概要
大和郡山市は奈良市の南側に所在し、東西約9km、南北約7km、総面積42.69平方km、人口約8万3000人を擁する小都市である。市内には佐保川、大和川、富雄川が流れ、西部の矢田丘陵を除いて平野が広がっている。市内では米やトマトの栽培が盛んである一方、南側は昭和工業団地と呼ばれる工業地帯となっている。郊外には大型商業施設が複数進出しており、都会と田舎の中間と言える。また南部には西名阪道路が通っているので三重県・名古屋方面や大阪方面へのアクセスが容易。山梨県甲府市とは姉妹都市。
10世紀後半には記録上初見、基礎があった大和郡山城(本来は「郡山城」表記だが、広島県と福島県のと被るため)があり、続日本100名城の一つとなっている。また、日本さくら名所100選にも選ばれ、毎年4月1日から行われる「お城まつり」で賑わう。
戦国時代、郡山に入城した筒井順慶によって城下町が作られ、これが大和郡山市の原型となる。市内にある筒井の地名はこの武将から取られており、ゆかりの武将として毎年筒井順慶まつりが行われている。かつては筒井城もあったが、1580年8月17日に織田信長が大和一国破城命令を発したため廃城となり、現在は跡地のみが残る。
大和郡山市の名物と言えば金魚である。1724年より同地で金魚の養殖が始まり、いまや金魚と言えば大和郡山市と言われるほど。養殖に適していたため沢山の金魚が育てられ、国内はおろか欧米諸国や東南アジアにも販売されている。都市化に伴う水質汚染で一時は数を減らしたものの、現在6000万匹が飼育されている。
主要駅はJR線は郡山駅、大和小泉駅、近鉄線は郡山駅、九条駅、筒井駅、平端駅の6つ。南北を貫くように近鉄橿原線があり、京都駅から直通で急行電車が止まる。また大阪・奈良方面の乗り換え地点である大和西大寺駅に近く、大阪方面にも行けるので意外と交通の便が良い。生駒山を抜けて東大阪に入る大和路線もあり、こちらはJR大阪駅・天王寺駅と直通している。梅田方面に行くならJRの大和路線が選ばれる。奈良市や橿原市への移動は専ら近鉄が利用される。所要時間はおよそ40~55分程度。
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