牡蠣・牡蛎(カキ)とは、二枚貝の一種である。英:oyster(オイスター)。
概要
毎年、食中毒となる愛好者が絶えない、美味しいけどリスクのある食材。日本では広島を中心とした瀬戸内地方や宮城(三陸など)が産地として名高い。ほかにもサロマ湖、佐渡、伊勢志摩、久美浜湾、有明海などにも産地がある。
栄養価にも優れ、たんぱく質やミネラル分が豊富に含まれることから『海のミルク』とも渾名される。
Rの付く月、つまり9月(英語で「September」)から4月「英語で「April」)までが食べごろとも言われる。ただしこの言葉は「真牡蠣(マガキ)の産卵の時期にあたっておりその時期には味が落ちるため」であったり「冷蔵技術が未熟で鮮度管理がしづらかった時代の名残」であると言われている。冷蔵技術が進んだ現在では、真牡蠣はともかく岩牡蠣(イワガキ)にはこの「Rの付く月」という目安は当てはまらない。岩牡蠣の旬は夏のころである。
洋の東西を問わず世界各地で古くから親しまれてきた食材であり、生、フライ、鍋などで食する。また、中華料理では蠔油(ハオヨウ)と呼ばれるカキをベースにした調味料があるが、言うまでも無くオイスターソースのことである。
魚介類の生食があまり一般的でない西洋でもカキに関しては例外であり、カキを主に据えた料理店(オイスターバー)も多く存在する。むしろカキに限って言えば、生食の習慣は日本よりも西洋の方が先行しており、日本で生のカキを食べるようになったのは明治以降である。
そのため、日本では生食用と加熱用があるが、鍋やカキフライにして食すなら加熱用の方が縮まない上に殺菌処理を施していないので味が濃厚でオススメである。また、厳密には自治体によって生食用、加熱用の調理規定が異なっている。
生物としてのカキ
前述の通り二枚貝の仲間だが、アサリやホタテのように砂地で動き回る生態ではなく、岩に張り付いて生活する。幼生の頃は自由に遊泳するが、一度岩に張り付くとそこから一生動く事はない。そのため貝殻は片面は一生日の目を見ず、もう片面は岩に同化する非対称なフォルムを持つ。
ひたすら水を吸い込んでその中のプランクトンを消化する濾過性摂食者であり、毎時数リットルの水を吸い込む海のフィルターである。汚れた水槽の水を一瞬で浄化する実験は有名。ノロウイルスなども本来貝類とは関係のないウイルスなのだが、牡蠣がのべつまくなしに濾し取ってしまうために、その体内に蓄積されて食中毒を発生させるのである。
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