デーブ・ヒルトン単語

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デーブ・ヒルトン(John David Hilton)とは、元プロ野球選手である。故人。

概要

1950年9月15日生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ユバルデ郡出身。

1971年MLBドラフト会議にて、1巡目（全体1位）でサンディエゴ・パドレスから指名され契約。

1972年、パドレスからメジャーデビューを果たし、同年は13試合に出場。翌1973年はメジャー定着を果たし、70試合に出場して5本塁打を放ったが、打率.197と低打率に終わっている。1974年は打率.240と打率を改善させたが、1975年はわずか4試合の出場にとどまった。その後、トロント・ブルージェイズ、クリーブランド・インディアンスと渡り歩いたが、メジャー昇格を果たすことはできなかった。

1978年、入団テストを経てヤクルトスワローズに入団。

1978年、主に1番打者として起用され、開幕から12試合連続ヒットを記録するなど安打を量産し、シーズン通して首位打者を繰り広げたほか、初回先頭打者本塁打を8本記録するなど、打線の口火を切る役割を果たした。同年、オールスターゲームにも出場。打率.317（セ・リーグ8位）、19本塁打、76打点を記録し、ヤクルト球団初優勝に大きく貢献。日本シリーズでは流れを変える本塁打を放ち、日本一に貢献。日本シリーズ技能賞、ベストナインにも選ばれた。

1979年、前年ほどのキレがなく、打率.258、19本塁打、48打点と低迷。シーズン終了後、自由契約となった。

1980年、阪神タイガースのドン・ブレイザー監督が獲得を強く希望したこともあり、阪神に入団が決まった。

当時の阪神の内野陣は、掛布雅之をはじめ、真弓明信・加藤博一・藤田平らがおり、非常に層が厚かったのだが、ここにヒルトンと大型新人の岡田彰布が加入したことで、ポジションにだぶつきが生じていた。ブレイザー監督は岡田を二軍でじっくりと育成することを選び、ファーストにヒルトンを起用することを決めた。

しかし、大学野球のスターであった岡田を起用しないことをファンやマスコミ、そしてフロントが許さなかった。ヒルトンが打席に立つと執拗な野次が飛ばされたり、岡田コールが浴びせられ、試合後にはヒルトンの車を取り囲むなど悪質な嫌がらせが続いた。ブレイザー監督もマスコミやファンから執拗に叩かれ、フロントから起用法について介入があったり、なかにはカミソリ入りの手紙が送られるなど、痛烈な批判や嫌がらせ被害にあっていた。結果としてヒルトンは打撃不振のため5月途中に解雇、ブレイザー監督もその数日後に退任することとなった。なお阪神はこのシーズン5位に沈んだが、岡田自身はレギュラーに定着し、18本塁打を放つなど活躍を見せて、新人王に選ばれている。

阪神退団後、アメリカに戻りマイナーリーグでプレーし、メキシカンリーグでもプレーしている。1982年、現役引退。

引退後はミルウォーキー・ブルワーズでコーチを務めたほか、マイナーリーグや台湾球界で指導者として活動。

1975年、課題であった確実性も改善し、打率.292、28本塁打、70打点と前年より成績を向上させ、ベストナインにも選ばれた。

2017年9月17日、死去。享年67歳。

人物・エピソード

内外角問わず巧みに打ち返し、安打を量産した巧打者。微妙な当たりでも全力疾走するなどガッツを前面に出し、常に全力プレーを怠らない真面目な選手であった。

極端なクラウチングスタイルの打法も特徴的であった。

1978年開幕戦でヒルトンは二塁打を放っているが、この場面を見た村上春樹は小説を書くことを思い立ち、以降、文豪として名を馳せることになっていった。

通算成績

打撃成績

通算:7年	試合	打席	打数	得点	安打	本塁打	打点	盗塁	犠打	犠飛	四球	死球	三振	併殺打	打率	出塁率
MLB：4年	161	551	506	40	108	6	33	6	8	1	35	1	69	10	.213	.265
NPB：3年	251	1075	971	143	276	38	128	7	11	8	76	9	152	17	.284	.347

獲得タイトル・表彰

• ベストナイン：1回（1978年）
• 日本シリーズ技能賞：1回（1978年）

関連項目

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