【停電しました】
停電とは、送電がとまることである。 日
概要
停電の原因は様々で、電力会社側(送電側)の原因として代表的なものは以下のとおりである。
最後のような意図的な停電のうち、事前に計画してするものは、特に計画停電と呼ばれる。日本ではその大規模なものとして、東北地方太平洋沖地震の発生に伴い、2011年3月14日より、東京電力管内の9都県を5グループに分け、それぞれ時間帯をずらして順次停電・送電させる輪番停電が行われることとなった。
一方で、契約者側(受電側)に原因がある場合もある。自分の家は停電しているが、周囲の他の家の電気は付いているといったときは、電気の使いすぎなどによりブレーカーが落ちている場合がほとんどである。原因となっている機器の電源を切り、ブレーカーを操作すればたいていは復旧する。ブレーカーを操作しても復旧しなかったり、原因が不明だったりする場合は、速やかに電力会社に連絡を取ろう。
停電による影響
停電してしまうと、照明を含むほとんどの家電が使えなくなることを初めとして、交通・通信が麻痺したりするなど、生活に大きな支障をきたすこともある。地震などの災害の場合、暗闇の中避難をするのは大変危険であるため、電池で作動する懐中電灯を用意しておくなど、日頃から停電に備えておくことも肝要である。
以下は停電時に停止、または機能低下を起こす設備の一覧である。
水道
水道局の浄水場や送水施設が停電した場合、送水能力が確保できず断水することがある。また、それらが正常な場合でも、マンションなどではポンプの停止による断水が起こりえる。なお、断水のタイミングは建物の設備によって以下のように異なる。
- 地上設置式貯水槽
建物の1階や地下に貯水槽を設置するタイプ。水道管の圧力で送られた水を槽に貯めて、そこからポンプの圧力で建物内へ送水する。そのため、停電と同時に断水する。 - 屋上設置式貯水槽
ポンプの圧力で屋上に設けられた貯水槽まで水を一度持ち上げ、そこから重力で水を送水するタイプ。よって、ポンプが止まっても貯水槽に水があるうちは送水可能。 - 直結加圧給水
別名「ブースターポンプ」。水道管を流れる水に直接ポンプで圧力を加え不足分を補い送水する。停電しても水道管の送水圧力が十分であれば水は届くが、一度に各所で大量に水を使ったりすると圧力が不足してしまい、突然断水することがある。
また、ポンプの停止によって水に濁りが発生することもあるため、復電直後の水道水は飲用しないようにし、しばらく水を流して様子を見た方がよい。なお、一般的な広さの一戸建てであれば、このようなポンプの停止による断水はまず起こらない。
防災・防犯設備
消防法の認可を受けている防災設備であれば、内蔵のバッテリーにより最低60分間の監視状態の維持に加えて、火災発生時等には約10分間警報作動することが保証されている。ただし、前述のの水道と同じく消火用水もポンプで送水されるので、スプリンクラーや消火栓による放水は期待できない。また、誘導灯や避難通路の非常照明はバッテリーで約30分間の点灯状態の維持が可能である。
防犯設備も同様にバッテリーを備えている場合が多いので、一定時間は機能を維持することができる。しかし、電気錠などは停電を検知すると自動で施錠する設定のものもあるため注意が必要である。その場合でも、代わりに非常口などを開放したり、非常解錠装置があったりするなどの対策が取られている。
ただし、どちらもバッテリーが経年劣化している場合や、前回の停電から時間が開かずに充電が十分でない場合では、前述の時間を維持できると限らない。いずれにせよ、停電の際には火の元への注意や防犯意識を高めることも重要である。
搬送設備
エスカレーターや動く歩道は停電するとその場で停止するため、手すりを掴むなど、転倒したりしないように注意が必要である。
また、エレベーターも同様に、停電すると基本的に停止する。故障などによる閉じ込めと異なり、換気ファンまで停止してしまったり、広域停電ではメーカー側の救出対応が遅れたりすることも考えられる。よって、停電が予測される場合は絶対にエレベーターを使用してはならない。ただし、一部のエレベーターにはバッテリーを搭載しているものもあり、停電時には最寄階や一番下の階まで移動してドアを開き、安全に利用者を避難させることのできる停電時自動着床装置を備えたものもある。
その他
電気式のコインロッカーなどは停電によって暗証番号がリセットされる場合がある。この場合は、基本的に管理者へ連絡を取り、身分証などを呈示して解錠してもらうことになる。
また、モーターは電気の通電時に起動電流が通常の数倍以上に跳ね上がるため、モーターを使用した家電製品などはコンセントを抜いておかないと、復電時に一斉に起動してブレーカーが落ちることになるので注意が必要である。
停電への対策
停電によって重大な影響が予測される大型の施設や病院などでは、非常用の発電機を備えている場合が多い。発電機の主流は小・中規模向けの軽油を燃料とするディーゼルエンジンと、大規模向けの重油などを燃料とするガスタービンであり、大型のガスタービンでは一基で数千kWの発電能力を維持することができる。但し、原動機の起動には時間を要するため、停電検知回路により自動起動する場合でも、電気の復旧には30秒~1分ほどかかってしまう。このため、一瞬の停電も許されない設備の場合、まずバッテリーに切り替え、そこから発電機に切り替える。
医療用機器やコンピュータなどにおいては、この短時間が命取りとなり得るため、別に無停電電源装置(UPS)を備えるのが一般的である。これはバッテリーに蓄えた電源により一時的に電源を供給するもので、最新のものでは1/100秒以下で電力の供給を開始できるものもある。最近では、数万円程度の安価・小型なものも売られているので、個人での購入も容易になっている。
フィクションにおける停電
フィクションにおける停電は、登場人物全員および視聴者・読者側の視界が遮られ、電気を使う機器が作動しなくなるという便利な現象である。具体的には、以下のようなことに利用される。
逆に、犯罪の予告状が来て、「万全の警備体制を取っているから犯行は不可能だ」などと言ったとしたら、停電+犯行成立フラグとなる。
派生用法
停電が原因でなくとも、動画などで停電したように周囲が異様に暗かったり、いきなり真っ暗になったりすることを停電と呼ぶことがある。動画が途中から真っ暗になるのは編集ミスがほとんどなので、あんまり触れないであげて下さい。
関連動画
関連項目
【電気が復旧しました】
概要
停電の原因は様々で、電力会社側(送電側)の原因として代表的なものは以下のとおりである。
最後のような意図的な停電のうち、事前に計画してするものは、特に計画停電と呼ばれる。日本ではその大規模なものとして、東北地方太平洋沖地震の発生に伴い、2011年3月14日より、東京電力管内の9都県を5グループに分け、それぞれ時間帯をずらして順次停電・送電させる輪番停電が行われることとなった。
一方で、契約者側(受電側)に原因がある場合もある。自分の家は停電しているが、周囲の他の家の電気は付いているといったときは、電気の使いすぎなどによりブレーカーが落ちている場合がほとんどである。原因となっている機器の電源を切り、ブレーカーを操作すればたいていは復旧する。ブレーカーを操作しても復旧しなかったり、原因が不明だったりする場合は、速やかに電力会社に連絡を取ろう。
停電による影響
停電してしまうと、照明を含むほとんどの家電が使えなくなることを初めとして、交通・通信が麻痺したりするなど、生活に大きな支障をきたすこともある。地震などの災害の場合、暗闇の中避難をするのは大変危険であるため、電池で作動する懐中電灯を用意しておくなど、日頃から停電に備えておくことも肝要である。
以下は停電時に停止、または機能低下を起こす設備の一覧である。
水道
水道局の浄水場や送水施設が停電した場合、送水能力が確保できず断水することがある。また、それらが正常な場合でも、マンションなどではポンプの停止による断水が起こりえる。なお、断水のタイミングは建物の設備によって以下のように異なる。
- 地上設置式貯水槽
建物の1階や地下に貯水槽を設置するタイプ。水道管の圧力で送られた水を槽に貯めて、そこからポンプの圧力で建物内へ送水する。そのため、停電と同時に断水する。 - 屋上設置式貯水槽
ポンプの圧力で屋上に設けられた貯水槽まで水を一度持ち上げ、そこから重力で水を送水するタイプ。よって、ポンプが止まっても貯水槽に水があるうちは送水可能。 - 直結加圧給水
別名「ブースターポンプ」。水道管を流れる水に直接ポンプで圧力を加え不足分を補い送水する。停電しても水道管の送水圧力が十分であれば水は届くが、一度に各所で大量に水を使ったりすると圧力が不足してしまい、突然断水することがある。
また、ポンプの停止によって水に濁りが発生することもあるため、復電直後の水道水は飲用しないようにし、しばらく水を流して様子を見た方がよい。なお、一般的な広さの一戸建てであれば、このようなポンプの停止による断水はまず起こらない。
防災・防犯設備
消防法の認可を受けている防災設備であれば、内蔵のバッテリーにより最低60分間の監視状態の維持に加えて、火災発生時等には約10分間警報作動することが保証されている。ただし、前述のの水道と同じく消火用水もポンプで送水されるので、スプリンクラーや消火栓による放水は期待できない。また、誘導灯や避難通路の非常照明はバッテリーで約30分間の点灯状態の維持が可能である。
防犯設備も同様にバッテリーを備えている場合が多いので、一定時間は機能を維持することができる。しかし、電気錠などは停電を検知すると自動で施錠する設定のものもあるため注意が必要である。その場合でも、代わりに非常口などを開放したり、非常解錠装置があったりするなどの対策が取られている。
ただし、どちらもバッテリーが経年劣化している場合や、前回の停電から時間が開かずに充電が十分でない場合では、前述の時間を維持できると限らない。いずれにせよ、停電の際には火の元への注意や防犯意識を高めることも重要である。
搬送設備
エスカレーターや動く歩道は停電するとその場で停止するため、手すりを掴むなど、転倒したりしないように注意が必要である。
また、エレベーターも同様に、停電すると基本的に停止する。故障などによる閉じ込めと異なり、換気ファンまで停止してしまったり、広域停電ではメーカー側の救出対応が遅れたりすることも考えられる。よって、停電が予測される場合は絶対にエレベーターを使用してはならない。ただし、一部のエレベーターにはバッテリーを搭載しているものもあり、停電時には最寄階や一番下の階まで移動してドアを開き、安全に利用者を避難させることのできる停電時自動着床装置を備えたものもある。
その他
電気式のコインロッカーなどは停電によって暗証番号がリセットされる場合がある。この場合は、基本的に管理者へ連絡を取り、身分証などを呈示して解錠してもらうことになる。
また、モーターは電気の通電時に起動電流が通常の数倍以上に跳ね上がるため、モーターを使用した家電製品などはコンセントを抜いておかないと、復電時に一斉に起動してブレーカーが落ちることになるので注意が必要である。
停電への対策
停電によって重大な影響が予測される大型の施設や病院などでは、非常用の発電機を備えている場合が多い。発電機の主流は小・中規模向けの軽油を燃料とするディーゼルエンジンと、大規模向けの重油などを燃料とするガスタービンであり、大型のガスタービンでは一基で数千kWの発電能力を維持することができる。但し、原動機の起動には時間を要するため、停電検知回路により自動起動する場合でも、電気の復旧には30秒~1分ほどかかってしまう。このため、一瞬の停電も許されない設備の場合、まずバッテリーに切り替え、そこから発電機に切り替える。
医療用機器やコンピュータなどにおいては、この短時間が命取りとなり得るため、別に無停電電源装置(UPS)を備えるのが一般的である。これはバッテリーに蓄えた電源により一時的に電源を供給するもので、最新のものでは1/100秒以下で電力の供給を開始できるものもある。最近では、数万円程度の安価・小型なものも売られているので、個人での購入も容易になっている。
フィクションにおける停電
フィクションにおける停電は、登場人物全員および視聴者・読者側の視界が遮られ、電気を使う機器が作動しなくなるという便利な現象である。具体的には、以下のようなことに利用される。
逆に、犯罪の予告状が来て、「万全の警備体制を取っているから犯行は不可能だ」などと言ったとしたら、停電+犯行成立フラグとなる。
派生用法
停電が原因でなくとも、動画などで停電したように周囲が異様に暗かったり、いきなり真っ暗になったりすることを停電と呼ぶことがある。動画が途中から真っ暗になるのは編集ミスがほとんどなので、あんまり触れないであげて下さい。
関連動画
関連項目
- 35
- 0pt
- ページ番号: 4386023
- リビジョン番号: 2613657
- 編集内容についての説明/コメント: