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概要
| SCP-1082-JP | |
| 基本情報 | |
|---|---|
| OC | |
| 収容場所 | サイト-81██の標準収容ロッカー |
| 著者 | Tyobi |
| 作成日 | 2016年9月12日 |
| タグ | aki商事 イヌ 現実改変 精神影響 記憶影響 道具 |
| リンク | SCP-1082-JP
|
| SCPテンプレート | |
SCP-1082-JPはハーネスギャグの絵が描かれた印刷物である。ハーネスギャグとは口に嵌めることで対象の発話を制限させる一種の性具であり、主にSMプレイで用いられている。この印刷物の裏面には「母犬のために」と筆記で書かれている。経年劣化と思しき変色をしているにも関わらず、SCP-1082-JPは新品の上質紙と同等の強度を持つが、それ以上の物理的な異常性は持っていない。
この印刷物SCP-1082-JPを人間の顔や頭に押し当てることでその人間に描かれているハーネスギャグが瞬時に現れて装着される。このハーネスギャグは物理的に異常な耐久性を持ち、破壊することはできない (つまり装着されたが最後死ぬまで外すことはできない) 。なお焼損や融解は可能だが当然装着者の死を招く結果になる。また、装着者が亡くなった場合はハーネスギャグは外すことができ、かつ異常性を喪失する。
そして、ハーネスギャグが出現すると装着者は当然困惑するが、その直後前腕部と手首、膝、脛、足首の腱を未知の手段で損傷され、道具を扱ったり立ち上がって歩行することができなくなる。更に装着者は摂氏40度以上の高熱を発症し、女性は下腹部、男性は全身に苦痛を呈して暴れ始める。そのまま体格は急速に縮んで乳房と臀部が膨らみ若い女性のような体つきに変化する (男性にも女性器が出現するとともに、男性器が組織の死滅によって性的不能になる) 。そして更に高熱を発症して大脳に深刻なダメージを負うことでその人物は論理的演算能力や言語表現能力、視覚処理能力を喪失してしまう。
こうして、脳に障害を負った状態かつ、顔にハーネスギャグがついた若い女性が完成するわけだが、更に悍ましいのはここからである。この状態になった装着者――というよりもはや犠牲者であるが、彼女たちは紙を押し当てた人間への強い愛着と依存を示し、かつPTSDを発症し、手足が満足に動かせないことによる強いストレス障害を示して自傷行為を見せる。かつ、犠牲者たちは自ら苦痛を訴えられなくなるうえに、以下に述べる理由も合わさってこれらの兆候を発見できなくなってしまう。
SCP-1082-JPの犠牲者を、押し当てた人 (わかりやすく加害者としておこう) とは別の人が見た場合は、四つん這いでハーネスギャグをつけた若い女性――ではなく、雌の大型犬に見える。つまりそういう認識災害を引き起こすため、仮にSCP-1082-JPの犠牲者が他者に露見しても、加害者は犬とじゃれているようにしか見えず、性的倒錯ぶりがバレることはない。そのうめき声も他者からは発情した雌犬のそれにしか聞こえない。これによって犠牲者と雄犬とが交尾することさえあるらしいが、それによって妊娠したらどうなるのか、加害者視点では犠牲者と雄犬の交尾はどう見えているのかは報告書からは検閲されていて不明である。
上記の異常性は本人だけでなく本人を写した写真や映像、本人を描いた絵画にすら及び、犠牲者は以前から一頭の犬であったと周囲に理解させる。そこに矛盾があったとしてもSCP-1082-JPの異常性を知らない限りは事実として受け入れてしまう。かつ、SCP-1082-JPの異常性を知っていても認識改変だけが緩和されるだけであり、犠牲者を犬のように知覚する効果は防ぐことができない (なので目の前でSCP-1082-JPを押し当てると、加害者以外は突然人間が犬に置き換わるように見えてしまう) 。
かつハーネスギャグが非活性化する (つまり装着者が亡くなる) 状態になっても、あくまでその認識改変効果だけが非活性化し、過去に遡って起きた記憶影響を取り除くことはできない。だから犠牲者が亡くなったあと、ハーネスギャグが脱落した死体を見せても家族や知人はそれが誰だったかわからなくなってしまう (彼らにとっては犬の姿でしか記憶されていない) 。ちなみに死んでもハーネスギャグを外せるようになるだけで、ハーネスギャグが脱落するまでは認識改変効果は持続するようだ。
ちなみに本オブジェクトが発見された経緯も「犬の鳴き声がうるさい」という隣人トラブルが自治体に寄せられていたことに起因する。この自治体ではどういうことかペットの失踪が相次いでおり、財団がなにかしらのオブジェクトの存在を疑って潜入していたのであった。財団がトラブル解決のために犬の飼い主のもとに訪問すると、縄で四肢を固定された状態のグレイハウンドが家中に発見されたのであった。
そしてこの「飼い主」はSCP-1082-JPやその「グレイハウンド」について嬉々として解説してくれたため、財団はこの飼い主を拘束し、記憶処理を行った。その後、この飼い主とAKI産業なるハンドルネームを持つ技術者がインターネット掲示板で親しくなっていたことを発見している。財団はこの人物が「飼い主」にSCP-1082-JPを譲渡したと見て調べている。
と、ここまで悍ましいオブジェクトの実態について見てきたが、これだけだと財団としては一介のSafeオブジェクトで終わっていた。確かに起こす異変こそ恐るべきものだが、「顔に押し当てないと」効果が発現しないのだから、「やらなきゃいい」だけなのである。
しかし、ある日火葬場で「ペットを火葬したら人の遺体が出てきた」という通報があった。火葬場の職員は運び込まれたダルメシアンの遺体が、覗き窓から火の状態を確認している時にいつのまにか人間の遺体に入れ替わっていたことを証言。遺伝子調査を実施したところ運び込んだ男性の実母であることがわかったため、財団は男性に話を聞いた。しかし男性は遺体に見覚えがないと発言。
財団が男性の家から発見されたアルバムから、男性と見られる幼児がある女性に授乳されている写真を見せ、「遺体はあなたの母親ではないですか」と再度問うたが、自分の母親は飼育していたダルメシアンであると回答されてしまった。
炉からはハーネスギャグの一部と確認された金具も発見されており、誰かがこの男性の母親にSCP-1082-JPを押し当てた (男性自身であれば男性は母親をダルメシアンであると認識するはずがない) ことが推察される。
このことから、財団は未回収のSCP-1082-JPがあると考え、オブジェクトクラスをEuclidに再指定し捜索を行っている。
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