LMP MOTORSPORTとは、ル・マン24時間レース、国内ではSUPER GTに参戦するレーシングチームである。
概要
母体は輸入車販売、修理、メンテナンス等を請け負うLMP CARSで、レーシングチームとしては2005年から活動を開始。ル・マンシリーズを活動の頂点と位置付けている。
同社の社長である山岸大は1998年のフレッシュマンレースを皮切りにスーパー耐久、SUPER GTで経験を積み、ル・マンにも参戦。
2010年よりLMP MOTORSPORTとしてSUPER GTに参戦。
2011年、2012年はマンガ・アニメの「侵略!イカ娘」とのコラボレーションでフェラーリ・430GTC、イタ車の痛車で参戦している。
SUPER GT
2012年のチーム体制 | ||||
エントラント | LMP MOTORSPORT 監督:神野元樹 チーフエンジニア:牧野 成伸 |
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カーナンバー | 27 | カテゴリ | GT300 | |
マシン名 | PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ | |||
ドライバー | 山岸 大 / 井口卓人 | |||
ベース車両 | フェラーリF430 GTC | |||
搭載エンジン | F136GT V型8気筒 3994.8cc | |||
タイヤ | ADVAN |
オーナーの山岸大はかねてより参戦していたが、チームとしての活動は2010年より始まり、初年度はF430とポルシェ(シーズン終盤から)の2台体制で挑んだ。
スポンサー名の「NAC」は自動車整備士・技術者を育成する「中日本自動車短期大学」で、チームは同校と提携してレースに学生数名をピットクルーとして参加させている。
2011年は「侵略!イカ娘」とのコラボレーションで痛車で参戦。2011年のドライバーは山岸大と山内英輝(第6戦までとJAF GP)、カルロ・ヴァン・ダム(第7戦と最終戦)。監督に同作品のアニメ監督を務める水島努を招いた(実質的には名誉監督的な位置付け)。
前年までの戦績などから半ばノーマークと目されていたが、開幕戦で予選1回目に4番手タイムを叩き出しSUPER LAPで2番手。決勝は雨や他車のスピンの巻き添えで順位を落としたものの周囲を驚かせた。
第3戦のセパンでも速さを見せつけ初の3位表彰台を獲得した。ちなみに、このレースは「イタ」車が表彰台を独占(優勝:痛車(初音ミク)、2位:イタ車(フェラーリ・458GTC)、3位:痛車(イカ娘))した。
2012年はドライバーが山岸大と前年にSARDからGT500クラスに参戦していた井口卓人に決定。
マシンはフェラーリ・458GT3を持ってくるのでは?と言われていたが去年と同じ430GTCを使用することが発表された。
公式生放送での発言をまとめると、年末の段階では458GT3に変更する予定だったが「458は馬力はあるがウェイトハンデもいれるとだいぶ重たくなってしまう。また、GTAがGT3車両のBOP(性能調整)をFIA準拠にするか、FIAのBOPに10%追加調整を加えるかで揉めていて、もし後者になった場合は車重が1400kgを超えてしまう。おまけにリアタイヤのサイズが変わるがデータがないんで毎回タイヤテスト状態になってしまう。430GTCでも戦えそうだしぶっちゃけ458とどっちが速いかなんとも分からんから様子みようじゃなイカ。458を投入したマッハ号さんを実験台にして」・・・とのこと。でもマッハ号はドライバーがアレ過ぎて比較出来ないような気もする。
ちなみに、実験台にされたマッハ号はというと、前年に458がFIA-GTで無双し過ぎたためBOPが厳しくされた事(シーズン中のBOP改訂によりある程度は改善された)や、前年まで所属していた黒澤治樹がSHIFTに移籍してしまい代わりに加入したのが植田正幸だった事、などが原因で今の所458GT3の真価を発揮出来ていない。
というか開幕戦から不運続きで第2戦富士500kmでは練習走行中のクラッシュにより大破、おまけにマシンがミケロット送りで次の第3戦セパンを欠場。第4戦菅生でようやくトラブルフリーで完走したが、第5戦鈴鹿1000kmでは99号車に追突されレース序盤にリタイヤ、第6戦富士300kmでもGT500クラスのマシンと接触しタイヤバーストと散々な結果となり、結局チーム史上初となるノーポイントでシーズンを終えてしまった。
そんな中迎えた430の2012年シーズンだが、シーズンオフのテストに参加出来ずぶっつけ本番状態で開幕戦を迎える事となってしまい、新加入のイカティこと井口も開幕戦まで430GTCを一度もドライブする事が出来なかった。
また、2012年からGT300はFIA-GT3規定が基準となったが、FIA-GT2車両への性能調整が思いの外厳しくなってしまい、FIA-GT3車両どころかJAF-GT車両よりも不利な状況となった。
しかし、開幕戦の岡山では予選こそ18番手と後方に沈んだが、決勝では21号車のアウディR8、66号車のヴァンテージGT2などとバトルを繰り広げ10位入賞を果たした。
その後の富士500km、セパン、菅生は、後方に沈みっぱなしだったが、それでも粘り強く完走を続け、サバイバルレースとなった第5戦鈴鹿1000kmではその粘り強さで予選21位から8位入賞を成し遂げた。
第6戦富士300kmではポイントを逃したが、第7戦オートポリスでは雨の中一時4位を走行、結果は9位だった。
その後のお知らせにて最終戦もてぎをもって430GTCによる参戦を終了することを発表(JAF GPは不参加)。もてぎの結果は14位。ドライバーランキング21位、チームランキング18位で2012年シーズンを終えた。
2013年2月上旬、2013年シーズンの参戦休止を発表、2014年に復帰を目指す事となった。
イカ娘とのコラボの今後については不明だが、ニコ生は継続するとの事。
一方でLMP MOTORSPORTと共同で参戦していたパシフィックレーシングチームは、攻殻機動隊ARISEをメインスポンサーに、ポルシェ911でディレクションレーシングと組んで2013年より参戦した。
戦績(SUPER GT)
参戦年 | カテゴリ | No. | 車両名/ベースマシン(タイヤ) | ドライバー | 優勝 | 順位(D/T) |
2010 | GT300 | 27 | NAC 衛生コム LMP Ferrari フェラーリF430GTC(YH) |
山岸大/小泉洋史 | - | 15/13 |
28 | イワサキインダストリー LMP Porsche ポルシェ911(996)(YH) |
岩崎祐貴/浅井亮博 | - | -/23 | ||
2011 | GT300 | 27 | PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ フェラーリF430GTC(YH) |
山岸大/山内英輝/カルロ・ヴァン・ダム | - | 14(山岸)/13 |
2012 | GT300 | 27 | PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ フェラーリF430GTC(YH) |
山岸 大/井口卓人 | - | 21/18 |
備考: タイヤ-YH=ヨコハマ |
関連動画
関連項目
外部リンク
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