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トリニトロトルエン

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2,4,6-トリニトロトルエン(2,4,6-Trinitrotoluene:TNT)とは、爆薬である。

概要

有機化合物
2,4,6-トリニトロ
トルエン
2,4,6-トリニトロトルエン
基本情報
2,4,6-Trinitrotoluene
略称 TNT
化学 C7H5N3O6
分子量 227.13
化合物テンプレート

トリニトロトルエンは、トルエンベンゼン環の水素原子を3つ、ニトロ基(-NO2)に置換した構造をもつ有機化合物である。いくつかの構造異性体があるが、とくに断りがない限り、トリニトロトルエンといえば2,4,6-トリニトロトルエンをす。

TNT爆薬として広く用いられている。衝撃や摩擦に対して鈍感であり、腐食性がなく、ほかの爆薬べて性が少ないなど、優れた特性をもっており扱いやすい。ただし、全にというわけではなく、吸入や皮膚接触で性を示すほか、生物にも有環境を汚染するおそれがある。実際に爆発させる際は、雷管(起爆薬の入った装置)が必要となる。

トリニティ実験に先駆けて行われたTNT爆発実験以降、TNT爆発エネルギー標として用いられている。1gTNT爆発放出されるエネルギーがおよそ1,000calであることから、TNT換算で1gは1,000calと定義されている。すなわち、TNT換算で1tは1,000,000,000cal(10億カロリー)である。カロリー定義はいくつかあるが、熱力学カロリー4.184J/calで換算すると、1tのTNTエネルギーは4.184×109J(≒42億ジュール)となる。これは、マグニチュード3.2の地震エネルギーを上回る

1945年7月16日の人類初の核実験トリニティ実験で用いられた原子爆弾TNT18~20kt相当とされる。同年8月6日広島に投下されたリトルボーイTNT12~18kt相当、8月9日長崎に投下されたファットマンTNT18~23kt相当だった。1961年10月30日ソビエト連邦核実験において、水素爆弾ツァーリ・ボンバTNT50,000kt相当、マグニチュード8.3の地震を上回るエネルギーを一放出した。これは現在もなお世界最大の威力の爆弾として記録されている。

関連物質

ニトログリセリン
ニトログリセリン
アルフレッド・ノーベルが発明した爆薬ダイナマイト」の成分。振動などで容易に爆発するが、珪藻土などに浸み込ませることで実用が可となった。現在は産業用に改良されたダイナマイトが用いられる。また、ニトログリセリンには血管を拡させる作用があるため、爆発の危険性のない舌下錠やテープ剤として狭心症の胸痛発作治療にも用いられる。
ピクリン(2,4,6-トリニトロフェノール
ピクリン酸
日露戦争において使用された「下瀬火(下瀬爆薬)」の成分。TNTのメチル基(-CH3)がヒドロキシ基(-OH)に置き換わった構造をもつ。もともとは染料としてドイツ開発された。金属と反応し、性をもつなど、実用には注意が必要であった。1917年カナダで発生したハリファックス爆発で10,000人をえる死傷者を出し、危険性が広く知られるようになった。
トリメチレントニトロアミン(RDX)
トリメチレントリニトロアミン
軍用プラスチック爆薬C-4(コンポジション4)」などのコンポジション爆薬成分。C-4の成分は91%RDXである。TNTトルエン核構造とするのに対し、RDXはヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン核構造とする。性があり、摂取すると頭痛や嘔吐をきたす。なお、TNTRDXを混合させた爆薬は「コンポジションB」と呼ばれる。

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