株式会社FM802 | ||
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大阪府大阪市北区天神橋2丁目北2番6号 | ||
FM802 | 放送局 | FM COCOLO |
JOFV-FM | コールサイン | JOAW-FM |
大阪 80.2MHz | 周波数 | 大阪 76.5MHz |
JAPAN FM LEAGUE | 系列 | MegaNet |
株式会社FM802は大阪府にある日本唯一の「1局2波の民間FMラジオ局」である。
大阪府を放送対象地域とするFM802と、近畿広域圏を放送対象地域とするFM COCOLOの2波を運営しているため、当記事では両方について記載する。
FM802の概要
前述の通り、大阪府を放送対象地域としているものの、radikoでは近畿2府4県が対象となるなど大阪府内に限らず、京阪神エリアで広く聴取されている。FM802開局は京阪神のラジオ事情に大きなインパクトをもたらし、深夜の人気長寿番組『MBSヤングタウン』を土日のみに縮小に追いやるなどAMラジオ局を低迷に追いやった影響もある。
独自の選曲基準を持っており、アイドルソングやアニメソング(J-POPアーティストのタイアップは除く)、小室ファミリー、Being系(B'zなど例外もある)、そして演歌などの歌謡曲は基本的に流されない。但し、TM NETWORKはアーティストとして評価され対象外ではなく、1980年代のアイドル(小泉今日子や松田聖子など)の楽曲もたまにかかる。また、奥田民生プロデュースのPUFFYなどアーティスト兼アイドルのような歌手も対象外とならなかった例がある。
別にこれはTVを中心とするマスメディアへの反骨心、対抗意識からそういうことをしているのではなく、他局と差別化を図るためのポリシーとして始めたものである(当地の大阪にはFM OSAKAというライバルFM局もおり、こちらは逆に小室ファミリーを推していたため、聴取者にとっては棲み分けができていた一方で、熾烈な聴取率の奪い合いが行われていた背景もある。また京都ではα-STATION、神戸ではkiss-FMというFM放送局がある)。
IPサイマルラジオ協議会に参加しており、2010年3月15日からradiko.jpにてインターネットサイマル放送を行っている。
FM COCOLO承継後は10代から30代前半の若年層に向けてターゲットを絞る路線を一層強化し、ヒロ寺平やシャーリー富岡といった802草創期から携わっていたベテランDJをFM COCOLOに移動させるなどして、若返りを図っている。
サマーソニック(通称サマソニ)を特にプッシュしている(たまに主催と勘違いしている人もいるが)FM局でもあり、毎年海外アーティスト含む錚々たるメンバーが集まることで知られ、例年大阪市と千葉市幕張で行われている。
ヘビーローテーションとその功績
いまや全国の多くの放送局で行われている「ヘビーローテーション」、通称ヘビロ(公式略称。浸透していないが)のシステムは、FM802が初めて開始したことで知られ、その功績は計り知れない。これは無名時代にTVなどのメディアでは日の目を見ずとも、そのまま埋もれるのは勿体ないと、将来有望なアーティストらを発掘する試みで始められたものである。以下はその一部である。
槇原敬之、L'Arc~en~Ciel、ウルフルズ、山崎まさよし、斉藤和義、MISIA、Cocco、aiko、ゆず、椎名林檎、LOVE PSYCHEDELICO、SOPHIA、CURIO、the brilliant green、Hysteric Blue、BUMP OF CHICKEN、コブクロ、くるり、スガシカオ、矢井田瞳、スキマスイッチ、世界の終わり、あいみょん、UNISON SQUARE GARDEN、[Alexandros]など、無名時代にヘビーローテーションに選ばれた有名アーティストは枚挙に暇がなく、中にはこの放送局によってブレイクの火付け役となったアーティストも少なくない。
例として山崎まさよしのヒットシングル「One more time, One more chance」は、初週リリースの半分以上が関西で売れたというほどである。また、BUMP OF CHICKENの「天体観測」は当時のDJの一押しで流したものである。ほかに、椎名林檎の「本能」、MISIAの「包み込むように」、aikoの「花火」、スキマスイッチの「全力少年」などもこのヘビロで流されてから、アーティストがブレイクしている(FM802の動向はAM含む他局も注目しており、後追いで流していたりした理由もある)。
京阪神圏は1700万人(つまり、日本の人口の7分の1)という人口を擁しているため、首都圏含め全国他地方もその影響力を看過できない(中小規模だとローカル人気でとどまることが多い)エリアであり、大阪のほかに全国出身の学生の多い京都も含んでいることが大きい(つまり、学生の間で注目の楽曲が話題にされていく情報ネットワークが生まれるわけである)。また、aiko、コブクロ、L'Arc~en~Cielなど関西、西日本出身のアーティストをプッシュする傾向にあるといわれているが、実際DJ含む社員らがライブハウスなどに足を運んで発掘しているためであり、必然的にその率は高くなっている(一方、BUMP OF CHICKENのように東日本で活動をしていた歌手が発掘される例もあり、同局は東京にも支社がある)。
ヘビロに選ばれたから百発百中というわけでもなくMr.Childrenの「君がいた夏」はこのヘビロだったにもかかわらず、CD売上3000枚弱という成績だった。この頃はまだFM802もそこまで力があったわけじゃないのもあるが…。また、サカナクションにおいても「セントレイ」をヘビロに推していたが、彼らは「アルクアラウンド」あたりからブレイクしている。
FM COCOLOの概要
1995年に大阪第3局のFMラジオ局として開局。阪神大震災発生時に外国人向けの情報メディア不足が浮き彫りとなったことがきっかけで誕生した日本初の外国語FM局である。
開局当初から近畿2府4県を放送対象地域としているのは外国語放送という特性上、県域放送では経営が成り立たないという当時の郵政省の判断からである。この判断通り、外国人向けの放送というターゲットを絞った編成や先発2局(FM OSAKA・FM802)が強力だったこともあり、聴取率は伸び悩むこととなる。
当時の運営会社・関西インターメディアは2010年4月、番組制作会社「802メディアワークス」(FM802の子会社)に委託する新体制を発足させ、事実上番組制作から手を引くことになった。その後、マスメディア集中排除原則が大幅緩和のされ、同一放送地域内のFMラジオ局同士の合併が可能となったことを受け、2012年4月にCOCOLOの放送事業を関西インターメディアからFM802に譲渡した。
FM802による事業承継後は、FM802開局当初の若年層にあたる40代以上の男女をターゲットにした編成を組んでおり、ベテランDJを802から移動させたほか、かつて802で番組を持ったDJをCOCOLOで復活させるなど、草創期の802を意識している。
とはいえ、元々外国語放送局であることもあり、外国人向けの放送も運営が変わった今でも続いており、802と異なる特徴となっている。
2014年4月から『オールナイトニッポンGOLD』がFM COCOLOで開始
2014年3月31日より、ニッポン放送制作の『オールナイトニッポンGOLD』が、FM COCOLOでも放送されることが決定した。月~木のみ放送。3月27日まではABCラジオで放送していたが、ネットチェンジする形である。radikoでなくても高音質で楽しめる。
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関連項目
関西のFMラジオ局
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