SCP-5153単語

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SCP-5153とは、シェアード・ワールドSCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。


名は『The Meteor Who Cried Wolf』。日本語訳名は後述。

Revision 1 : 1908/06/10

最初の報告書が書かれたのは、まだ財団が存在していなかったころ。その前身組織の全確保収容イニシアチブ (ASCI) が執筆した報告書がアーカイブされ残されている。

ASCI-5153 (現:SCP-5153) は巨大な小惑星であり、1908年6月下旬頃に地球との衝突が予想される軌を進んでいた。衝突すればもちろん、地球上の全生命はひとたまりもない。

しかし全確保収容イニシアチブには為す術もなかった。彼らができることは、神頼みだけ。

神がら皆を御守りくださいますよう。


SCP-5153 - SCP財団exitより, 2024/02/23閲覧

彼らはただ脅威が奇跡的になにもなく通り過ぎることを願うしかなかった。もちろん、それだけではどうにもならないので、ASCI-2000の起動準備は進めていたのだが――。

Revision 2 : 1923/02/02

しかし衝突が予想された日、SCP-5153 (このときにはASCIは財団に合流していた) は地球の大気圏に突入したあと、ロシアのポドカメンナヤ・ツングースの近隣、地表から約7 - 10km上自然消失した (正確にはSCP-5153は「隕石」ではなく「隕石消失」をすが、わかりやすさのために不正確な表記を行っていることに留意されたい。) 。

もちろん、隕石がただ消失したわけではなく、その消失に伴ってエネルギーが発生し、15メガトン相当の爆発が引き起こされたため、3名の尊い人命は失われてしまった。とはいえ、財団からしたら「地球上の全生命」が死ぬところが「3人」で済んだとも言える。

財団職員はカバーストーリーとして「爆発」を流布し、事態を収拾しようとしている。

Revision 3 : 1947/01/14

SCP-5153は直径約13km小惑星である。――さっき消失してなかったかと思った読者諸賢も多かろう。そう、また、来たのである。

1945年に確認されたこの隕石は、1947年2月12日地球と衝突する軌を進行している。最大で地球上の生命の75%の生命が絶滅することが予測されている。流石ASCIが想定していたような地球全部終了というわけにはならないようだが、それでも地球の3/4の生命がなくなってしまうというのは大惨事であることにはかわりはない。

このような状況に手をこまねいている場合ではなく、財団は世界オカルト連合アメリカ軍政省[1]、その他様々な要注意団体と協力して人類存続に動いており、財団人工知能コンスクリプトAlexandria.aicがSCP-5153進行状況を追跡している。要注意団体だろうがなんだろうが、地球人類が死ぬ瀬戸際に付き合う友人を選別している余裕は財団にはないのである――。

Revision 4 : 2018/08/12

――と驚かしてみたものの、実際には先の隕石ソビエト連邦 (当時) に落ちることはなかった。2018年の時点で最初の隕石をふくめ8回も、隕石地球に落ちる軌を描いては、結局は落ちる前にロシアの上消失したのである。多少の負傷者が出ることもないわけではなかったが、被害はほぼ軽微であり、取り立てて危険な存在とはもはや言えなくなっていた。

こうなると財団も慣れたもので、毎回起きるたびに偽情報活動に専念するだけである。確かに地球に衝突すれば大問題だが、当たらなければどうということはない

つまり人類の存続にも、ヴェール政策の維持にも全く脅威にならないため、ただ予測日時を追跡して、それで終了。わざわざ破壊の試みをする必要もない。だって、どうせ消失するのだから。

次は2020年2月25日頃来る予定だが、どうせ消えるので何かを準備しておく必要もないだろう。

あとは最終版を読めばこのSCPは終わりである。といっても、どうせ消える隕石がまた消えました、という話に決まっていよう。つまり、面みもない話に終止するのが見えているので、最後に余談でも語っておこう。

このSCPメタタイトルは『The Meteor Who Cried Wolf』というものである。はて、作品になんて出てきたっけ?と思われるであろうが、これは元々『The Boy Who Cried Wolf』という訓話の題名が由来なのだ。

飼いの少年は度々村人を驚かすため、「が来たぞ」とをついていた。そんなある日、本当にが来たので少年は叫ぶが、村人たちはどうせまたいつものだと行かなかった。そのため、少年に食べられてしまった。

日本でも知名度のあるこの訓話は「飼いの少年」「少年」などさまざまなタイトルで訳されているが、「来たぞーッ!」というセリフは非常に著名であろう。

ということで、このSCP日本語メタタイトルはこちらである。

SCP-5153

「隕石が来たぞーッ!」

SCiP Net Database

SCP-5153

ERROR: 財団データベースに接続できませんでした

[DATA LOST]

SCP-5153 - SCP財団exitより, 2024/02/23閲覧


そう、今度の隕石消失することなく、防備な地球に衝突したのだった。

関連動画

脚注

  1. *国家軍政省(NME)はアメリカ防総省の前身。SCP財団世界ではその防総省のオカルト部門としてペンタグラムという要注意団体が設定されている。NME時代のペンタグラムが登場する作品(特別収容プロトコル)は大変しい。
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