ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare)とは、英国を代表する劇作家・詩人である。
1564年に生まれ、1612年ごろに引退するまでの間に『マクベス』『リア王』『ハムレット』『オセロー』の四大悲劇や『ロミオとジュリエット』『ヴェニスの商人』などの有名作品を世に送り出した。これらの作品は現代でも多様な解釈や演出を交えつつ、あるいはしばしば大胆な翻案により装いを変えつつも(イギリス映画『英雄の証明』など)、ドラマや映画などさまざまな形で繰り返し上演され続けている。
俗な言い方をすれば、今でも使える物語テンプレ(あるいはパロディの元ネタ)を量産した英国ルネッサンス期の売れっ子ドラマ脚本家であるが、ファンタジーから大河ドラマまであらゆるジャンルの悲喜劇をこなすエンターティナーというだけでなく、作品には現代にも通用し得る人間の精神に対する深い洞察や社会倫理への鋭い風刺なども巧みに織り込まれており、世界の文学史を語る上で欠かすことのできない最も重要な作家の一人である。また作品群は英語の近代口語の実態を知る基礎資料としても大いに活用されている。
なお、東京ディズニーシーには『ヴェニスの商人』にちなんだ「マーチャント・オブ・ヴェニス・コンフェクション」という内装がヴェネツィアを模したショップがある。
個人としては多くの作品が残されている一方で、プライベートについてはあまりよく判っておらず、例えば8歳上の妻アン・ハサウェイ(Anne Hathaway)が双子(長男ハムネット Hamnet と次女ジューディス Judith)を産んだ1585年から、6歳上の劇作家ロバート・グリーン(Robert Greene)が最晩年の小冊子『三文の知恵』で批判的言及を行ったとされる1592年までの7年間に関しては一切の記録が無く、ティルナノイで過ごしていたなどの諸説があるが定説は無い。
また、本人が執筆したという確たる証拠がないことから「シェイクスピア別人説」(匿名で活動している別人の作家にも名義を貸していた、あるいはとある劇作家集団が共有する建前上の名義であった、などの説。前者については当時は匿名の宮廷作家が多く存在していた時代であったし、現代でもゴーストライターは決して少なくない。後者については現代でも特撮界での八手三郎やアニメ界での吉田竜夫および矢立肇、漫画界での本宮ひろ志などの例がある)が18世紀から議論され続けている。
本人が書いたと断定するには物証があまりにも少なく矛盾点も多いのだが、かと言って別人が書いたと断定するには論理の飛躍が認められる説が多いことから、この論争についてはなかなか決着はついていないのだが、2016年10月、遂にシェイクスピア名義の作品の一部がクリストファー・マーロウをはじめとする共著作であると断定された。エリザベス朝時代に書かれた多数の作品をビッグデータとしてコンピュータに取り込み、単語や言い回しのクセなどを照合した結果判明したものとされている。
つまるところシェイクスピアは実在したし、本人自身が書いた作品も多いが、全部が全部一人で執筆した訳ではない。むしろマーロウとの共同作業などを通じて作家としての才能を開花させていった、と捉えるのが自然な流れであろうと考えられる。
※作中および題名の人物名および地名は、基本的に英語読みで表記される習慣になっている
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最終更新:2024/04/18(木) 23:00
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