運とは、めぐりあわせの良い悪いのことである。
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概要
人間の及ぶところでない要素で、ある人の行動、行為、人生に良い悪いの影響を与える何かのこと。
運がよいことを幸運、強運、豪運、盛運、勢運、ラッキー、ついている、などという。
運が悪いことを不運、凶運、アンラッキー、ついてない、などという。
運はコントロールできるか
人間とは自らの力でコントロールできないものを恐れるものである。長い歴史の中で、あるときは数値や科学的根拠の力を借りて、またあるときは宗教というような形で、人間はコントロール可能なものを増やしてきた。
運も、人間がコントロールを試みてきた物事のひとつである。占いなどは運のコントロールを試みた典型的な行為であると言えよう。また、「悪いことが続いた後はいいことが起こる」「大事な勝負があるので、それまで運を貯めておく」といった俗説も、運がコントロール可能であることを前提としたものである。
しかし、運がコントロール可能であると仮定すると、それは運というものの定義を根本から否定するようなものであり、論理的な矛盾が生じる。よって、これらの占いや俗説が本当に正しいとするなら、「運ではない、別の何か」をコントロールしているか、元々コントロール不可能な巡りあわせによって「たまたま」正しいように見えているかのどちらかであろう。
別の例として宝くじを考えてみると、期待値的には大抵購入者が損をするようになっている(そうしないと商売が成り立たないため)。よって期待値的に考えると、宝くじを買わないという選択が最も賢明である。それでも多くの人が宝くじを購入するのは、「数値では説明できない何か」が自分たちに幸運をもたらしてくれると信じているからに他ならない。確率や期待値を数学的に説明することはできても、運の流れは数字では説明できない。
運とは、いつ、どのような形でやってくるのかわからないからこそ運なのである。
その他の意味
漢字として
- 意味
- めぐらせる、はこぶ、輸送する、運用する、運行、運営、運気、運命。
- 〔説文解字・巻二〕には「迻(うつ)り徙(うつ)るなり」とある。
- 字形
- 形声で声符は軍。
- 音訓
- 音読みはウン(漢音、呉音)、訓読みは、はこぶ、うつる、めぐる、めぐらす。名のりに、かず、などがある。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校3年で習う教育漢字である。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。JIS X 0213第一水準。
- 語彙
- 運河・運気・運休・運行・運航・運勢・運送・運賃・運転・運動・運搬・運命・運輸・運用
異体字
関連項目
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