零距離射撃とは、対象の至近距離で火砲や銃器を発射する攻撃方法である。
現実とフィクションでその意味合い、特に『至近距離』の範囲は大きく異なるが、『その火器の運用において、本来想定されている距離よりも近くから発射する』という点では共通している。
現実では
直接照準で砲撃を行う火砲、いわゆる直射砲の類において、砲に仰角を付けず、0度の状態で発射するもの。
と思われていたが、改正前のWikipediaにソース元が無かったため、当掲示板の皆々様がネットの海をさまよい
見つけていただいたのがこちら↓
国立国会図書館デジタルコレクション 昭和6-10年発行 大百科事典 63ページ目 ”サンダンシャゲキ” 参照
そして、見つけていただいた>>77氏の文を一部引用させていただくと
サンダンシャゲキ 散弾射撃
零距離射撃のこと。即ち榴散弾の信管を零距離に測合して発射する射撃をいう。零距離(散弾)射撃は放列線の直前に現出した目標に対して行うもので、例えば、砲兵陣地の直前または最近距離に敵騎兵の襲撃部隊が現出せるような場合は、この射法を採用し、榴散弾が砲口を飛び出すと、直ちに破裂して弾子を前方に散発せしむるのである。
簡単に言うと、砲兵の目の前、あるいは極近い距離に敵が現れたら
砲弾が炸裂する”距離”を”零(ゼロ)”にセットして
弾子(現在で言うところの破片弾・砲弾の中にある大量の小粒の鉄球)をすぐ相手に当てる”射撃”。
当時の弾子は花火や手榴弾のように全方位ではなく、指向性を持っていたので
まるでバカでかいショットガンのような使い方が出来た。この射撃方法が”零距離射撃”である。これであってる?
敵との距離がほぼない状況なので、今まで誤用とされてきたフィクション上の意味も
実は、当たらずも遠からずじゃないかなぁと筆者的に思う。まぁ砲を持った兵器が密着して撃つのはほぼありえないけど……
フィクションでは
世間的には零距離射撃というとこちらを指す事が多い。
こちらでは文字通り、『対象との距離が零の状態で射撃を行うこと』を意味する。
人間の扱う銃器から魔砲少女の必殺技、人型機動兵器の火器、果ては戦車や戦艦の主砲に到るまで、割と男の浪漫というか切り札的な描写をされることが多い。ただし人間対人間の場合はおおむね描写がエグい事になる。
なお、現実においてはこれは『接射』というので、例えフィクションであっても、現実のそれを踏襲したミリタリー系の作品では使い分けに注意されたし。一例としては、ガルパンにおける対グロリアーナ戦、対プラウダ戦、対黒森峰戦での最後の射撃がいずれも接射となる。
ただし、この『接射』という語句も実は、はっきりしたソースが>>52氏の見つけた法医学書のみで
しかも銃創に対してのみ言及しているので、軍事関係の書籍ではまだ『接射』という単語は発見されていないと思われる。
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