全然足りねえじゃん。
これが 武富士流“営業指導”/「バキ」(罵声+檄)で社員締め上げより,2022/09/20閲覧
ノルマ(露:Норма)とは、国家・あるいは組織が個人や集団に対して割り当てた労働の目標量のことを指す。基本的には一定期間内(1週間、1ヶ月等)に対するこなすべき数値目標の形で提示されることになる。
英語では『Production Quota』と呼ばれる。
概要
もともとは第二次大戦後のソビエト連邦によるシベリア抑留をうけていた人たちが帰国して広めた言葉。
特に会社組織は利潤追求のために、あるいは競合他社との競争に勝利するために絶えず成果を出す必要があり、そのために雇用する労働者に対して数値目標の達成を命じる。この目標達成を促すために、達成した者に対する報酬を与えたり相応のポストを用意する (インセンティブ) 、あるいは達成できなかった者に対する懲罰や減給処分を与えたり降格させる (ペナルティ) を与えることもある。
ただし法律上、ノルマ必達を促すためにペナルティを与えることは労働基準法第16条などに触れる。そもそも労働契約を締結した労働者に課せられる義務は労働に従事し労働力を提供することに限られており、結果を出さないといけないのは取締役や管理責任者のほうである。
ペナルティが存在する契約条項は有効にはならない。しかしそれでも次の就職先がない個人の足元を見てノルマ必達を強要し、違法な営業活動を強いたり、自分自身で商品を購入する・サービスの契約を行う (自爆営業) 、叱責によって精神や罪悪感を過剰に刺激する事例(パワハラ)は後を絶たない。
(→ブラック企業)
著名な例として、年賀状ノルマで自爆営業を強要したり、かんぽ生命のノルマ必達を目的として高齢者を騙して契約させるという事例を起こした日本郵政の事例がある。東芝の粉飾決算を招いたのも、経営不振を覆い隠すための無理なノルマを強いたからである(社内ではこのような目標のことを「チャレンジ」と称していた)。
一方で、全くノルマを課さない場合、評価基準が曖昧になるという問題もあるようだ。例えば、ケーズデンキの場合、『がんばらない経営』の元ノルマを課さずに営業を続けているが、そのために優秀な人がインセンティブを求めて離職してしまうという声がある (参考) 。
参考:過酷なノルマに苦しむ人に
前提として労働基準法の違反は犯罪である。「みんなやってるから大丈夫」ではない。違法な契約内容は元から無効である。もし企業側が従業員等に損害賠償を請求する場合は、悪質性・違法性を法的に証明する必要があり、悪質な上司が一方的に決定して良いものではない。
正社員だけでなく、未成年の学生アルバイトに対しても恵方巻・クリスマスケーキなど季節ものを自腹購入させるなどの強要が問題になっている。2022年現在ではフードロスなどについての問題提起がなされてきていることで減少してきているものの、今後別の商品で行われる可能性は否定出来ないだろう。おかしいと思ったら保護者や教師に相談するのも大切である。(→ブラックバイト)
残業代やノルマ未達成分を勝手に天引きされていないかも確認しておきたい。不満や反論を「どこもこれが普通」とゴリ押しで錯覚させる事例は珍しくないため、少しでも違和感があれば第三者に意見を仰いでみるとよいだろう。
MADムービーにおけるノルマ
上述から転じて、MADムービーにおいては「特定楽曲」や「特定素材」を使用した際に、必ず入れるフレーズを指して「ノルマ」と呼称する。「テンプレ」「レギュレーション」「ルール」とほぼ同義として使われる。
ノルマが課される以上、そのノルマを無視している場合は「ノルマ未達成」などと表現されるはずだが、「レギュレーション違反」と書かれてしまうことも。逆にレギュレーションがノルマと呼ばれることもあり、あまり両者の区別はされていないようだ。
特定楽曲を使用した場合のノルマの例
特定素材を使用した場合のノルマの例
- ハンマー状態 - 課題曲:ナイト・オブ・ナイツ
- たべるんごのうた - こいつはりんごろう
- クッキー☆ - 一転攻勢
- ノムリッシュ翻訳 - グルガン族の男
- データなんかねえよ - その筋肉ノルマ / ノルマなんかねえよ
その他
ネットスラングとして、アニメ・漫画・映画・シリーズ作品等において毎話・定期的に行われるお約束、ないし様式美なシーンを指して「ノルマ達成」と評することがある。
関連動画
関連リンク
関連項目
- ノルマ達成 / ノルマ未達成
- レギュレーション - レギュレーション遵守 / レギュレーション違反
- テンプレ (テンプレート)
- ルール - サムネ統一
- 課題曲 - ニコニコ動画における「課題曲」
- ソビエト連邦
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