている本機だが、デナン・ゾンより少し後の開発になるせいか、F91本編前の時系列になる、『第二次オールズ・モビル戦役』もとい『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』では登場しなかった(そこはゲームの容量の都合かもしれない)。
兵装
ビーム・ライフル
通常射撃のほかに、連射モードも備えているとされるビームライフル。
コロニー内戦闘を主眼としたデナン・ゾンと違い、本機はビーム兵器を主兵装として採用している。
腕部ビーム・ガン
ビームシールド基部に取り付けられた、速射性と取り回しに優れた小型ビームガン
デナン・ゲーはビームライフルを装備しているため、補助的に使用する物と思われる。
ビーム・サーベル
デナン・ゾンと同型のビームサーベル。同様にアイドリング状態を維持して運用できるものと考えられる。劇中では大き目の剣を形成して攻撃する場面もあった。
肩部3連装グレネード・ラック
劇中では、スペース・アークを発進したF91に向けて発射されていたグレネード。
弾の形状を見る限り、搭載弾種はエビル・Sのグレネードラックと互換性があると考えられる。
ビーム・シールド
円形のシールドを形成するデナン・ゾンと違い
どちらかというと連邦製や、その後のザンスカール製、リガ・ミリティア製に近い形状の盾を展開する。
ジェガンの頭をサッカーボールキック
F91序盤のCV侵攻場面で、フロンティアサイド防衛隊のジェガンの頭を蹴り飛ばしたのはデナン・ゾンではなく、こっちのデナン・ゲーである。有名なシーンではあるのだが、クロスボーンのMSがやや紛らわしいためか、間違えて覚えられがちかもしれない。
コロニー防衛隊とクロスボーンバンガードの士気や練度の差の表現や。逆襲のシャア時点での新型機が、何年も先の時代の新たな新型機には手も足もでない事を示して、作中の時間の経過を教えるという名シーンである。
ちなみに、この頭を蹴とばされたジェガンは見た目の印象こそ大差ないが、シャアの反乱当時そのままの機体ではなく、現実でいう所のF-16戦闘機とかM1戦車などのようにきちんと近代化改修されたものであり、しかも第一期MSの中でも屈指の性能をもつ、指揮官用の高機動型のジェガンAタイプ(R型)である。
関連動画
関連項目
- 機動戦士ガンダムF91
- クロスボーン・バンガード
- デッサ・タイプ
- デナン・ゾン
- エビル・S
- ゾンド・ゲー
- ガンダムシリーズのMS・MAの一覧
- ザビーネ・シャル
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