Kraftwerk(クラフトワーク)とは、ドイツの生んだテクノの神様集団・ロボットである。
概要
1968年、ラルフ・ヒュッターとフローリアン・シュナイダーによって前身の「Organisation(オルガニザティオーン)」を結成。1枚アルバムを製作した後、1970年に「Kraftwerk(クラフトヴェルク)」に改称。ドイツ語で「発電所」という意味で、現在では英語読みの「クラフトワーク」で世界的に定着する。
当初は実験音楽やプログレッシブ・ロック的な曲を発表していたが、1974年に4枚目のアルバム「Autobahn(アウトバーン)」を発表して以降は電子音楽を世界の人々に布教し始める。 「高速道路」「放射能とラジオ」「鉄道」と、モダンかつシンプルなコンセプトでアルバムを発表して行くにつれて注目され、ついに1978年発表の「Die Mensch-Maschine(邦題:人間解体)」で自身を「ロボット」であると宣言。電子音楽をテクノとして完全に大衆音楽として根付かせ、DEVOやYMOなどその後のテクノポップというジャンルのフォロワーを数多く生んだ。
1981年には「コンピューター」をテーマにした「Computerwelt(コンピューター・ワールド)」を引っさげて日本に初来日している。
しかし、1980年代後半からその音楽に対するこだわりからアルバムの製作ペースが一気にダウン。神様に愛想をつかしたメンバー2人が脱退、すでにダンスミュージックの「引用元」として自身の曲をサンプリングしていた連中をとっ捕まえて「THE MIX」というリミックス・アルバムを作り、茶を濁していた。
1990年代後半から徐々に活動を再開し、新たにメンバーを2人補充して再び4人で地道な布教活動を行う。そして2000年開催のドイツ・ハノーファー万博のテーマソング「Expo 2000」を(新曲としては)14年ぶりにリリースして完全復活。2003年には、結局リリースされなかった1983年発表予定のアルバム「Techno Pop(テクノポップ)」の先行シングルだった「Tour de France Soundtracks(ツール・ド・フランス)」を作り直した同名の新作アルバムをリリースするなど、その存在を再びアピールしている。
しかし2008年にフローリアンがツアーへの参加を引退、制作のみに携わることとなる。代役として映像技術を担当していたシュテファン・プファフェがステージに立つ。同年11月21日、フローリアンのグループ脱退が報道され、2009年に公式サイトでも脱退が発表されたが、未だ理由は明らかになっていない。
テクノを実験室からダンスフロアまで引っ張り出した、偉大なる神様 (ロボット) である。
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オリジナル・スタジオアルバム
- 1975年発表『Radio-Aktivität』から1991年発表『THE MIX』まで、及び1986年発表『Electric Cafe』のリマスター盤である『Techno Pop』にはそれぞれドイツ語盤と英語盤が存在する。クレジット言語の違いは勿論だが、1978年『Die Mensch-Maschine』からは歌詞言語や演奏・ミキシングの味付けまでもが異なっている。
ちなみに、日本国内レーベルのCDは全て英語盤である。 - 『Electric Cafe』は2009年デジタルリマスターの際、タイトルを『Techno Pop』と改め、12in.シングル盤『Der Telefon-Anruf』収録の「House Phone」(独・英語盤共に英語)を追加収録した引き換えに、「Der Telefon-Anruf」が8分数秒あるアルバム仕様から4分弱のシングルカットに差し替えられた。
Maxi-Single / ライヴ・アルバム
※ライヴ・アルバムのDVD版『Minimum-Maximum』は、国内盤と輸入盤共に英語パートのみの収録である。
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関連項目
外部リンク
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https://dic.nicovideo.jp/t/a/kraftwerk