問題。
フルーツトマトとは、果物と野菜の曖昧な境界線上にある植物の実である。
概要
トマトのうち、かなり糖度が高く、甘いものを「フルーツトマト」と呼ぶ。1970年に、高知県に台風10号が襲来した際、「風で巻き上げられた海水によって、土壌の塩分濃度が高くなった徳谷地区で栽培されたトマトが、偶然甘くなった」という出来事が誕生のきっかけとされている[1]。
冒頭のクイズのように、「フルーツトマトは果物か野菜か」というところで話題になることがあるが、答えを言うならば、「(やや野菜寄りではあるが)どっちでもいい」である。
仮面ライダージオウの作中では、クイズを出し不正解なら相手にダメージを与える技「フューチャーリングクイズ」の問題として登場したが、結局敵にダメージを与えることができなかった。その理由は「しまった。○でも×でもない、永遠に論争が続く問題を出してしまった…!」ということらしい。
百科事典の説明から考えるフルーツトマト
以下にブリタニカ国際百科事典の「野菜」とマイペディア百科事典の「果物」の説明文を載せる(ブリタニカ国際百科事典には「果実」の解説があるものの、「果物」の解説がない)。
- 野菜
食用にあてる目的で栽培する植物。ただし主食にあてる穀物は除く。(中略)果菜は果実を食べるもので,トマト,きゅうり,えん豆などである。なお果菜に入れてもよいが甘味などの多いもの,たとえばまくわうりなどは慣習上別にして果物と呼ぶこともある。また,とうもろこしなどは穀物であるが,若いものを穂のまま食べるようなものは果菜として扱うので,この分類には学問的な厳密な定義はない。 - 果実
樹木につく果実で食用となるもの。その樹木は果樹という。〈木のなり物〉の意だが,メロン,スイカ,イチゴなど草本につく果実も広義に果物とされる。(後略)
この定義で行けばトマトは野菜となるが、フルーツトマトについては甘味が多いため果物にも含まれうる。そもそも、野菜には厳密な定義がない。
つまり、どっちでもいい。
農林水産省の説明から考えるフルーツトマト
野菜と果物(果実)の分類については、はっきりした定義はありません。(略)生産分野においては、一般的に次の特性を持つ植物が野菜とされています。
- 田畑に栽培されること(栽培されていない山菜などは野菜と区別することが多い)
- 副食物であること
- 加工を前提としないこと(こんにゃくのような加工を前提とするものは野菜としていない。漬物のように原料形質がはっきり残っているものや家庭における簡易加工は加工に含まない)
- 草本性であること
しかし、どの定義も確固たるものではありません。 また、農林水産省では、果実を、生産や出荷の統計をとる上で果樹として分類しています。この果樹は、木本性などの永年作物のことをいいます。なお、いちご、メロン、すいかなどは野菜に分類されますが、果実的な利用をすることから果実的野菜として扱っています。
以上の定義から言えば、トマトは草本性だが果実的な利用がされているため、果実的野菜となる。しかし、その定義も確固としたものではない。
つまり、どっちでもいい。
用途による分類から考えるフルーツトマト
確固とした定義ではないものの、例えばお笑い芸人の松本人志は「マヨネーズをかけていけるか、いかれへんか」という点で野菜と果物の違いを説明している。逆に、本人は言及していないが「甘いシロップをかけていけるか、いかれへんか」を考えれば、それでいけるものは「果物」になると(感覚的には)思われる。
また、1893年のアメリカ連邦最高裁の判決では、トマトは「野菜畑で育てられている」ほか、「デザートにならない」ために野菜とされている[2]。
このように、主に甘味以外の料理に使われれば野菜、デザートなど甘味の料理に使われれば果物となると考えられる(じゃがいもを甘味とするスイートポテトなど例外はあるが)。この場合、フルーツトマト単体では果物か野菜か判断できず、どのように調理されるかによって変わってくる。とりあえずクックパッドを見てみると、「マリネ」「パスタ」といった調理法が見られる一方、「ゼリー」などの甘味として楽しむものも見られる。
つまり、どっちでもいい。
フルーツトマトは野菜か果物かの結論
どっちでもいい。
関連動画
関連動画を見ても、やっぱり、どっちでもいい。
関連項目
脚注
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